おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

悲しい報せ

2009-05-31 23:01:09 | Weblog
まだめまいがするのだ

仰向けになると特に酷くて

頭を右側に向けた時に激しくグルグル回りだすのだ

なので寝る時はなるべく頭を左側に向けている

また、寝てる状態から立ち上がった時も酷い

トイレに起きた時など何かに摑まりながらでないと

無事にトイレまで辿り着けない

明日、目が覚めた時には良くなっていて欲しいが…


アニメーターの山ちゃんが久々に来店

顔がむくんでいていつもと違う表情だ

私は他のお客様の接客をして居て

サナエさんが山ちゃんの相手をしている

目の前のお客様に相槌を打ちながら

山ちゃんのテーブルに耳ダンボ


「Kくんのお母さんが亡くなったんだ…」

Kさんは、山ちゃんの後輩アニメーターで

私と同じく超オタク、ジャンルはアニメや特撮モノだ

アイドルにも造詣が深く、私とKさんが盛り上がってると

山ちゃんは嫉妬する

確かお母さんと同居して居て

他に家族は居なかったと聞いている

若い頃はさんざ心配をかけていたと話していた

そんなお母さんがある日ベッドで冷たくなっていたらしい


Kさんは山ちゃんにすぐさま電話を入れた

「母ちゃんが死んじゃった…」

まるで抜け殻の様な声だったと言う

そんな状況の中でも仕事に穴を空けるわけにも行かず

仕事場には出て来ているらしいが

とても痛々しくて見ていられないのだとか


実は山ちゃんもKさんと同じ境遇なのだ

彼の気持ちを思うのと同時に

自分にも置き換えて

滅多にかけない実家の電話番号を押していた

「どうしたの珍しい…」

受話器の向こうの母親の声を聞いた途端

山ちゃんはきっと親が生きている事の有り難味を痛感しただろう


「エドナも親不孝してるだろう」

サナエさんとチェンジして山ちゃんに話を聞いている

「そうね、私の場合は年老いた父親がまだ何とか

 生きていてくれてるから…」

その年老いた父親は

看護士の姉が看ているのだ

数年前に脳梗塞で倒れたが

姉の処置が早く大事には至らなかった

しかし入院先の医師に

父の寿命はあと2~3年と宣告されたのだ

幸いにもその2~3年と言うのはとっくに過ぎているが…


Kさんのお母さんは自宅でひっそりと息を引き取ったようだが

きっと息子の事を心配しながら旅立って行ったのだろう

“親孝行したい時には親は無し”

この言葉が哀しく響くのである












コメント
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