俺にも一言、言わせろ

世の中、腹の立つことばかり。真面目に生きてる一人として、一言述べさせていただきます。連帯を求めて、孤立を恐れず。

神は、彼女にもっと大切なゴールを用意していると思う

2010-02-15 09:52:47 | Weblog
フリースタイルスキー・モーグル女子の上村愛子4位。
彼女の大粒の涙がほおを流れていくのを見て、いろいろ感じた。
彼女の記者会見では
 
「なんでこんな一段一段なんだろうと思いましたけど。満足…じゃない。ちょっと悔しいですね」

初出場だった長野オリンピックの7位から始まり、それぞれのオリンピックで6位、5位、そして4位。

決勝は慎重になった分だけスピードを欠いた。
第2エアではバックフリップ(後方宙返り)の着地で左足が流れた。
ゴール後、両腕を突き上げたが、心なしか力がなかった。

バンクーバーは原点とも言うべき思い出の地。
14歳の冬に初めて訪れ、W杯モーグルの大会を観戦した。
中学のスキー部をやめ、心に空白があった時期、すっかりとりこになった。
「(バンクーバー郊外の)ウィスラーでモーグルに出会った。
ここでいい滑りをすることが、モーグル人生のすべてかな、と思っていた」
と上村は振り返る。

白馬にすごい子がいる。
モーグル界で、そんなうわさが広まったのは上村がまだ中学生のころ。
目指したのは世界。
高校時代には長野五輪出場を果たした。
でも満足できなかった。

トリノ五輪では派手な空中技を見せながらメダルに届かなかった。
するとフィンランド人のヤンネ・コーチと二人三脚で「ターン」を磨いた。
でもメダルは逃げた。

試合終了直後、寄せ書きのボードと花束を娘に届けようとした母・圭子さん(58)と目が合った。
上村は、母を気遣い気丈な笑顔で手を振った。
前夜は新潟にいる夫の皆川賢太郎に電話を入れた。
「自分の滑りとかターンを信じてやれば大丈夫」
との言葉に背中を押された。
この入賞は家族と戦った証しでもある。

実力があってすんなり金メダルをとる選手もいるが、もう一歩の選手のほうが圧倒的に多い。
天才少女と言われ、金メダル候補と言われ、精神的プレッシャーは大変なものだったであろう。
神は、彼女にもっと大切なゴールを用意していると思う。
それが、4年後か10年後かは分からないが。

まだまだ、ゴールをしてはいけない。
手を緩めてはいけないといっている。

私は彼女のような金メダルなどの派手な目標はないが、神はまだ頑張れと言っているから頑張る。