のらのら

『No Running No Life』を合言葉に集まったいつも走っている人やたまにしか走らない人たちの集団。

STYというレースについて(こがーりお)

2012年06月21日 | みんなのレース記
もう1ヶ月も前の話になりますが、
5/19-20、STYというレースに参加しました。

どのようなレースで、どのような内容であったかは、
既にがんちゃん、セル修さんがかなりボリューミーに書いて
くださっているので、
そちらをご参照ください。


今回の投稿では、
個人的な感想文をお送りしたいと思います。

このSTYというレース、
全長82km、制限時間26時間という過酷なレースで
ございます。

そんなレースになぜエントリーしたか。



限界への挑戦?



精神力を鍛える??










ノン、ノン、ノン。








正解は「付き合い第一」だからであります。

僕にとっての走る意味とはそこにあります。



とある仕事帰り、
セル修さんが
「俺、富士山出てくるわー。
がんちゃんも出はるでー。」
と言った。

当時、大好きながんちゃんが
うちの職場を去るという
大変ナーバスな時期でした。

「もしかしたら、がんちゃんと走れるのはこれが
最後かもしれない」と今考えてみたら、
「そんなわけないやん」と思わず
突っ込んでしまいそうですが、
当時は確かにそんな心情だったと思います。


そして僕の口からは、
「ちょっと嫁と相談ですが、僕も前向きに
検討してみます。」
という言葉が発せられていました。



???





ん、俺は何を言っているんだ???





セル修さんもまさかの返答に、
「返事がある。ただの屍ではないようだ。」
と、そう答えていました。



しかし、今まではどんなレースにも2つ返事で
参加してきた僕も、
さすがに26時間山の中という、想像もつかない
状況に、完全にブルってしまい、
やっぱりやめとこうとも思いました。


しかし、そこはもとDFのセル修兄さん。
「ゴールできるかじゃない。
挑戦したいかどうかや。」
という素晴らしいブロックで、
僕のヘタレをクリアしてくれました。


そして参加を表明。
後に108兄さんも参加表明をしてくださいました。



ところで、
いままでの初挑戦レース(宮古島100km、
おんたけスカイラブハリケーンなど)は、
参加表明するまではいいものの、
月間走行100kmで挑戦したり、
初めて紐を通した靴で挑戦したりと、
準備の面でかなりの甘さがありました。


しかし、今回装備品を調達しているうちに、
ある心境の変化が起こりました。


「いままではそこそこの準備で挑んで、
ゴール出来たらラッキーぐらいに思っ
ていた。だけど今回は準備出来るものは
多少お金がかかってもしっかり整える。
必要なものをしっかり準備して、当日に
挑もう。」と。



行きの車中でもコース図を何度も眺めて
珍しくしっかりイメージしてから本番を迎えた。
(結局コースがうろ覚えであったために、
天子山地でエライ目にあったのですが^-^; )


そして迎えた当日。


コンディションもまずまず。


ハイドレの蓋を忘れてしまったので、
当日テントのお店で購入しないといけなかったので、
少しバタバタとはしてまったのですが、
それでもとても穏やかな気持ちで本番を
迎えることが出来ました。


あとは長い時間自分と向き合うだけ。


最初の28km、
ほとんど下りだったけど、かなりのスローペースで
ゆっくり走った。
途中でエネルギーもしっかりとった。


エイドの西富士中学校に着いた時点で、
もう既に結構しんどくて、108さんと
「もう既にしんどいよなー。
この先どうなるんやろなー。」
なんて話をしながらゆっくり休憩をとった。

エイドでは中学生の子たちや、先生と思われる人が
一生懸命にドリンクやフルーツ、
お菓子などを配ってくれていた。
自分が中学生の頃はボランティア精神のカケラも
持ち合わせていなかったので、
なんか心から感心したし、すごく有り難かった。


それから、エイドを出るときの福田六花先生の
熱い言葉。
先日のNHKでもそのシーンが放送されてたけど、
一体、何百人(もしくは何千人??)の人に
こうして声をかけたのだろう。
簡単なドクターチェックだけど、
なんかすごくかっこよかったし、心強かった。



いよいよ山場の天子山地。


どんだけ山場やねん。
と思いました。
ほんとはめちゃめちゃしんどかったはずなんですけど、
人間はしんどすぎると思考を停止してしまうのか、
ほとんど覚えていないのです。
ある意味、
無の境地に達しているのかもしれないですね。



なんちゃって。



なんちゃって無の境地。



なんちゃって、天子山地で、無の境地
By こがぞう、心の一句



この山にはほんとにやられまして、
下りでまずセル修さんに置いていかれ、
上りで108さんにも置いていかれました。


やっぱり脚の持久力が弱いなーと思いつつ、
でもやっぱり心は穏やかだったような気がします。


(多分勘違いです。絶対しんどかったはずです。)


本栖湖スポーツセンター到着。


内臓はあまりやられてなかったのですが、
今回、夜間の秘密兵器で投入した
Meitan CCC カフェイン入りがハズレで、
僕の身体に全く受け付けず。
ラストのジェル系エネルギーが当てに
ならなくなったので、
エイドの鹿カレー、カッパ飯、なめこ汁を
ゆっくり座ってガッツリ食べました。
あと、お菓子とかもしっかり食べて、
コーラもしっかり飲みました。


そこで108さんと再会が出来ました。


タイムを目指して、限界に挑戦するのも
いいですが、
僕はこういうのも好きです。

それからまたゆっくりゆっくり、
だけど、着実に脚を進めました。


108さんが途中、突然バランスを崩したので、
段差でもあったのかと思ったら、
何もない平地でした。
多分居眠り運転をしていたのだと思います。
(前日、余り眠れてなかったようです。)

僕はカフェイン投入には失敗しましたが、
意外と眠たくなく、
でも脚がしんどくて、歩いたり、走ったり、
やっとの思いで鳴沢氷穴に到着しました。


個人的に、
この鳴沢氷穴までの道のり、
一番面白かった気がします。笑
108さんが。

居眠り運転に加え、
下りの幻覚、
樹海での不機嫌、などなど、
数々の伝説を残されたと記憶しております。
カズだけにね。
ハーッハッハッハ!!!


さて、鳴沢氷穴に戻ります。
少し夜が明け始めていました。
エイドで配られているエナジードリンクを
飲みながら、マッサージの誘惑と戦っていると、
夜が明けました。


エナジードリンクが結構身体に嬉しい感覚があって、
少し復活。




・・・




そこから記憶がない(゜ロ゜;

なんせ、
トレイルで一度はぐれたけど、
下ったら108さんが待ってくれていた。


昨年のおんたけスカイラブハリケーンの
ゴール手前で裏切ってしまったことを
再び激しく後悔しつつも、
なんか友情のような、
なんともいえない感覚なんですが、
なんせ嬉しかったです。


それから長いロード、
マメが潰れかけて走れなさそうだったので、
せっかく待ってくれていたけど、
途中で108さんには先にいってもらいました。


それから河口湖沿いをゆっくり歩いて、
残り2kmぐらいから大体500m先のものを
目標にして歩いていました。
そして、「あの釣りびとを眺めてるおっさんの
ところまでいったら残り1kmくらいかな?」
と思いながら目標のおっさんに近づいていくと、
そのおっさんはただのおっさんじゃなくて、
108おっさんでした(^_^;)笑

いやいや、おっさんじゃないし!


それからゴールまで二人で歩き、
感動のゴール!!!
同時にゴールするのも良かったんですが、
なんとなく僕の気持ち的に
一歩後ろをいきたかったので、
108さんに一歩前でゴールしてもらい、
感動のゴール!!!

マメが潰れて、走れなかったので、
かなり表情には余裕があったようで、
がんちゃんとセル修さんにしたら
なんやねんこいつらと思わせてしまったかも
しれません。ほんとスミマセン><

それでも感動のゴール!!!


「感動のゴール!!!」
三回ゆうたんで、感動のゴールハットトリック!!!



終わってみれば、あっけなかったなー
という印象です。

でも僕にとっては間違いなく偉業です。
結局完走率は90%ぐらいだったみたいですが、
ゴール出来たことを誇りに思うし、
次の日から自分自身、すごくたくましくなった
実感があります。
かけがえのない経験をすることが出来ました。


来年、100マイルに挑戦するかどうかは
わかりませんが、
この感覚。
走ることはやめられまへんなー!!!


大して速くもない僕ですが、
ちなみに100kmも完走したことはないですが、
それだけに、というか、
僕は僕なりの解釈で、
もう少し走ることを続けてみたいと思います。

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3 コメント

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Unknown (108)
2012-06-22 00:12:05
コガーリオの参加表明、度胆抜かれました
誘ってくれてありがとう

そして鳴沢氷穴までの道のり、ほんまにお世話になりました
まじ眠かった
樹海の記憶ほとんどありません
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おもろー (がんちゃん)
2012-06-22 08:35:30
かなり笑えました。
長いレースに加え長いレース記ご苦労様でした。

もう一緒に走れなくなる?

「そんなわけないや~ん」

どこまでも追いかけて無理やりエントリーさせますのでよろしく!

さらなる偉業を成し遂げていきましょう!!!
返信する
そんなこともありましたなぁ (セル修)
2012-06-24 20:46:18
そうそう、仕事帰りの駐車場の坂を上りかけたこがーりおにさりげなくそんな話しをしたんやった。
付き合い第一こがーりおを誘わないのは失礼と思い、とりあえず声をかける程度のつもりやった。。。なのに(笑)


でも、こやってこの歳になって成長していくのって、めちゃめちゃかっちょいいよな!

丹後60kmも頑張ろうぜ!
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