リッスン・トゥ・ハー

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「天然?いえ、トンチンカンです」

2011-04-20 | リッスン・トゥ・ハー
「天然ととんちんかんは全く違います」

「同じようにも思えるけど」

「雲泥の差ですよ」

「雲泥の差」

「ええ、雲と泥ぐらいの差です」

「ちょっとわかりづらいかな」

「そうですか、雲は空にありますよね?」

「ありますね」

「対して泥は地面にあります」

「はい」

「それぐらいの差」

「しかし、どっちが偉いのですか?」

「どっちが偉いというのは今は関係ありません」

「それをはっきりさせてくれないと、わたしは納得できませんな」

「じゃあ、雲が高い位置にあるし、つかめないから、偉いんじゃないですか」

「うぬ、雲はつかめん、されど、実体のないものだからこそ、我らは軽視するのではないかな」

「めんどくせえ、こいつめんどくせえ」

「なにか?」

「いやなんでもないです、じゃあ、泥でいいじゃないですか、泥が偉い」

「うぬ、泥はそこらじゅうにあふれておる、されど、それがはたして偉いのかな」

「もういいですよ、どっちでも、今は雲と泥のはなしをしているんじゃありませんし」

「しかし大事なところじゃて」

「口調も変わってきとるし」

「こうしてはどうじゃろう?」

「なんですか?」

「どちらが偉いかはそれぞれの胸の中で解釈する」

「それがいいですね」

「ではそれで」

「で、天然ととんちんかんは全然違います」

「それが雲と泥の差だと?」

「そのとおり!」

「で、どっちが泥なんじゃ?」

「もういいぜ!」


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