あれやらこれやら いろいろ沖縄

沖縄に住み30数年の県外居住者が見た沖縄の生活や人情・自然や文化、観光。「あれやらこれやら」気ままに。

沖縄のイベント~奥武島ハーリー~平成25年9月22日(日)

2013年09月30日 15時49分22秒 | Weblog
 平成25年9月22日日曜日、時折、陽は射すが雲脚が速く、時に、厚い雲が空を覆う日だった。
先月、奥武島の干しイカを買いに行ったが、ひと月ほど早いという事で残念がっていた友人のN氏から
「干しイカ買いに行きませんか」
と連絡が入った。ふたつ返事で快諾した。


  奥武島の橋近くに来ると、車や人で漁港は賑やかだった。
乱立する幟の中に「奥武島ハーリー」の文字が飛び込んできた。
奥武島漁港近隣から参加している奥武島ハーリーが、まさに始まろうとしているところだった。
ふたりして小躍りして喜んだのは言うまでもない。
写真は、出発地点になっている浜である。出発間際の様子だ。


  スタート時間がきた。
海の男が古びた銅鑼に立つ。




  銅鑼を合図にハーリー舟は一斉に沖に向かって漕ぎ出した。
画面の右にある旗に向かって舟を走らせる。旗をまわって左の方に向かう。
旗までは向かい風。帆は降ろしたままだ。


  Uターン地点までは潮流も逆流のようだ。
どの舟も目標の旗に行き着くまで四苦八苦していた。


  ようやく、まわり終えた舟は帆を揚げ、風をいっぱいに受けて勢いよく走る。
うまく漕ぎ出した舟は、既にUターンを終え、2回目のコースに入っている。


  会場内には激励するアナウンスの声が力強く流れる。
「プロだな」
海上の雰囲気を盛り上げるアナウンスの上手さに惹かれて放送席に寄って見た。

  海上の先の海原は青かった。




  会場から少し離れた漁港は静かだった。
「糸満ハーリー」や「那覇ハーリー」のような絢爛さはない。
地域に根付いているハーリーは素朴で、観客の熱気を帯びた声援が妙に郷愁をそそる。


  折りから、観光船が入港して来た。
「奥武島海底観光高速艇」だ。
乗るつもりで小さな乗船事務所に立ち寄ったが、
「きょうは波が荒いので近場しかいけない」という。
またの機会にすることにした。
30分間、1,500円だそうだ。
小型の船なので、随時出しているのだろう。

奥武島ハーリー




奥武島



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公園の一日~おもいやりの心はささいなこと~他人事ではない、「ひとの振り見て、我が振り直せ」

2013年09月21日 16時15分06秒 | Weblog
   9月のある朝、陽はまだビルなどに隠れた早朝。
樹上に射す陽の光は秋の気配だった。




   ふと目を留めると、昨夜の男たちが集い、談笑していた場所がいつも変らぬ様にゴミが放置されていた。
毎日のことではあるが、時には腹立たしくなる。
 夕暮れになると毎日のように、男たちが三々五々6,7人集まってきて飲みながら談笑を始める。
ジュースかお茶かお酒かはわからない。
特段、騒ぐわけでもなく、大声をあげるわけでもない。
9時ごろにはいつの間にかいなくなる。
一日の仕事の疲れや憂さを晴らしているのだろうとほほえましくみていた。
ところが、ある時、空き缶や料理の皿や袋などが大きなビニール袋に入れられて、写真のように置き去りにされているのに気がついた。
袋に入りきらないのか、袋や空き缶、タバコの吸殻などがテーブルの上、足元、階段とところ構わず散乱しているのである。


   最近、これらのゴミが朝にはきれいに片付けられている。
どうしたのだろうと不思議に思っていたら、偶然、この日にゴミ拾いをしている婦人をみつけた。
早朝、六時過ぎのことだ
最初、公園を管理する人だと思っていた。
数日後、この人の正体がわかった。
最近、この公園の広場で6時半頃から、5,6人集まってラジオ体操をするご婦人たちがいる。
その中のひとりだった。
ゴミ集めを終えた婦人が作業衣を脱いで、金網にかけると体操着姿に変った。

 声をかけ、写真もという衝動に駆られたがやめた。




   10時ごろになると公園の様子が一変する。
近くの幼稚園児達だろう、賑やかな声が響き渡る。
ひと月に何度かこの光景に出くわす。
わたしが一番寛ぎを覚える時だ。


   昼ごろにはサラリーマンや作業着姿の若者たちが、ここで弁当を食べたり、おしゃべりしたり、ひとり物思いに耽ったりしている。


   昼食を食べ終えてうとうとしていたら、空気を破り、激しく泣き叫ぶ幼児の声がして飛び出てみた。
 階段のところで、2歳くらいの女の児が若い母親の両足にすがって泣いている。
どうしたのだろうと心配しながらみていたが、母親はじっとわが子をみつめたまま声も出さず無言で立っているだけだ。
泣き叫ぶ女の児のするがままにしていたが、やおら女の児からそっとはなれて行ってしまった。
取り残された女の児は、なお激しく泣き始めたが、母親は女の児の見えるところのブロックに腰掛けて、黙ったままでいる。
やがて女の児は泣き疲れたのか、覚束ない足取りで母親の近くに寄っていった。
しかし。すぐには駆け寄らず、この位置で立ったまま、あちこち見回している。
「おかあさん、いって抱き上げてやりなさいよ」
思わず、胸の内で叫んでいた。
随分、長い間女の児はそうしていたが、やがてよちよちとお尻をふりながら歩き始め、座っている母親の両膝に倒れこむようにすがっていった。
若い母親は、女の児を抱き上げると抱きしめるようにして、静かに去って行った。
 おかあさんは何と声をかけたのだろう。ここまでは聞こえない。
安堵したと同時にほのぼのとした気分にもなった。
母子とはこうした強い絆に結ばれているんだと熱くなった。


   学校の下校時間が過ぎると子供たちの遊び場になる。
弾ける元気な声が懐かしい。
野球をしたり、サッカーに興じている。
こぼれたボールを拾って投げ返すと
「ありがとうございま~す!」
と清々しい。


   夕暮れまでには一時だ。
仕事に疲れた男たちが「ゆんたく(談笑)」しに戻ってくるだろう。
せめて、後片付けとゴミを持ち帰ってくれとを願うばかりだ。
彼等は、朝早くからゴミを集めている人や、ここでひととき安らぎを得ている貴方たちと同じ思いの人や、無邪気に遊ぶ子供たちがいることを知らないのだろうか。
60歳を過ぎているだろうと思われる男もいるのに。

 「ひとの振り見て、我が振り直せ」母の言葉を噛みしめた。





沖縄の自然~ハイビスカスはたくさんの種類がある~和名は仏桑花(ブッソウゲ)

2013年09月16日 17時35分27秒 | Weblog


  沖縄の人はハイビスカスを「アカバナ」と呼ぶ。和名は仏桑花(ブッソウゲ)である。
「アカバナ」と言われるように原種と呼ばれるハイビスカスは赤だったのだろう。
県内で野生するハイビスカスはこの2枚の写真のように赤と濃いピンクの2色が多い。




  街路樹の根元や街路樹代わりに植えられているハイビスカスは「赤」「ピンク」が圧倒的に多いが、時折、黄色をみることがある。
白色は垣根の一部や庭で、時々みかけるくらいだ。






   これ等八重咲きのハイビスカスは野生ではなく、庭や垣根や公園などでしか見つけることは出来ない。
珍しい種類を発見するとシャッターを押した。
たくさんの種類を撮っている。そのうちの何枚かをフォトチャンネルにした。


沖縄の花・ハイビスカス 通称「アカバナ」  和名 仏桑花



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沖縄の季節~午後に俄かにスコールが来る、沖縄の夏~久方ぶりに沖縄の夏が続く

2013年09月10日 22時17分43秒 | Weblog
 台風17号が過ぎた後、沖縄本島は久し振りに「沖縄の夏空」になった。
雲一点もない日本晴れの朝を迎える。
昼過ぎになると、南の空にモクモクと雲が湧き上がる。
そして、午後3時前後には黒い雲がたちまち空を覆い、叩きつけるような雨が降る。
30分ほどして雨は止み、空を覆った雲は消えてゆく。
これが沖縄の夏だ。
炎天下のゴルフ場で、多少濡れながらもほど良い暑さ凌ぎの雨宿りをしたものだ。
 この10年以上もこんな夏はなかった。
沖縄の夏は焼け付くような太陽が照りつける。
年間を通して最も雨の少ない時期だ。湿度も低いから日陰は過ごしやすい。
気温も安定していて凡そ31℃か32℃。これ以上上がることはない。
しかし、今夏は違った。33℃の日も多くあったようだが、今年のような暑い夏は記憶にない。
暑さを吹き飛ばすような午後のスコールもない。
台風一過、その沖縄の夏が帰ってきたような日が続いている。


 きょうもいつものように、一点の雲もない日本晴れの朝が明けた。




 昼過ぎになると南の空に白い雲が湧き上がって来た。
やがて、この白雲を隠すように黒い雲が空を覆い始めた。




 近づいてくる暗灰色の雲は、上空まで来ると広がり始めた。
やがて、突然、風が吹き始め、そして雷が鳴り始める。
きょうは2,3度ゴロゴロと鳴っただけで稲光はなかった。
パソコンのキーボードの文字がはっきろみえなくなり、電灯を点けねばならなかった。
しばらくすると、北の嘉手納辺りで激しい雨が降り出したようだ。
雨のカーテンが手に取るようにみえる。
きょうは雨は降らないかと思っていたら、大粒の雨が落ちてきた。
時計は15時過ぎを指していた。


 通常なら、水溜りができるのだが、きょうはお湿り程度だった。
2,3分であがった。
この写真は数日前のスコールがあがってしばらくしてからの空であるが、きょうは青空をみせながらも雲が空一面を覆っていた。

 本土の雨は上から落ちてくる。
南九州の雨は横から降る。傘は用をなさないが合羽は役に立つ。
沖縄の雨は下から降る。傘も合羽も役に立たない。


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沖縄の夜の風景~古き良き時代の飲み屋横丁・今も残る那覇市栄町市場~「AKATSUKI」で愉しいお酒を飲む!

2013年09月05日 21時50分05秒 | Weblog
 昨年10月、東京の知人の某氏からの紹介だということでS氏と会った。
S氏は東京から5年ほど前に沖縄に来て事業をやっている。
或る日、S氏が「栄町に飲みにいこう」と誘われた。
「栄町」は、昔は随分賑わった夜の町であることは聞いていたし出掛けたことも幾度かあった。
那覇市内で「昔は栄えた夜の町」はいくつかある。
「前島」「桜坂」等他にも行ったことはあった。
「安い店ばかりだけど、5,000円もあれば3軒ははしご出来る」
という。
「えっ!今時そんな所があるの?」
全く、そんな話は聞いたことがない。
どんなところか、行ってみない手はない。
19時ごろには開いているという。
彼が案内してくれたのは、見覚えのある栄町の本通り(市場通りか?)から栄町市場に入った。ここまでは記憶の内だった。
そこから更に路地に入って行く。
小路は小さな店があり、シャッターで閉まった店の前で酒で談笑する人たちもいる。
あちこちかって気儘に店が開店している。

 常連なのであろう彼は、気軽に声をかけて一軒の店の剥き出しの椅子に腰掛けた。
「AKATSUKI」である。
カウンターでサービスしている若い男が2人。元気がいい。
話し込むうちに「よしもと沖縄」の一期生ということがわかった。
舞台やテレビ、ラジオに出演しているらしいが、話が軽妙で愉快な若者だった。
楽しいひと時を過ごした。

 先々月下旬、友人を誘って17時半頃に立ち寄った。
「AKATSUKI」はシャッターが閉まっていたので時間を潰すことにした。
市場内の縦横に走る小路を歩いて見学してまわる。
偶然、開いている店をみつけて入った。
「栄町市場内の飲み屋は、大体、18時から19時に開く」と店主が云う。
30分ほど時間をつぶして「AKATSUKI」に向かった。

「AKATSUKI」の店長オーナー石原 克明さん
 「今日はおひとりですか?」
と声をかけると、日曜日はお笑いタレントの彼等は休みだという。
オープンが18時だと初めて知る。
「AKATSUKI]は店主の名前「KATSUAKI」をもじったものだと説明してくれた。


 「AKATSUKI」の店内風景、といってもカウンターに座ると後ろは飲み客が行き交う細い小路である。
所謂、オープン店舗であるが一向に気にならない。


 「AKATSUKI」のメニュー。
テーブルに座ると100円のチャージ料を支払う。
あとはメニュー板のご覧の通り。
 泡盛は店が出す銘柄でお店にお任せの料金だ。
飲み慣れた泡盛だが美味かった。銘柄を訊くのを忘れた。
ジョッキーに水割りで出てくる。その時にカウンターに200円を置く。
これが基本メニューで他にも注文できるようだが、初めての事なので基本メニューで飲んだ。
 つまみ等は一切ない。
先日、友人に連れられてきたときに説明されていたが、すぐ近くにある店に刺身と餃子を客が好きなものを持ち込む。
あの日は、S氏が餃子と刺身を買ってきた。
カウンターに小皿と刺身醤油、餃子のタレを出してくれた。
料金は取らないので驚いた。
「市場で買われたものは持ち込み自由です」
どこでも、そうらしい。
先ほど行った店では、料理メニューがあり、これ以外は持ち込みOKということであった。

 先月下旬、那覇で用事を終えて寄り道してみようかとバスを途中下車した。
「AKATSUKI]は開いていた。仕事帰りらしい客が5,6人談笑していた。
店にはオーナーは居らず、若い男がふたりで忙しく働いていた。





 
「まさひろ」

 飲んでいる内に飛び込んできた「まさひろ」。
以前、この店で働いていたという、3人の掛け合いが面白かった。
大阪からの若い女性二人を連れて来て、飛び入りで加勢に入りねじり鉢巻で連れのお嬢さん方のサービスに努めていた。


 17半過ぎ、市場内はシャッターが閉まっていたりするが、夜だけの飲食店はこれから開く。きょうは市場の小路だけをまわった。
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人混みに向けてデジカメは撮り難い。
しばらく栄町市場に通って、沖縄の素顔を記憶に留めようと思う。
インターネット上では結構面白い記事があったのでいくつか紹介しよう。

1.や~さん堂「AKATSUKI]
 

2.オキナワのまつり01 栄町市場屋台祭り

3.栄町「夜でも楽しめる沖縄

 旅先では出来るだけ下町に足を向けるようにしている。
列車なら鈍行がいい。
土地の人たちの会話はわからなくても、文化や人情に触れ息吹を肌で感じることができる。


 栄町市場は中心点の一帯


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