俺にも一言、言わせろ

世の中、腹の立つことばかり。真面目に生きてる一人として、一言述べさせていただきます。連帯を求めて、孤立を恐れず。

一人の運転手の心が日本中の人に感動を与えてくれた

2010-02-11 11:01:24 | Weblog
航空高石川(輪島市)の推薦入試受験へ、埼玉県内から列車を乗り継いで同校へ向かう途中、大雪のため新潟県内で足止めされた中3女子が、ヒッチハイクしたトラック運転手の夜通しの運転に助けられ、間一髪で受験開始に間に合った。

女子生徒は1月17日午前9時10分開始の試験に向け、前日から母親と夜行列車などを乗り継いで輪島市へ向かう予定だった。
しかし、新潟県長岡市まで行ったところで、大雪による列車運休で足止めを余儀なくされた。
17日午前0時過ぎ、2人は試験に間に合わないと判断し、列車を降りてヒッチハイクを決意。
通りかかったトラックに上越市内まで送ってもらい、さらに同市の給油所に立ち寄った車に同乗を頼んで回った。

寒風の中、数台に断られながらも必死に石川方面に向かう車を探すと、山形県内の運送会社のトラック運転手が快諾してくれた。
同乗は「金沢市まで」との約束だった。
だが、運転手は同市に近づくと,
「よし、輪島まで行っちゃる」とハンドルを切り、進行方向を北に変えた。

試験開始の約10分前、2人は学校に到着、ぎりぎりではあるが、善意のリレーで間に合った。
事前の電話連絡で「欠席」と踏んでいた教員が驚いて出迎えると、運転手は,
「うちの娘も受験生だから気持ちはよく分かる」
と控えめに語り、名前や行き先なども告げずに立ち去ったという。

作文試験に臨んだ女子生徒は出題されたテーマを見て、目を丸くした。
「私が感動したこと」。
迷うことなく、女子生徒は直前まで起こった「感動」をありのまま書き記した。
深夜に見ず知らずの親子を運んだ運転手の温かさ、
「絶対にあきらめない」と懸命に車を探してくれた母を通して,
「人の優しさに感動した」とつづった。

女子生徒には21日、合格通知が届けられた。

この話を私は妻と一緒に車の中で聞いた。
実に気持ちのいい話であった。
このところ、暗い話ばかりの中で、本当に心温まるこの話は我々に勇気を与えてくれた。
人は素晴らしいものだ。