運転手歴代社長ランクつけ 高知 しばてん
無防備な男が並ぶ駅トイレ さいたま なんの菅野
それぞれの用事が渡る交差点 徳島 仲真平
運転を終えて後ろに戻すイス 千葉 天ノ川
●以上、本日(12月21日)の毎日新聞、万柳より。
第一句。人は、いつも、知った人に見られている。その意識が人をピンとさせます。
第二句。引ったくり犯には格好の狙い目ですね。
第三句。数日前に、こんな句もありました。夫々の事情を乗せて夜行バス。
第四句。一人に一台でない。複数人(家族?)で一台の車をシェアしている。温かみを感じる句ですね。母は小さく、かつて家の車に乗るときはこうでした。いまは父が介護生活で、車は母専用です。「後ろに戻す」一言の背後には、いろんな情景があります。
4年ほど前、ある幼稚園の園長先生を取材しました。「絆という字は、糸偏に半と書く。糸の一方は家庭が、一方は社会が持つ。両方で子育てしないとならない」というお話でした。感動的な話で、いまも記憶しています。
今年の漢字は、「絆」です。清水寺でお坊さんが大書する。
あれ? 筆順、間違ってない? 偉いお坊さんでも間違うんだ。そう思いました。
お坊さんは、旁(つくり)を「ソ」→縦棒→「ニ」の順で書いたのです。半は「ソ」→「ニ」→縦棒の順でしょ。
いや待てよ。「ソ」でなく「八」かもしれない。確かに活字では「八」です。であれば「半」でないかも。手元の小型の漢字字典には載っていない。一度調べてみよう。
今日は、(1)仕事がヒマで時間がある、(2)交通費節約、(3)運動、(4)思考の整理のため、新宿・市ヶ谷間を徒歩通勤しました。「あるくみるきく」読者の皆様も、適度な運動をして楽しく健康維持をしてください。
絆の旁の「半」と、はんぶんの語義の「半」は同じです。なのに、なぜ「ソ」が「八」になったかは不明です。
また、半は「牛」+「八」。八は等分という意味。若干右が大きそうですが、確かに山の裾は左右「等分」ですね。古代中国で「牛を等分に裂く」が原義です。
「かつて毛筆文化の中で、こう書けば書きやすいし、崩して書いても判読しやすいという観点から発達したのが筆順というものである」
「学習指導上混乱をきたさないようにとの配慮から定められたものであって、ここに取り上げなかった筆順についても、これを誤りとするものでもなく、また否定しようとするものでもない」(昭和33年、文部省『筆順の手引き』より。
なるほど!