壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

数字の独り歩き(2)

2020年04月24日 | かんがえる

政府が、人と人との接触を「最低7割」、「極力8割」減らそうと呼びかけた件。

新宿や渋谷など大都市の繁華街で8割近く削減できたが、地方都市では7割に満たないそうだ。

この結果は予想できた。繁華街の人出の大多数は、仕事や遊興のため、よその町から来る人達。住民は少数派だ。一方、地方都市はよその町から来る人もいるが、その数に比して住民の割合は大きい。

具体的に数字を当てはめると、こんな感じ。

●都市の繁華街
住民4万人、来訪者20万人/計24万人
仮に来訪者8割減だと4万人/計8万人
66.7%減(70%近く削減できた)

●地方中核都市
住民2万人、来訪者5万人/計7万人
仮に来訪者が8割減だと1万人/計3万人
57.1%(削減は60%にも満たなかった)

例えば新聞の見出し。
70%近く削減できた(バンバンザイ)
削減は60%に満たなかった(アカンやん)
ニュアンスは大違いだ。
街の性質などのため、削減率に違いがあるのは当然のこと。単純に(バンバンザイ)とか(アカン)とは言えない。

それにしても街の人出をどう数えたんだろう。野鳥の会の人がビル屋上から街を見下ろし数えたんだろうか。
スマホのGSPデータを集計とか聞くが、電源を切っている人や、そもそもスマホを持たない人は、カウントされてるんだろうか。
そんな人は少数で無視できるレベルとお考えか。なら、あえて小数点以下という細かな数字を出す意味もない。それは誤った情報であり、さらに言うと、正確そうに見えるだけにやっかいだと思う。

今後、為政者が「7割未満の都市はもっと厳しく外出自粛を求めるべきだ」なんで言い出さないとも限らない。








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