2014.2.28(金)19:30 アトリエ劇研
原作から遠い、というかほぼあとかたもないものとして思いだした。
「マッチ売りの少女」と「立ちぎれ線香」の共通点は火が消えたらおしまい、とチラシなどに書かれている。でもそれって芝居も同じだよな、と思った。照明が落ちたらおしまい。
舞台では、最初に女がランタンに灯を点す(その女が前説しているお姉さんを脅かすという形で、舞台の時間は少し前にはみ出して . . . 本文を読む
2014.4.13(日)18:00 can・tutku
ロックグラス型の灯をはさんで男と女が座っている。
灯のガラスに描かれたレースのような模様の影が床に落ち、ふたりの影はうしろの壁に映る。会場であるジャン・トゥトゥクーは壁がまっしろなので、影はとてもはっきりきれいに映る。
「君は何か標本にしてもらいたいものをもっているかい」と男が尋ねる。
テキストは小川洋子の「薬指の標本」。会話を重ねながらふ . . . 本文を読む
2014.4.14(土)13:00 春日神社能舞台
本殿に向かい合ってある能舞台
舞台横にある桜の樹はやや盛りを過ぎて、いい感じに散っている。
椅子席の後は崖になっている。
崖の上にはお社があって、これが古びてなかなか趣がある。ただ今年お詣りにいくと扁額が傾いていた。もうちょっと手を入れてあってもいいかも。
ま、それは別の話。
『西行桜』
――隠棲している西行の庵に花見客が押しかけて . . . 本文を読む
2014.1.22(水)19:30 ルミエールホール・大ホール
ルミエールホールを楽しもう、という企画。
だから、舞台や客席はもちろん、ホワイエ、通路などホール全体を「見どころ」にしている。
受付をすませると、そこから遊園地にあるような、子供用のような迷路。絵の描かれた段ボール板を組み合わせてある。段ボールハウスというよりは簡易家具のような趣で、こぎれいにできている。絵にもなかなか力作がある . . . 本文を読む
2014.3.8(土)19:00 インディペンデントシアター1st
舞台は、段ボール箱でいっぱいの部屋、のセット。
型どおりの前説が始まる。「飲食喫煙はご遠慮ください。もう聞き飽きているかと思いますが、携帯電話等、音の鳴る機器は電源から切っていただけるとありがたいです。(舞台を見ながら)段ボールがいっぱいです。この部屋の住人はこれから引っ越していくのでしょう。そのひとは間もなくここに出てきて…」 . . . 本文を読む
2014.3.25(火)17:00 芸術創造館
――あなたがわたしをみるとき、みているのはわたしですか、それともわたしのモデルですか―― という問いかけから始まる。
「わたし」は1973年に誕生、1991年に生まれ変わり、2016年にいなくなる、もの。それは広島の平和記念資料館に展示されている、火傷でただれた両腕を前に突き出しボロボロの服で瓦礫の中をさまよう形をした「被爆人形」だ。1973年にロ . . . 本文を読む
2014.3.25(火)17:00 芸術創造館
オープニングで、映画館の上演前にある「ノーモア映画泥棒」をもじった、この公演は撮影OK、イエスモア~、という告知がある。
今回の舞台では撮影・録音可、ということはHPでも告知されていたし、前説でもいわれた(撮ったものは専用アップローダーに、ということも含めて)。それは広報、宣伝のためというより、この作品に合わせた趣向なのだということが舞台をみていて . . . 本文を読む
2014.3.16(日)14:00 大阪能楽会館
能楽の中で、「音楽」の部分に焦点を当てた公演。今年は観世流、喜多流の立ち合い。違う流派の謡が並べて聴ける。
華やかな装束をつける能はなく、舞囃子と一調のみのしぶいプログラムで、通好みだなと思う。
わたしなどではなく、もっと耳のある人に聴いてほしいと思う。能楽に造詣が深い人というより、音楽的な素養のある人、「音」を聞きわけられる人に。
公演前の . . . 本文を読む
てんま天神梅まつり中の催し。
盆梅展の会場でおこなわれる予定だったが、雨のため場所を本殿に移して開催。
最初に保育園児三人によるお祓い。白い切り紙をつかんで撒くようすがなんとも可愛らしい。
その後、さまざまな神楽舞。
. . . 本文を読む
2014.2.9(日)11:00 芸術創造館
とてもコトリ会議らしい舞台。
コトリ会議を見慣れたひとにとっても、またはじめて見る人にとっても「コトリ会議」という名前から思い浮かべるような、可愛らしさがあふれた、良い舞台だった。
照明も音響も美術もとてもがんばっていて、みんなで舞台空間をつくりあげている。
劇場に入るとまん中に大きく舞台。客席はそれを二方向から挟んでいる(四方囲みにするには劇場の . . . 本文を読む
2014.2.7(金)19:30 AKASO
谷山浩子とROLLY(卍)の異色の組み合わせ…なのだろうか? 異色でない組み合わせというものを見た記憶がないのでよくわからない。それにしても、CDジャケットと同じ(かわいい?)衣装で登場したのにはおどろいた。
楽曲はほとんどが谷山浩子作の曲。だからこれまで谷山浩子の歌で聞いている。最近のコンサートではあまり歌われなくなった曲もあったりして、ちょっと . . . 本文を読む
2014.1.19(日)19:00 ウイングフィールド
なんだかいろいろわからなくて不思議。作っているひとにいろいろ訊いてみたくなる。
で。おもしろかった。舞台作品でも文芸作品でも、わかるわからないよりもおもしろいかどうかのほうが大切なのは確かだ。
4つの短編をそれぞれ違う手法で演出する。その演出の必然性はわからない。それぞれの芝居の前に、そのお話の梗概が言葉で語られる。その必要性もわからない。 . . . 本文を読む
2014.1.18(土)19:00 應典院
黒い空間に黒い台。衣装もすべて黒。小道具なしで潔いくらいシンプルだが照明が効いてそれぞれのシーンがみごとに切りかわる。
客席は四方囲みで、座った場所によって見える風景が違う。そういう運(命)みたいなものに親和性のある物語。
. . . 本文を読む
2014.1.2(木)13:00 談山神社拝殿
年始の翁。
大槻能楽堂の新春能をみたかったのだが(能が「烏帽子折」だったし)、チケットを買うのに出遅れて良い席が残っていなかった。ふだんはそんなことあまり気にしないのだが、「翁」だけは(正確には翁渡りだけは)良い席でみたい。
ということで趣を変えて、奉納の「翁」を見に来た。
神楽式というのは、以前おん祭の時にみたような形式かなと思っていたが、かな . . . 本文を読む
20132013.12.1(日)11:00 ウイングフィールド
「年1度、公演を続けて21回目になりました」
というあいさつを聞いて、ああそんなになるのかと思った。見ている自分はそれほど変わった気がしないが、それなりに大人になれただろうか。
あみゅーずの方は間違いなく成熟している。オープニングの「男と女」、ABBAの「ダンシングクイーン」が流れるラストのダンスシーンにも歳を重ねた安定感がある。
. . . 本文を読む