手塚雄二展とシロート芸術論

2011-01-15 | ◆気になるコト・モノ・ヒト


◉ 作品はHPの作品集よりご覧ください▶ 手塚雄二HP

人とか作品に出会うのは、ひょっとしたら必然があって
導かれているかと先日思いました。
それは本屋で美術書を立ち読みをしていて、素敵な日本画家を見つけ、
そのすぐ後に訪れたチケットショップを覗くと、
その店の棚の中に、先ほどお気に入りになったばかりの画家の
個展チケットが売り出されていました。
それは偶然にも松坂屋美術館で今現在開催中の展覧会チケットで、
もちろん迷わずチケットを購入し本日見に行って来ました。
ちょっと、この偶然の巡り会わせに驚きましたが、
反面、こんな素敵な人を今まで見落としていたのが少々ショックでした…

画家の名前は“手塚雄二”といって今年58歳の方ですから、
日本画家では第一線バリバリで、
これからの画壇を引っ張っていく方でしょうね。
以前紹介した事もある“田渕俊夫”さんと近い感覚を持った方かと思います。

このお二人の作品を見て思う事は、ごく身の回りにあり
見過ごし勝ちな風景“花鳥風月”を独自で独特のフィルターを通して
見事な作品に仕上げる力ですね。
よく絵を描かれる方や写真を撮られる方で、時々勘違いされている方達がいて
(楽しんでやっていればそれはそれで良いのですが、あえて一言〈笑〉)、
きれいな被写体を描いたり撮ったりして綺麗なのは、被写体自体の美しさで、
制作者の想像力や構成力がほとんど見られない様な作品は、
図鑑用作品とか観光用写真といって決してアートではありません。
※もちろん図鑑の絵や観光写真も立派な作品ですが、
 自身の表現という意味では全く違いますね。

よく芸術を見るのはムツカシ~と言われる方は多いですが、
この辺のチョー基本的な事さえ押さえておけば、後は好き嫌いで
良いんじゃないかと僕は思っています。

もちろん色んな知識を身に付けておけば、
より深く楽しいアートの見方は出来ますが、
イチイチ画家の思想や背景までは知りませんから
共感出来ないものは無理して見ないようにしましょう(笑)。
ましてテクニックなんて全く無視してOK ! !
その人の表現力と、自分の美意識だけで良いんじゃないでしょうか?!
好きになった人をきっかけに、知識を増やしていけば
きっとアートを見るのが、どんどん楽しくなっていくと思います。

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