沖縄は真冬であるが、最高気温が15℃まで下がったことは今冬は2日しかない。
寒い時で20℃前後、暖かくなると25,6℃にもなる夏日。
地球温暖化の影響か、定かではないが海面温度は平年より高いらしい。
総じて、沖縄の人たちは「暑がり屋」である。
30年前にはホテルには暖房はなかった。
毛布一枚で夜を過ごすのであるから、本土からの観光客は「寒い」とクレームを付けた。
殊に、東北・北海道から来た人たちは寒さに耐えられなかったらしい。
20℃を超すとタクシーは冷房を入れる。
沖縄に来た時分は、
「冷房を入れるほどのこともないだろう」といえば、
異口同音、
「窓が曇るから」と譲らない。
随分議論もしたが譲らない。
喫茶店、レストランも同じだ。
客も同じだから、孤立無援になる。
今では諦めて厚着をして出かけるようになった。
余り好きではなかったジャンバーは手放せない。
行事も旧暦で行うことが多かったけれど、最近は新暦に替わり始めている。
地域によってはまちまちで、那覇市周辺は新暦でやることが多い。
今回の正月でも、友人から、
「お正月くらいは何かお供え物でもしたら」
と、助言の電話があった。
することもなく、ぶらりと酒場に寄ったら店に提灯が点いていた。
馴染みの客で店はほぼ満員になった。
それぞれが得意の歌を歌って、楽しく過ごした。
唄う歌は演歌ばかり。
昔を偲んでは講釈を入れ、年甲斐もなく老年の夜をはしゃいだ。
酒場への道すがら、目に止めた桜は満開の時期を過ぎようとしていた。
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