リッスン・トゥ・ハー

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シングルコレクション 2002-2008/ハンバートハンバート

2011-04-30 | 若者的図鑑
無駄なものを削ぎ落としたこの勇気を聞きましょう。

声とギター。
本当に必要なんはこんくらいかな、って思います。

もちろん他にも色々な音が入っていますが、入っているわけなんですが、慰み程度にすごくシンプルな音楽です。
ハンバートハンバートの本領は削ぎ落とした音楽なのでしょう。

足りないものはこちらで補うんです。聞き手が補うことで成立する音楽。

技術がいりますよ。とびきりの技術が。
ただ物足りないだけの音楽とは雲泥の違いです。

死も、生も、同じ道にありて、それをなぞっているだけだぞよ、と諭してくれるような心境にもなりますよ。

様々なカバー曲も入っているんですが、どれもハンバートハンバート色になっているところが素晴らしい。
原曲の持つ力にまったく負けず劣らず、ほとんど手を加えていないアレンジメントで、音を大切に、こぼれおちないように両手ですくいながら、ふたのついた魔法瓶にとじこめてみました。

詞に共通する、暗い空気、悲しいストーリー。しかし吹いてくるのは暖かい風です。
大丈夫だと肩を抱いてくれるような暖かい風です。

よかった音楽があって、と思える。
確信できる。

方程式の解が急激に無限大になる「爆発」

2011-04-21 | リッスン・トゥ・ハー
無限大、それは永遠、無限大、それはメガ牛丼、無限大、それは愛。急激に無限大になりました。ほんとうに急です。油断なんてしていません。勝手に動き出して無限大になってしまったんですから、こちらはなす術もありませんでした。ぼんやりと無限大になっていく様を眺めていただけでした。あれよあれよ、でした。無限大は穏やかな表情で見下ろしていました。こちらを見下ろしていたのです。ちっぽけだなあ、と人類を見下ろして。ああ、わたしはこれまで、無限大を手中におさめていると勘違いしていました。あくまでもこちらのコントロールのもとに、どうにでもなる存在だと思っていました。まるでまるで、無限大はそんなわたしをあざ笑いました。どうにでもなるのは、こちらだ。無限大が右を向けば、わたしたちは右を向かざるを得ない。そういうことです。愕然としましたよ。しかしどうすることもできない。今はあきらめました。無限大は無限大であり、我々は我々である。それを精一杯生きろ、ということです。楽しいですよ。幼稚園に子どもを迎えにいく時が一番楽しい。子どもはわたしの顔をみると、うふふと笑うんです。その笑顔のためにわたしは生きているんだと思います。

「天然?いえ、トンチンカンです」

2011-04-20 | リッスン・トゥ・ハー
「天然ととんちんかんは全く違います」

「同じようにも思えるけど」

「雲泥の差ですよ」

「雲泥の差」

「ええ、雲と泥ぐらいの差です」

「ちょっとわかりづらいかな」

「そうですか、雲は空にありますよね?」

「ありますね」

「対して泥は地面にあります」

「はい」

「それぐらいの差」

「しかし、どっちが偉いのですか?」

「どっちが偉いというのは今は関係ありません」

「それをはっきりさせてくれないと、わたしは納得できませんな」

「じゃあ、雲が高い位置にあるし、つかめないから、偉いんじゃないですか」

「うぬ、雲はつかめん、されど、実体のないものだからこそ、我らは軽視するのではないかな」

「めんどくせえ、こいつめんどくせえ」

「なにか?」

「いやなんでもないです、じゃあ、泥でいいじゃないですか、泥が偉い」

「うぬ、泥はそこらじゅうにあふれておる、されど、それがはたして偉いのかな」

「もういいですよ、どっちでも、今は雲と泥のはなしをしているんじゃありませんし」

「しかし大事なところじゃて」

「口調も変わってきとるし」

「こうしてはどうじゃろう?」

「なんですか?」

「どちらが偉いかはそれぞれの胸の中で解釈する」

「それがいいですね」

「ではそれで」

「で、天然ととんちんかんは全然違います」

「それが雲と泥の差だと?」

「そのとおり!」

「で、どっちが泥なんじゃ?」

「もういいぜ!」

ラブホテルに響く家族の明るい声

2011-04-19 | リッスン・トゥ・ハー
まったくいやらしくない声。家族は久しぶりに笑顔。空間を独り占め、家族だけですごせるって大切。すごく大切です。で、お風呂も広々としてるし、サービスも悪くない。ここじゃ、朝食に山菜ご飯がいただけるって評判。熟睡できたって下の子も嬉しそう。思えば大変だった。みんな全然笑っていなかった。大変だということを通り過ぎて、なんとか乗り切ろうと気力だけで走っていた。糸は切れる寸前だった。もう、間もなく切れますので、ぷっちんという音を立てて切れてしまいますので、そうなったら、なにをするかわかりません。まるで鬼のように私は暴れ回るでしょう。それが正しいとは思っていませんが、そうしないといけないのです。そうしないとやってられないのです。私は暴れ回るでしょう。その寸前だった。助かったのです。みんな、みんな、助かったのです。これは奇跡なのです。もっと喜ぶべきです。人生を楽しむべきです。私は信じています。まだ未来は明るいと。未来は輝いていると。信じてください。そして、その手で、清き一票を。私に清き一票を。

少女時代テヨン

2011-04-19 | リッスン・トゥ・ハー
少女時代にテヨンは越前味噌が好物であった。越前味噌さえあれば他に何もいらなかった。越前味噌は夢の食品や、がテヨンの口癖で、どんなに機嫌が悪くても越前味噌のパッケージを見ればたちまち笑い出した。思春期に入り、テヨンは越前味噌を自分で創り出すようになった。いや、その絶妙の風味や、コクは越前味噌以上だと自負していた。いつかオリジナル越前味噌を販売して収益を得て暮らしたいものだと考えていた。そんなある日、テヨンは越前味噌を両手に塗りたくって町を歩いていた。両手にぬりたくっていたのはいつでもどこでも頭に塗りたくれるようにである。時々無性に塗りたくりたくなる時があった。そうなるとテヨンを誰も止めることができなかった。止めようものならテヨンの鋭い牙にかみつかれ、深い傷を負ってしまう。両手に越前味噌だらけのテヨンから、味噌の匂いが漂っていた。大の味噌嫌いの鼻に届いた。味噌嫌いは、自分が味噌を嫌いであると言うあからさまな態度をとった。テヨンの両手に塗りたくられた味噌を洗い流したのである。テヨンの怒りは頂点に達した。テヨンは味噌嫌いのみぞおちをついて怒鳴った。強く怒鳴ったのだ。そのとき、テヨンの怒鳴り声に耳を傾けていた音楽プロヂューサーがいた。彼はなんというか、とにかく敏腕だった。

石炭は核よりも危ない

2011-04-18 | リッスン・トゥ・ハー
「いったいどういう意味ですか?」

「危険なんだよ、石炭は」

「しかし、核の危険性は相当のものだと思いますが」

「それをはるかに凌駕しているんだ」

「説明してください」

「いいだろう、聞き終わったあと恐怖に戦きいてもたってもいられなくなるが、いいかね?」

「いいです」

「では説明しよう」

「お願いします」

「石炭の」

「はい」

「あの」

「はい」

「黒光り」

「はい」

「黒く光っている」

「そうですね」

「それがすべてを物語っている」

「は?」

「つまり、黒光りだ」

「黒光り」

「諸悪の根源だよ」

「黒光りが?」

「黒光りのおかげで石炭は危険なのだ」

「ちょっとよく意味が分かりませんが」

「世の中にあんなに黒光りするものはない」

「いや、あるんじゃないですかね」

「ちょっとやちょっとではない」

「はあ」

「それだけ危険だということに他ならん」

「そうでしょうか?」

「対して核は、黒光りしてない」

「はあ」

「だから安全」

「ではないでしょう」

「そういうことだよ」

「もっと納得できるような根拠はありませんか?」

「黒光り」

「それだけですか?」

「黒光りだよ?」

「はあ」

「じゃ、俺、バイトあるから」

「バイトしているんですか?」

「うん、石炭を磨いて黒く光らせる仕事」

「諸悪の根源!」

NMB・山本・AKB

2011-04-17 | リッスン・トゥ・ハー
このたび、アケビとして活動することになりました、なんばの山本です。特技は狙撃、チャームポイントは鎖帷子、以後よろしくお願いします。山本はまだ17歳なので、子どもだと思われるかもしれませんが、山本、けっこうすごいんです。全然大人ですから、遠慮なく、ハイタッチをしてきてください。ハイタッチできるってすごいことですよね、なかなかできませんよね、子どもは。山本は大丈夫です。すごく上手くハイタッチできます。山本とハイタッチやってよかったよ、と言われると思います。実際に言われたこともあります。どんどんハイタッチしてください。アケビでは、けっこうハイタッチしますよね?なにかあるたびにハイタッチで親睦を深めてはりますよね。よく聞いているし、見ているので知ってます。山本もそのハイタッチの輪に入れてください。働きますよ。山本は大人ですから、すごく働きます。現在高校に通っていますが、アケビのためなら退学になってもいいと思っています。落語家の弟子が高校中退する仕組みと同じようなものです。いつでも、やめろと言われればやめますし、続けろと言われれば続けますし、この柔軟な姿勢をみてください。柔軟な山本を可愛がってください。山本は良い声で鳴きます。ごろにゃんと鳴きます。ぜひ鳴き声も聞かせてあげたいです。耳元で鳴きますし、少々唾液やよだれも顔についてしまうかもしれません。それはそれでいいとなんばの支配人は言ってくれていました。アケビでもそういうことでいいんでしょ?

木村次郎右衛門

2011-04-16 | リッスン・トゥ・ハー
このたび、世界で一番年を取っている人になりました。いやあ、光栄です。それを目指していたわけですから。まあ、何ももらえませんし、いや、価値のあるものはね。メダルみたいなもんはもらえましたけど、まあいりませんわね、食えないもんは。しかし名誉ですよ。それを胸に生きていこうと思ってますよ。ええ。毎日、朝、起きて、ああ今日も生きてるって思います。110を超えてからはずっとそうですよ。心配ですよ。家族や親戚はたくさんいます。毎日のように見に来てくれるわけですが、不安はいっぱいありますよ。いつ死んでもおかしくないって思います。まあ、せいぜいゆっくりとやりますから、そっと見守ってくださいよ。あたしが長生きすることが希望になるかもしれませんし。ひとりでもそういう風に思ってくれる人がいるのなら、あたしは生きますよ。毎日2本のタバコを胸に、それと羊羹ですな、あと、週刊朝日ね、それを胸に、あたしはこれからも生きていくつもりですよ。120ぐらいにはなりたいと思っている。120きりがいいじゃない。きりがいいところまではいきたいかな。ええ、120、をめどに頑張りますんで、サポートよろしく。ぜひとも、羊羹と週刊朝日の差し入れを。

ジェロ、ガチャピンと

2011-04-16 | リッスン・トゥ・ハー
「おまえがガチャピンか?」

「いかにも、わしがガチャピンじゃ」

「俺と組んでくれ」

「おぬしは?」

「わしはジェロ」

「何者じゃ?」

「演歌歌手じゃ」

「演歌歌手がわしと組んでどうする気じゃ?」

「世界を乗っ取ろうかと」

「それはまた大きなことをいう」

「これがジェロじゃ」

「おもしろい、ジェロ、組んでもよいが、ただ組むだけでは面白くもない」

「どういうことだ?」

「わしと力比べをしようか?」

「おまえとわしが?」

「そうじゃ、力比べをしておぬしが勝てば組んでやろう」

「うぬ」

「わしが勝てば、魂と肉体をもらう」

「うぬう、よかろう、勝負じゃ」

「え!ええの?」

「よかろう、と言ったじゃろうて」

「魂と肉体やで。実質終わりやで?」

「わしは嘘は言わん」

「ええんやね?」

「くどい!」

「じゃあ、力比べするよ?」

「うぬ」

「はい!」

「はいはい!」

「はいはいはい!」

「さすがガチャピン、すごい力だ!」

「ジェロも演歌歌手のくせになんという力だ」

「これがサブちゃんの遺伝子じゃい!」

「しかし、所詮は演歌歌手!えいや!」

「ガチャピンの底力おそるべし!もうかなわない!」

「約束通り、魂と肉体をもらうぞ」

「よかろう」

「ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ」

石原軍団の炊き出し、男

2011-04-15 | リッスン・トゥ・ハー
炊き出しやってまーす。うちの渡が炊き出しやってまーす。男の炊き出しでーす。一週間風呂にも入らず、寝袋で寝て、みんな一緒に炊き出しやってまーす。ぜひご来場ください。石原軍団の名物炊き出しでーす。おいしいよ。こだわってます。かなりこだわってますから、ぜひ食べてみてください。渡が担当しているのが焼きそばです。豪快に焼いていきます。野菜に肉に、魚介類もたっぷりはいった焼きそばです。渡特製の焼きそばです。ぜひ食べてみてください。病み付きになること間違いなし。病み付きになってしまったらいけませんから、ほどほどにしてください。渡はスケジュールの都合で1週間しか参加できません。石原軍団の炊き出しは一週間です。限定です。ここぞというときにやります。誠意です。これが芸能界の第一線として走り続ける事務所の誠意です。もっと、各事務所炊き出しに繰り出せばいいと思います。炊き出しは基本です。これがおさえられていないとふらふらする。事務所としてふらふらしてしまう。それを知らない事務所が多い。基本よ。炊き出し。悪いことは言わないから、炊き出しをしないさい。と私は言ってるんですよ。なかなか言うこと聞かないんですがね。さあ、石原軍団の炊き出し、まだはじまったばかり、ありったけの食材を一気に放出しますから、みなさん食べにきてくださいね。

家族そろって見に行きます

2011-04-14 | リッスン・トゥ・ハー
家族が揃った!ストレートフラッシュ並に揃いにくい家族がだ。これは奇跡と言わざるを得ない。あたしは奇跡と言う。奇跡と叫ぶ。そうすればこの現象を納得できる気がするからだ。家族は4人だ。あたしに、父、母、弟。みんなかなり忙しい。一番忙しい父はマフィアのボスをやっている。世界を股にかけるマフィアだから、どんどんマイレージがたまっていく。家にいることはあまりない。年間で言うと4日ほどだ。あたしたちには言っていないがおそらく世界の各地に家族を持っている。そういう人だ。そんな父に惚れてしまった母は料理研究家をやっている。これもかなり忙しいし、研究室に入ってしまったらでてこない。居心地がいいし、食べ物は3年分ほどあるし。料理のなにを研究しているのかわからない。詳しく説明してくれたことがない。料理をしているのかどうかも怪しいものだ。本人がそういっていたからそれを信じ込んでいるだけだ。逆に弟はいつも家にいる。家と言うか、彼の部屋にいる。そこから出てくることはほとんどない。いわゆるニートかと問われればそうではないと答える。彼は部屋で仕事をしている。どんな仕事か知らない。デイトレードとかしてるんだと思う。前に通帳を見せてもらったら、あたしの貯めている額の100倍の額がたまっていた。立派な仕事をしているんだと思う。リビングに家族が揃ったところでなにをするわけでもない。みんなでお茶を飲むだけだ。母がロイヤルミルクティを煎れてくれる。かすかに甘くって、おいしい。かなりおいしい。