ソプラノ歌手 中川美和のブログ

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バイエルンのチケット、GET♪

2010-09-09 03:42:21 | ドイツのこと
バイエルン州立歌劇場のチケット買ってきました。

何となくチェックしたら、『魔笛』のパミーナがキューマイアー!これは買わねばなるまい、と思っていそいそと出かけたわけで。キューマイアーはすごく好きなの。
モーツァルトイヤーのザルツブルグ音楽祭の魔笛で、同役で出てた人。DVD見られた方も多いと思います。私もその一人。

生キューマイアーが聴けるのかぁ~。超楽しみ!しかもネットでチケット残席調べてた時は、もう立ち見席か一番高い席しか残ってなかったみたいなのに、ボックスオフィスに行ったら、カウンターの人に、

「あら?待って、まだ40ユーロの席が残ってるわ~。」
と言われて、手ごろな値段の席をGET!100ユーロの席は高いし、かと言って、すごく安い立ち見席は辛すぎる・・・こんなに幸せでいいのかしら

んもう、チュッチュ
(すいませんあまりに嬉しかったのでテンションあがってます・・・)

あと買ったのは、何と、主役が日本人。中村恵理さんがスザンナで出てる『フィガロの結婚』。彼女は次の魔笛でパミーナをやる予定みたい。すごいなぁ~。『カプレーティとモンテッキ』のジュリエッタもやるそう。
やはり東洋人差別というのはあるらしいこの世界。私はそんな事に遭遇したことないんですが。
アパートのお隣さん、リサさんが言うには、彼女の友人がとある大きなオーケストラを受けたそうなんですが。
「あなたは女性で、しかも東洋人。うちのオーケストラには入れられない」
と言われて落とされてしまったそうです。

もう開いた口がふさがりません・・・そんな話を聞いて、アパートの廊下で、何それ~ と、2人で激怒してしまいましたが。

そんな事がまかり通ってしまう中で、これだけの舞台でメインキャストをしっかりとっていくのは、もう並大抵のことではないんだろうなあ。
中村さんを個人的にも全然知らないし、演奏を聴いたこともないので、どんな歌を歌う方なのかは全然わからないけれど、でも前述のオケで落とされた人の話を聞いたりしていると、きっと大変だったんだろうな、と思います。そんな彼女を、大好きなモーツァルトの舞台で思いっきり楽しみたいと思います♪
すごい楽しみ~

あと買ったチケットは『イエヌーファ』。日本ではあまり上演されない作曲家ですけれど、ヤナーチェクという人の作品。
昔、合唱でのったことがあるので、このオペラを知っていたのです。

音楽が。いいんですよ~
ストーリーも。いいんですよ~

ちなみにヤナーチェク、他には、『利口な女狐の物語』というオペラがあるのですが。以前、このオペラのオーディション受けるので、少しだけ勉強した事があって。私の先生、Y子先生が女狐、ビストロウシュカ役の初演をなさっていたので、じっくり教えていただいた事がありました。
もちろん(笑)オーディションは落ちてしまいましたが、あの役は、オペラ自体のあらすじも、音楽も、勉強すればするほど面白く。また曲も、リズムが独特で、本当に面白い。そしてまた、やみつきになってしまうようなオーケストレーション。もうドハマり・・・
その時以来、『利口な女狐の物語』のビストロウシュカは、死ぬまでにやってみたい役柄の一つになりました。こんなに好きな役柄を気づかせてくれたのなら、落ちたオーディションでも、決して無駄にはならなかったと思える良い経験です。

そうそう、ヤナーチェクと言えば、また再び出てきますがうちの師匠の話。
あ、前述のY子先生じゃありません、旦那様のI 先生のお話なのですが。(まぎらわしい・・・)
去年だったかな、I 先生がヤナーチェクのオペラ、『マクロプロス家の秘事』に出演なさった直後にお会いしてお話ししてたら、こんな事を言ってました。

「僕、あの話、飛行機と貨物の話だと思ってたんだよね。」
と唐突に言いだして。
・・・ 何言ってんの・・・?と思って話を聞いたら、

「昔、海外で『マクロプロス~』を観た事があったんだけど。その時、まだ『マクロプロス』なんて、日本じゃ名前を知ってるかどうか・・・て位で。話もよく知らなかったんだー。しかも、海外だったから字幕見てもピンとこないし。」

ああ、確かに・・・

「そしたらさ、飛行機が出てくる所からオペラが始まるっていう演出でねえ。その飛行機の貨物の中から死体が出てくるのね。その死体が、話が展開するきっかけになるっていう演出だったんだけど・・・・・・ぼく、その場面がやたら印象に残ってて、『マクロプロス~』って、飛行機の貨物が関係した話だとずっと思っててさあ!」

Σ(゚д゚;) 先生!!

「少ししてから気づいたけど、あれは単なる演出で、飛行機も貨物も、話とは全然関係なかったんだね(笑)」

・・・まだマイナーオペラが日本に知られてない時代、そんな事もあったんですね・・・

それでも、なかなか日本で上演はされないですが。

今回、チケットを買いながら嬉しかったのが、そんなマイナーな作曲家、ヤナーチェクの『イエヌーファ』が普通に上演されているという事。何だかうれしいなー。『フィガロの結婚』のようなメジャー演目と並んで、普通に上演されている、その事が何だかうれしいのです。

ほんと、日本でも、知られてないだけの素晴らしいオペラをもっと普通に上演できるようになったらいいのになぁ~・・・なんて、まるでオペラ歌手のように今日の日記はシメてみる。(笑)

たまにはオペラの話も書かないと、ブログ読んでる方から怒られるかもしれませんねえ・・・
普段どんだけオペラから離れた生活してるんでしょうかね、私は。




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