壁際椿事の「あるくみるきく」

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『虚構の城』(高杉良著)読後記

2012年10月19日 | よむ

『虚構の城』(高杉良著)を読みました。某石油会社を舞台にしたビジネス小説。なかなか面白く、北海道出張の往復の機中で、一気に読み終えました。

高杉良のデビュー作で、単行本は1980年。面白かったのですが、時代性は感じます。男性中心(女性は脇役)に描かれていますから。女性が元気な現代だから、いまの若い読者にはなかなか受け入れられないかもしれません。

とはいえ、嫉妬とか出世欲とか、そういったことは、いつの時代も普遍。だから、いまも楽しめるのでしょうね。

(帯より)
大手石油会社に勤めるエンジニア田崎健治は、世界初の公害防止技術の開発に成功、喝采の嵐のなかでエリートの道が約束されたかに見えた。しかし、些細な事件が原因で一転、左遷され、陰湿な嫌がらせを受ける身になる。妬み、罠、引き抜き工作、そして彼を支える女たち……。
組織社会の旧弊と矛盾に直面しながらも、自らの信念を貫く男の闘いを描く。

ちなみに、モデルとなった企業は、出光興産だそうです。以下、ウィキペディアより。「余りにリアリティーのあるストーリー展開だったために、モデルとなった出光興産の社員による内部告発ではないかと噂されるほど反響が大きかった(後略)」。

経済界での出世を目指そうというビジネスパーソンは、ぜひ。

熱燗や討ち入り降りた者同士(という人も、かつて討ち入りに燃えた若い時分を思いだし、ぜひ)



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