利根川水系ホルマリン騒動

2012年05月25日 | 防災と琵琶湖


利根川水系の浄水場で水質基準値(1リットル当たり0.08ミリ
グラム)を超える有害物質のホルムアルデヒドが検出された問
題で埼玉県は25日、金属加工メーカー「DOWAハイテック」
(同県本庄市)の化学工場が原因物質を含む廃液の処理を群馬
県高崎市の産業廃棄物処理業者に委託していたと発表した。埼
玉県はこの廃液が十分に処理されないまま利根川に注ぐ烏川へ
排出された可能性が高いとみている。


原因物質とみられるのはアミン類の化学物質ヘキサメチレンテ
トラミン(HMT)。県によると、18、19、21日にD社を立ち
入り調査した結果、5月10日から、濃度37万ppm(37%)のHM
Tを含む廃液計約150トンの処理を高崎市内の産廃業者2社に
委託していたことが判明したと報じた(毎日新聞、2012.05.25
)。

それによると、約60トンを委託された業者は廃棄物処理法に適
合した処理施設があるが、水質汚濁防止法などによる法規制の
ないHMTを完全に分解する能力はなかった。残る約90トンを
委託された業者は更に別の業者に再委託し、焼却処理されてい
た。廃棄物処理法は、委託に当たっては廃棄物の性質などを書
面で告知するよう定めており、違反した場合、3年以下の懲役
か3百万円以下の罰金が科される。産廃業者2社は県の調査に
対し「D社からは廃液にHMTが含まれているとは知らされて
いなかった」と話しているという。

DOWAハイテックは毎日新聞の取材に「処理を依頼する際に
HMTそのものの数値は業者に説明していない。ただ廃液の分
析値は示しており、その中に(HMTが含まれている)全窒素
があるので、通常の業者ならHMTが含まれていることは分か
ると思っていた」と話している。D社は03年11月にも利根川に
HMTを流出させ、ホルムアルデヒドが検出されたことがあっ
た。埼玉県は25日もD社の立ち入り調査を実施。廃棄物処理法
に基づいて委託の実態の報告を求める。また、群馬県は同日、
委託先の2社を調査した。

D社は世界有数の銀粉メーカーで、携帯電話やパソコンなどに
使われる銀粉の製造過程でHMTを使用する。HMTは水の消
毒に使われる塩素と反応してホルムアルデヒドが生成される。
埼玉県の調査で18日に烏川で取水した検体から1リットル当た
り0.032ミリグラムのHMTが検出されたため、同県は烏川流
域が排出源の可能性が高いとみていた。厚生労働省と環境省も
ホルムアルデヒドの濃度がピークだった19日のデータに基づき、
原因物質をHMTと推定する見解を示していた。とのことだ。

これを受けネットで下調べして、電子部品などのウエット(湿式)配線
電極形成の基幹企業で「活況と安全性の背反律」(高度資本主義の
ダークサイド)だと直感した。下水道に流すには自社処理設備の不
完備性が報道されているし、放流コストが嵩む、燃焼し排熱回収利
用するのが一番良いのだが初期投資が嵩む(資本回収率の低下)
が気になる。とすれば、産廃委託するのが手っ取り早いと判断した
としたとのではと憶測した。 

【エピソード】

毎日、話題に事欠かない状況だが。丁寧にそれを追っかけてい
く余裕がない。

【脚注及びリンク】
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1.「ヘキサメチレンテトラミン」(WEEF 環境百科事典)

2.「ホルムアルデヒド」(WEEF 環境百科事典)
3.「ホルムアルデヒド検出問題 化学工場「県の調査に協
  力していく
」」(youtube、FNN
)

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