彦根市大藪町の滋賀作家クラブ会員角省三さんが、近
江ゆかりの文化人らの評伝や随想をまとめた「近江の
埋もれ人」を、サンライズ出版(同市)から出版(中
日新聞オンライン 2017.04.04)。
それによると、 1999年から2016年にかけて、
同人誌や地元新聞に発表した三十八篇を五章にまとめ
ている。いずれも故人で彦根市長を務めた井伊直愛(
なおよし)さん(1910~93年)の妻文子さんや、
幕末の彦根藩主井伊直弼の墓を守り続けた遠城謙道(
おんじょうけんどう)のほか、実業家の白洲次郎、森
村誠一さんら作家も掲載されている。
第三章では、直弼の開国論を支えた藩校教授中川禄郎、
松尾芭蕉の弟子で僧侶の河野李由(りゆう)、洋画家
の野口謙蔵の三人にスポットを当てた。当時の記録を
調べたり、実際に関係者に取材したりして、伊能忠敬
の測量隊が彦根市薩摩町の善照寺に宿泊していたこと
や、河野が住職をしていた同市平田町の明照寺に芭蕉
が句を紹介されている。
☑近江の埋もれ人―中川禄郎・河野李由・野口謙蔵
角 省三【著】
☑価格 ¥2,052(本体¥1,900)
☑サンライズ出版(彦根)(2017/03発売)
サイズ B6判/ページ数 394p/高さ 19cm
商品コード 9784883256129
NDC分類 281.61
☑内容説明
井伊直弼の影武者。松尾芭蕉の愛弟子。蒲生野の鬼才
画家。埋もれたエピソードを掘り起こし、光を当てる。
☑目次
1 月あかりのまち(朱色の庭―追想 井伊文子さん;
つわぶき咲く埋木舎 ほか)
2 お濠のうちそと(一徹の人―遠城謙道とその妻・
繁子;鳰の声―歌人・木俣修とその父 ほか)
3 近江の埋もれ人(中川禄郎―直弼の開国論を支え
た藩校教授;河野李由―芭蕉の足を彦根に運ばせ
た俳僧 ほか)
4 人に惹かれて(山躑躅咲く―白洲次郎と白洲正子;
東日本大震災に寄せて 流されなかったもの―言
葉の力とドナルドキーン;夕映えの人―盲目の画
家・曽宮一念さん ほか)
5 折々の断想(モーツァルトを聴く;世界のミフネ
ほか)
☑著者紹介
角省三[スミショウゾウ]
1936年滋賀県彦根市京町生まれ。1958年同志
社大学文学部社会学科(新聞学専攻)卒業。同年より
大阪船場の紙製品製造販売会社に勤務。1963年江
崎グリコ株式会社に入社。1996年江崎グリコ株式
会社を退職。所属団体:日本ペンクラブ、滋賀作家ク
ラブ、随筆集団多景島(本データはこの書籍が刊行さ
れた当時に掲載されていたものです)
【エピソード】
☐書評:後日、適宜掲載
☐本カテゴリーへの書評掲載を契機に、その他の人物
の掲載を適時(時間があれば)再開。
【脚注及びリンク】
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