壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

どう生きるか?

2020年09月26日 | かんがえる

以下は、半年ほど前に新聞の読者欄へ投稿した文です。
半年も前のこと、確実にボツですね。
ということで、ここに公開します。

89歳男性Aさん、死因:老衰。
90歳男性Bさん、死因:新型コロナウイルスによる肺炎。
どちらの方が幸福か? 天寿を全うしたんだからAさんを幸福と感じる人が多いでしょう。しかし、たかだか一年ですがBさんより短命です。では、長ければいいの? 日々、コロナウイルスの感染者数や死者数が報じられる今、一種の思考実験です。

偉い人も貧しい人も、みんなが同じならば簡単なことです。人間は必ず一度は死ぬ。違いは何か? 早いか遅いか、一人で逝くか看取ってくれる人がいるか、死因が老衰か避けられた事故か。そんなところでしょう。死期は遅い方が、哀悼者の感情は深い方が、死因はより自然な方が、より幸福だ。そういうことです。

「コロナウイルスによる死者は80代が3人、90代が1人」などのニュースを見ると、そんなの当たり前、なぜ報じるの?と不思議に思います。一方で「30代が…、40代が…」という報には胸が痛む。生きていれば、前途に幸福を感じられる瞬間があったはずですから。

死は、生き方の問題です。どのように生きてきたかによって、その人の死に臨む心の持ちようは変わる。ガンで早逝したスティーブ・ジョブスの生き方も一つのヒントになる。
私は50歳。仮に、明日に心臓麻痺で死んでも、50年後に老衰で死んでも、死の瞬間に「良い人生だったなぁ」と感じられるよう、今を生きようと努めている。だから休息も含めて精一杯に仕事に励むし、放任も含めて子どもに愛情を注ぐ。そんな生き方を、ウイルスを気にしてセーブしたくない。しかし人に広げてしまうかもしれないリスクを考えると、行動自粛も、まぁ仕方ないとも思う。
ウイルス禍の今、生と死について考えてみてはいかがでしょう。




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