リッスン・トゥ・ハー

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福山雅治、マダガスカルで食あたり

2010-11-30 | リッスン・トゥ・ハー
「くだっている!どんどんくだっているぞ!」

「何がですか?」

「食べたものがどんどん」

「でてるの?」

「どんどん出てる」

「それってつまりさ」

「そうですわたしが下痢です」

「わたしが、じゃないでしょう」

「そうこうしてるうちにもまだまだでてるよ」

「致命傷になりかねない量ですよそれ」

「どうしようか」

「とにかく出てきたものを戻してください」

「無理無理」

「そうしないと致命傷です」

「いや無理無理」

「さあ、戻して」

「戻しても無意味だって」

「そんなことはありません、ほら戻しましょう、手伝いますよ」

「触るな!」

「つれないですねえ、せっかく手伝ってあげるというのに」

「そんなやり取りしてる間にも出てるよどんどん」

「だから、はやく戻してください」

「戻したらどうなるのさ」

「下痢がパワーアップします」

「パワーアップ?」

「そして魔法を使えるようになります」

「魔法?」

「例えば下痢の色を変える魔法」

「何の意味があるのそれ」

「例えば下痢をカレー味にかえる魔法」

「だから何の意味があるの」

「下痢に、THE、をつける魔法もあります」

「そんなもん気分次第でお好きにつけてください」

「下痢の中からまだ鮮やかなにんじんを取り出し、再利用する魔法」

「合い言葉は」

「エコ!」

つァラトゥストラはかく語りき21

2010-11-30 | リッスン・トゥ・ハー
ひとりでパイプ椅子に座っています、わたしのほかにはだれもいません。車の走
る音が聞こえます。さびしくなんかありません。いつもこんなかんじですから。
もうすぐたくさんの人がここにやってきて、おどろいたりわらったりでいそがし
くなるんでしょう。それまでの辛抱です。

フィ・ナー・レ・!

2010-11-30 | リッスン・トゥ・ハー
おつかれさまでした、私がここまでできたのは皆様のお陰です。皆様が私にあたえた影響と言うか、いただいたものは貴重で、大切なものです。私もようやく、卵を産めるようになりました。一人前と言われるようになりました。私自身、まだまだ修行の身ではありますが、皆様にこれ以上迷惑や面倒をかけることは本意ではありません。故にここらで終わりとしておこうと思ったのです。私は今後もまだまだ精進します、皆様もいったん私から離れてください。大丈夫です、卵はそつなく生み続けます。それぐらいは可能なスキルを得ています。皆様にも送ります。たくさんは送れないかもしれませんが、確実に送ります。それから朝はしっかり鳴きます。夜明けとともに、私はここでまだ生きていて、生んでいるぞ、と主張します。皆様の耳にも届くように祈っています。もしもかすかな鳴き声が遠くの方から鳴き声が聞こえたら、それは私です。私の最高の鳴き声を響かせた結果です。微笑んでください。微笑んで顔を洗い歯を磨き朝食を食べてください。私は歩き回っていますよ。いつもの場所で、そういう風に当たり前に生きていけたらいいじゃない。

わ、私が殴ったわけじゃないわよ、よ

2010-11-29 | リッスン・トゥ・ハー
「殴られた!」

「おあいこ」

「だからわたしじゃないって!」

「でもねえ、他にいないわけだから」

「何かの間違いよ」

「間違いで唇切らないから」

「それだって本物の血かどうかわからないし」

「鉄の味するって」

「じゃ鉄かもしれないし」

「鉄じゃないです」

「伝える時が来たか」

「なに?」

「いいかマツコ、これから話すことはよく聞くんだ」

「改まってなによ?」

「オマエはお父さんの子じゃないんだ」

「あんたお父さんちゃうし」

「いいからききなさい」

「なんの寸劇なのこれ」

「お前は橋の下に捨てられていたロボット」

「突飛すぎる!」

「育てたのが私だ」

「ほんでロボってなんやね」

「だから鉄の味さ」

「さ、って言われても」

「つまり血じゃない」

「そっかロボットなら血じゃないね、てなるか!」

「しかし、涙は出ない」

「たしかに泣いた記憶ない」

「そういうことなんだよ」

「そんなそんなあ」

「だけど、お父さんはお前を本当の娘だと思っているよ」

「娘って言ってくれてありがとう、お父さん、あれ視界がにじんでいるよ」

「マツコ、それは」

「もしかしてお父さん、ロボットのあたしに涙が」

「みりんさ」

「料理用ロボ!」

ZOZOahoo!

2010-11-29 | リッスン・トゥ・ハー
合体だ。ニュースは海を越えてやってくる。合体してしまえば、壊滅状態に陥るやつは多々。今からその危険性を指摘し、動いている奴も多々。というか動かない奴はもうあきらめている。どうせ、俺なんか、と自暴自棄になっている。酒を喰らい、するめを噛み、不平不満ばかり言う。全く前進も後退もしてない。いつかやってくる破滅に向ってまっすぐに進んでいるだけだ。どうにかあがいている奴だって、遅かれ早かれ同じ状態になるだろう。どうしようもないのだ。あの合体が実現すればもう、それは神と言っても過言でなく、神が右に動けば、やや遅れて世の中は右に動き、神が左に動けば、やや遅れて世の中は左に動く。神が生中と冷や奴を注文すれば、世の中は揚げ出し豆腐と酎ハイを注文する、と言った具合。神がイエスと言えばなにがなんでもイエスで、神がノーと言えば絶対にノー。他の奴らなどアリンコみたいなもの。まだやりたいことがあったのになあ、とつぶやいている砂場の幼児。彼にだってわかるのだ、これからの世の中がどうなっていくのか。幼児は砂の城をつくってみるが、うまくいかない。やっぱりなあ、と嘆く。後ろで見ていた母親である、それは合体のせいじゃないからあんたの技術的な問題よ。言われんでもわかっとる、と幼児、幻滅。

美川とYシャツと私小林、衣装対決の巻

2010-11-28 | リッスン・トゥ・ハー
「ということで、今年は落選でございます」

「どういうこと?」

「ですから、私どもとしてはですね、今年は美川さんは出ていただかなくてよいと」

「それがどういう意味かわかっているの」

「色々と物議は醸すかもしれませんが」

「物議じゃなくて抗議がくるわね」

「あるいは抗議もいただくかもしれません」

「それでもかまわないと?」

「そういう結論です」

「わかったわ」

「ご理解いただけてありがたく思います」

「では、赤組で出させていただきます」

「美川さん」

「白組で出てたから、そりゃあそろそろまずいと思ったのね?」

「美川さんそういうことでなくて」

「赤組なら全く問題ないじゃない」

「それが、問題が大ありなんですよ」

「どんな問題が?」

「苦情がきています」

「まあ、どんな放送に対しても一定の苦情はくるわね、それは仕方ないんじゃない?」

「苦情を言っている相手が」

「なによ、そんなに偉い人なの?」

「まあ」

「誰よ、言いなさいよ」

「しかし」

「かくしていいことなんて何もないから、白状なさい」

「孔雀です」

「扇形に羽を広げる方の?」

「羽を広げて異性にアピールする方のです」

「苦情が?」

「孔雀から苦情です」

「それ、小林の方ではなく?」

「美川さんへとのことです」

「いや、意味わかんないけど」

「わたしもわかりません。しかし相手が自分は孔雀だが、と主張しているので」

「いやそれ、言ってるだけでしょ」

「しかし孔雀特有の、バサッバサッという羽を広げる音が受話器の向こうから聞こえるんです」

「孔雀だと信じるの?」

「信じたい気分です」

「あたしだって信じたい気分ではあるけれど、違うでしょそれ」

「まだ孔雀だという根拠があります」

「なに?」

「孔雀の暗号を言いました」

「ええと、仮に孔雀の暗号があるとして、なんであんたがそれ知ってんの?」

「だってわたしも孔雀ですから」

「なんだ、そうだったの、それならはじめから言ってよもう」

「あまり孔雀だと知られたくないもので」

「それなら仕方ないかなあ」

「ありがとうございます、お返しにこれをご覧くださいバサッ」

「広げた!」