滋賀の山々 Ⅲ

2016年03月10日 | 湖と城郭都市

 



作成日:2016.03.09|更新日:

 

【箕作山と太郎坊山】

田園風景の中にそそり立つ姿は、神が宿る山というのも
納得できる信仰の山。巨岩からなる山の中腰には、天狗
信仰が伝わる太郎坊宮(阿賀神社)があり、正哉吾勝々日
天忍穂耳尊(まさかあかつかちはやひあめのおしほみみ
のみこと)という御祭神から勝運の神として崇められて
いる。箕作山、太郎防山(赤神山)、岩戸山からは、眼下
に涌生野、遠く琵琶湖や近江盆地を囲む山々が望め、素
晴らしい滋賀屈指の眺望が広がる,

また、夜の太郎坊宮からは蒲生野に広がるきれいな夜罵
も見ることができる。登山道沿うに、オオイワカガミ、
タムシバ、コバノミツバツツジなどの花も見られ、早春
にはマンサクの花も目を楽しませてくれる。箕作山を代
表する木には、地元のまちづくり協一会が設置した樹名
も付けられている。

湖東流絞岩の巨岩からなる箕作山地には箕作山、太郎坊
山(赤神山)、小脇山、岩戸山といったピークがあり、神
宿る信仰の山々となる。太郎坊山(赤神山)の中腹には、
阿賀神社があり、太郎坊宮の名前で知られる。太郎坊と
は、京都の鞍馬山に佳む次郎坊という天狗の兄といわれ
この山が修験の山である。本殿の前には巨岩の男岩と女
岩からなる夫婦岩があり、「この岩を通って参拝する者
は即座に病苦を除き諸願が成就するが、悪心あるものは
はさまれる」と伝承されている。
 

● 箕作山・太郎坊山周辺地形図 

 

箕作山(みつくりやま)は東近江市と安土町にまたがり
国道8号線の隔て北西に観音寺山がある。観音寺山に観
音寺城跡、箕作山にはその支城である箕作城跡――六角・
織田の戦乱の時代の遺産の宝庫である。箕作山の頂上は
2カ所有り、北側のピークに箕作城址がある。北側のピ
ークは清水山(324.7メートル)とも、また千草獄と
も呼ばれる。一般に地図では箕作山の表示は南側になっ
ているが、この山域全体をさして箕作山と呼ばれてきた。
南側には箕作山(372メートル)をはじめ赤神山(3
55メートル)、小脇山(373.4メートル)岩戸山(
325メートル)、太郎坊宮、瓦屋寺、十三仏、延命公
園などがありルート整備されている。

● 
安土山~繖山(きぬがさやま)コース



安土山は繖山の北西に張り出し、その北端には大中の湖
の干拓地が広がる。特別史跡に指定された安土城の跡が
あり、織田信長が天下統一の端緒とした、天正7年(1
579)に築城。山内の各所には、武将の陣屋を置き、
安土山の最高所には、わが国の最初の本格的な天守閣が
あったが、現在は、見寺の二王門と三重塔が現存する。
現在は大手道の石垣や石段などが整備されている。天守
跡から、北に延びる尾根に沿って進むと三角点峰があり、
遊歩道は未整備のコース。
 
 

【エピソード】

 

● 安土山をトレッキング起点に

滋賀県の「トレッキングの山」の電子パンフレットによ
れば、赤坂山からスタートしているが、ここを起点(ス
タートアップし反時計回りで一筆で戻って来るのは、ま
た綿向山から北に縦走し次の霊仙山を目指すルート――
三重の鈴鹿・北鈴山系、御在所岳~藤原岳~御池岳(滋
賀)~三国岳――のように鈴鹿山系を入れには、公共交
通機関の利便性を考えると繋ぎが悪そうだ。そこで、J
R安土駅をポイントに安土山~箕作(みつくり山~竜王
山~綿向山~雨乞岳~御在所岳のコースがベターに思え
る。織田信長の「天下布武」にあやかり「天下高踏」と
ちょっと気取り過ぎもするが悪くもない。?どうだろう。

● 綿向山~御在所岳~藤原岳ルート

 

 ● 藤原岳~三国岳~霊仙山ルート

 

【脚注及びリンク】
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  1. 山岳ファイル No.7 箕作山・太郎坊山|滋賀県
  2. 趣邑 箕作山
  3. 綿向山~雨乞岳縦走 竜王山周回  ヤマレコ
  4. 雨乞岳~御在所岳 ヤマレコ 
  5. 釈迦ケ岳~御在所岳 ヤマレコ
  6. 藤原岳~竜ヶ岳~釈迦ヶ岳 ヤマレコ
  7. 藤原岳~御池岳~鈴北岳~三国岳 ヤマレコ
  8. 三国岳~五僧峠~谷山~霊仙岳 ヤマレコ
  9. 阿星山-観音寺ルート 
  10. 滋賀の山ガイド:トレッキングの魅力と安全「滋賀の山
    を歩こう
     2015.10.09 

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