靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

流れの一つ

2010-08-27 00:02:24 | 詩・フィクション・ノンフィクション・俳句
眉間の錆をセロファンに包み  

脳の皺への焦点を手放す


脳天に降り注ぐ流れは 

呼吸を変え

血流の勢いにのり 

肘の辺りへも ふくらはぎへも

そして足裏から 地へと潜る


上と下とをつなぐ身体 

流れは滞ることがない


両腕からの振動は上昇を続け

口の端はかすかに上へ 目の輪郭は細長く


流れには始まりも終わりもなく


消える境界 

無限になる