Mory-Diary2024

近頃はもっぱらキャンプです。

二期倶楽部

2008年03月21日 | 建築

ご無沙汰しました。久々の建築のお話。

近ごろ、仕事の関係で栃木県の那須へ出掛けることが多くなりました。
ほぼ毎週出掛けています。
せっかく遠くまで来ているので、どこかへ寄っていくことがあります。

いわゆる視察です。

那須は皇室の御用邸があることでも有名な避暑地。
夏は涼しくたくさんの観光客で賑わいます。
冬は山の別荘地でも雪に覆われるため訪れる人もまばら。
今回、「二期倶楽部」というホテルを見学出来る機会がありました。
VIPの方ならその名前は一度は耳にしたことがおありかと。

そう、高級リゾートホテルです。

今回は本館を中心に見てまわりました。
フランク・ロイド・ライトを思わせる大谷石の外壁の建物は素晴らしいの一言に尽きます。石の目地は漆喰でなまこ壁の様に仕上げてあり非常に美しい佇まいです。

021_2

ライトのような複雑な装飾はあまり見られないのですが、石の直線を生かしたシンプルな仕上げは、とても品があり共感できます。

064_2

深い軒の客室の前には水庭があり、リビングから眺めるその光景は、日常を忘れてしまうかもしれません。

002

一緒に廻られた方々がお茶を飲んでいることを知らずに一人で写真をパシャリ!
スケールをあてて寸法の確認。
いい建築を見るのは本当に楽しいです。
こんなに興奮したのは久しぶり。
ライトの設計した、「旧山邑邸(今のヨドコウ迎賓館)(芦屋市)」と同じくライト設計の「自由学園明日館(豊島区)」を見た時と同じ感じがしました。

現代は、高度な建築技術や多くの建築材料があり、予算があればいくらでも奇抜な建築や豪華なものは作れます。

二期倶楽部の本館についても相当な予算をかけ建設されたことと思います。

しかし、高低差を生かした配置計画、建物の仕上、その他全てにおいて品があり、煌びやかな贅ではなく、建物の内と外において、心安らぐ空間を演出していると感じました。

わたしたち設計者が引く一本の線が空間の良し悪しを決めるのです。

本物を体験することが、いかに大切なことかを改めて知った一日でした。

みなさんも機会があれば是非訪れて見てはいかがでしょうか。

いつかわたしもこのような場所に泊まれるようになりたいものです。

追伸、今年の夏の旅行はおそらく野宿です(T_T)。

貧乏ローディー建築士。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿