リッスン・トゥ・ハー

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相手を傷つけずに、ワキガを気付かせる方法

2010-08-28 | リッスン・トゥ・ハー
「あの」

「なんですか?」

「なんというかさ」

「はい」

「匂いってあるよね?」

「匂いですか?」

「そう、匂い」

「ありますが、それがなんですか」

「たいせつだよね」

「もちろん、大切です」

「ぼくはね、その匂いを研究しているんだ」

「そうすか」

「そしてひとつの結論がでた」

「なんでしょうか」

「匂いには2種類ある」

「たった2種類ですか」

「そう、小手先でいろいろあっても、真ん中で分けたら2種類」

「どんなものでも真ん中で分けたら2種類でしょ」

「ひとつは」

「もう、この末っ子体質が」

「納豆」

「ピンポイントじゃないですかそれ」

「納豆の匂いが一翼を担う」

「大丈夫?ひとつ納豆で大丈夫?」

「少なくとも世の中の半分の匂いは結局納豆を根源としている」

「なんて存在感のある保存食なんだろうか」

「そしてもうひとつ」

「はい」

「それが脇臭」

「悪臭?」

「そう、脇臭がもう一方を担っている」

「それは衝撃的ですねえ」

「ふたつが混ざりあえばどのような匂いにでもなる」

「そらノーベル賞ものの発見さ」

「ぬぬぬ!」

「なんすか?薮から棒に」

「脇臭に偏った反応」

「俺すか?」

「そうそう」

「そっかあ」

「で、匂い成分の混ざり方がね」

「そうかあ」

「そのバランスがとても重要なのさ」

「そうかあ、脇臭かあ」

「まずい、脇臭に引っかかってる」

「脇臭の偏った匂いかあ」

「大丈夫、ほとんど気にならないから、大丈夫」

「世の中の半分の匂いに俺は偏っているんだなあ」

「それうそだから、世の中の半分はにんにくだから」

「俺はなんのために今ここにいるんだろうか」

「人生の意味を問うている」

「俺は脇臭を放つ猛獣なのかあ」

「誰もそんなこと言ってないから、立ち直ろう、いっしょに立ち直ろうプログラムを組むよ」

「俺は脇臭を放つモンスターなのかあ」

「ちがう、安心しなさい、君は脇臭を放つ天使だ」

「天使?」

「そう、背中に羽が生え、白い布をまとって薄着で、頭には輪っかがのっていて、脇臭を放つ」

「天使かあ」

「みんなから愛される天使さ」

「それならそれでいいかなと思える自分が好きです」

「ミッション・コンプリート!」


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1 コメント

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Unknown (きむち)
2011-07-20 18:43:24
ランダムに参上!
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