Hidenori Nodera 野寺秀徳『輝く路の上で』

SHIMANO Racing野寺監督のブログ

世界のレースは過酷です

2012-04-10 17:22:06 | インポート

タイで行われていたレースから帰国しました。

Naruoni2 Photo by 魔ッサー。

Photo

*各国の選手達がスタートに並びます

いや~、やはり自転車レースは過酷ですね。タイのレースで選手が経験した激坂と灼熱地獄は見ているこちらも疲れてしまうほどでした。

Cooler *朝一番の仕事はクーラーボックスいっぱいの氷の入手

私自身も運転に集中していた初日は水分補給を怠ったか?車内の暑さを無視していたらいつの間にか脱水で頭がガンガン痛むし、激坂が続いたレースでは、マニュアル変速の車がエンストしないよう必至に運転、危険な下りはがけに落ちそうな恐怖からチョットだけ涙を流しながらの絶叫ドライビングでヘトヘト。←本当か?

あまりの暑さに、補給を取りに来る選手に気づかなかったフリをし、窓を開けることを拒否・・・したい気分を拭い去って窓を開けると、使用済み空ボトルを返すよう指示した私の顔面に、チョット水が残り重みが乗るボトルの先っぽをバシバシと命中させられCheck

*コースのポイントと、要注意選手の番号はテープに記入しハンドル等に張ります。

こうなったらと、選手は体調に気をつけてあまり口にしない激辛トムヤンクンや生野菜をヤケ食いし見事にお腹をチョット壊し。。。

本当に過酷です、過剰に酷いです。。。

って、何書いているのかさっぱり解らなくなってきたのですがあれですね。ヨーロッパでもかな~り酷いレース「パリ~ルーベ」が終わりましたね。

大きな石を並べただけの道をいくつも走るこのレース。とてもとても自転車で走れるとは思えないような悪路ばかりです。まさに自転車をしならせながらその異常なレースに、各チームはスペシャルバイクで臨んでいるようですね。

Argos-Shimanoのニュースレターにもこんな事が書いてありました。

Special Paris-Roubaix bike for riders Team Argos-Shimano

During this weekend’s Paris-Roubaix the riders of Team Argos-Shimano will ride on a special F-series bike.

? + 10mm front center
? +13mm rear center
? Tire clearance for 28c tires
? + 12mm fork length
? + 3mm drop for same BB height with 28c tires

我々シマノレーシングも使用するFELTがスペシャルバイクを用意したようです。

つまり自転車が前後に2cm以上長くなって、タイヤがチョット太くなって、前輪を支えるフォークが長くなって、脚の回転の中心部分の部品を下にチョットさげて。

ほんの数センチ、数ミリの変更で、プロのチームがわざわざスペシャル!と声を上げるほど、自転車の乗り味は変わってくるんですよね。

ここまで大きなものでなくとも、各メーカー、各ラインナップで様々な乗り味の特色を持っています。「ロードバイクは全部同じ」では無い事を色々なレーサーに乗って体験し、自分の走りのスタイルに合わせた自転車選が出来れば、走りが一つステップアップするかも知れませんね。

今回のパリ~ルーベ用スペシャルバイクの狙いは、オフロードの上で車体が安定するようにしていると思われます。完全にオフロード走行を狙ったマウンテンバイクは舗装路の上で走るとロードバイクに比べ全然曲がりません。

山の中で岩や木の隙間を縫うように走る、クイックなイメージからは正反対な特性に感じますね。しかし、常に路面のグリップを失っているような状態で走るオフロードでは、そのくらいで丁度良くなるわけです。

と、何だか久しぶりに自転車について考えていたら猛烈に自転車に乗りたくなってまいりました!

桜の花舞う中走れるこの季節は、自転車には最高ですよね。

明日こそ自転車のるべ。

コメント
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