おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

あの店も…

2009-06-03 15:08:46 | Weblog
以前勤めていた調布のお店が閉店したようだ

一昨日遊びに行ったプチトリアノンのミレイさんから一報を聞き

早速お店の方に電話をしてみたら繋がらない

ホームページも削除されているし、やはり閉店したらしい


その店に私は4年間お世話になった

京王線で調布の隣に布田と言う駅がある

電車を降りて数分のところに

「ダブル・ボディー」と言うオカマバーがあった

そこで働いていたニューハーフのMさんが独立して

新しい店をオープンさせた

当初は匂いを嗅ぎつけた新店荒らしのオカマが何人か在籍して

ママとしてまだ未熟だったMさんは随分手を焼いたそうだ

それでも歳を追うごとに持ち前の負けん気とガッツで

調布の町では有名な存在にのし上がって行ったのだ

その後「ダブル・ボディー」は閉店し

後続の「チャコ」も長続きしないまま看板を下ろした


私が入店した時には

ドラァグクイーンのシンディーさんと言う先輩が

何かと優しくアドバイスをしてくれた

彼女は自宅に複数のパソコンを所有し

ソフト開発にも力を注ぐITガマだった

ボリューム感のある店のホームページも彼女の作品で

ショータイムのムービーをサイトに載せたのも

何処よりも早かったと記憶している

とても穏やかで10年に一回しか噴火しないと言う彼女

今は何処に居るのかしら


他にも呑んだくれのアキナちゃんも思い出深い

私と風貌が似ていて

ショーでは必ずペアを組まされていた

彼女は歌舞伎町の“狸御殿”出身で

とにかく酒は強かった

ある時に意地悪なお客さんが

へネシーのビール割を彼女に飲むように命じた

しかもグラスは中ジョッキだ

他のオカマなら一歩引いてしまいそうだが

彼女はニヤリと笑って一気に飲み干し

お代わりまで要求

その意地悪な客も、それ以来彼女に一目置くようになった


パッケージショーも私はここが初めてだった

振り付けの先生がオープン前にレッスンしてくれる

私は踊りが苦手でホントに皆に迷惑をかけた

レッスンの様子をビデオに録画して

必死でフリを覚えるのだが

動きもぎこちないしスマイルもない

最初の頃は恥かしくて下を向いて踊っていたら

「エドナ、顔をお客さんに売らなきゃダメよ!!」

他のニューハーフは余裕の笑顔で踊っている

振り付けの宮崎先生は覚えの悪い私に

「アンタのはこないだ小学生のバレエの子に教えたやつだから

 とっても簡単なのよ」

と言っては手取り足取り教えてくれた


フィリピン人のニューハーフも在籍していた

キャンディー、ララ、カオリ、ナオコ…

陽気でダンスや歌が抜群に上手い彼女たち

エッチなタガログ語を色々教わった

みんな今頃何処で頑張っているのだろうか


店を辞めた後も何度か遊びに行ったが

最近はご無沙汰していた

この不景気でどこの店も厳しいだろう

それでも自分がお世話になった店には

ずっと頑張って欲しいと思うものである

調布の町から華やかで賑やかなお店が消えた

何とも寂しいものだ











コメント
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