あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄の思い出~ゆうなの花と沖縄の素晴らしい想い出~普久原恒勇・ホップトーンズ・伊波智恵子

2013年06月14日 20時30分48秒 | Weblog
 6月12日、糸満ハーリーがあった。
旧暦5月4日に行なわれる糸満ハーリーは代表的なものであって、県内各地でも「豊漁と航海安全」を祈ってハーリーが行なわれる。
糸満ハーリーの写真記載を省略した。このページではたくさんの写真が掲載されている。






  6月はゆうなの花が美しい。
花は椿くらいの大きさだが、木の生長は早く、夏にふさわしい木陰をつくる。
やんばるの出身の人の話によると、昔の便所は屋外にあったため、便所の傍にゆうなの木を植え、木の葉をチリ紙代わりに使ったという。





 並木のゆうなの木。
この並木にはたくさんの花が咲いているが、わがカメラでは写らない。
遠目にも花は見つけづらい。





 一般的にゆうなの花は黄色だが、赤みを帯びたものもある。
この写真は2,3年前の8月に撮影したものであるが、落下して色がかわったのではないようだ。枝に咲いている花も同じ色。
季節の差でもないようだから種類が違うのかもしれない。


 「ゆうなの花」という歌に出会ったのは、沖縄に着任して1週間くらいしてからであった。
店のママさんがカラオケで歌ってくれた。
その当時、「芭蕉布」全盛の頃で、本土から赴任してきた人たちが「芭蕉布」をよく歌っていたが、私はあまり好きでなかった。
そんなとき、「ゆうなの花」を聞いて惚れ込んでしまった。
 ある酒場で「ゆうなの花」を歌っていると隣の席にいた見知らぬ婦人から声をかけられた。
「珍しい、本土の人は芭蕉布をよく歌うのに。ゆうなの花お好きですか?」
「はい、大好きです、芭蕉布よりずっと好きです」
と応えると
「作曲者は普久原恒勇という方で芭蕉布も作曲しています。実は、先生もゆうなの花のほうがお好きなんですよ」
という。
 その婦人が普久原恒勇先生を紹介してくださることになった。
数日後の夕方、沖縄市の普久原恒勇先生宅をその婦人と訪ねた。
大広間にテーブルが用意され、次々に料理が出てくる。
とても気さくで品格のある初老の方だった。
その大広間には大きなスピーカーが据えられていて、やがて4人の男性コーラスグループの練習が始まった。
目前で聴く声量はすごい。
この人たちが有名な「ホップトーンズ」であることを知ったのは普久原先生宅を辞した後だった。
公演を直前にした練習だったらしい。
お酒をいただきながらの最高の夜だった。
思い出しても夢のような時間だ。
夜半12時ごろまで長居してしまった。
目前で聴くプロの歌声は筆舌に尽くし難い。迫力に圧倒された。
夜遅くまで、かいがいしく料理やお酒のお世話をしてくださった女性が、わたしの大好きなわらべ唄「チョッチョイ子守唄」を歌っている歌手の伊波智恵子さんだったことも後から教えられた。
足元も覚束なくなった帰り道、件の婦人が
「先生は一滴もお酒は召し上がらないのよ」
といって、くっくっ、と笑った。

 今から25,6年前のことだ。
ゆうなの花が咲くとあの夜の事を想い出す。
わたしの沖縄でのとっておきの思い出である。
帰りにいただいた先生が作曲されて交響曲のレコードは宝物として大切にしている。
2度とあのような贅沢な経験はできないだろう。

 普久原メロディーをご存知の方も多いだろう。
インターネット上でもたくさんのレコードが売られている、

ゆうなの花」You Tube
 
ホップトーンズ You Tube

「芭蕉布」 近年のホップトーンズと伊波智恵子 You Tube

NHK18時のニュースで沖縄梅雨明けを発表
  


沖縄 ブログランキングへ