ソプラノ歌手 中川美和のブログ

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エンリーコの事や、今週末のガラコン。

2014-08-26 18:02:07 | 歌のこと
9月20日のルチア、演技はもう一通りつきました。あとは自分たちでそれを練っていく作業ですが、覚えきれてない所もあって、あうあうあー

ルチアは改めて掘り下げていくと面白いです。
前回やらせて頂いた時は、ライモンド(ルチアの家庭教師)が歌うアリアは省略されていたのですが、今回はそこが省略なしで演奏されます。この場面がある事によって、ルチアの絶望や恐怖がよりわかりやすくなってきました。

それにしても、ルチアは本当に辛い役です。
ルチア役で一番大変な事は、喉のしんどさよりも、救いのない絶望感でストレスのあまり、だんだん頭が痛くなってくる事なのですが
今回のお稽古場はほのぼのとした雰囲気なので、ほんとーにありがたいです。皆さま、お気遣いありがとーございまする~(´∀`)ノ

また、狂乱の場のアリアの間にある、エンリーコ(ルチアの兄)登場の場面も本当に楽しい。

ええ、ちょっと専門的な話になってしまいますが。
物語終盤、ルチアの見せ場、いわゆる≪狂乱のアリア≫は、二部構成になっており。
「あの方の優しい声が聞こえる~」と、「苦い涙をそそげ」の二つが組み合わさって一つのアリア、という形になって通常は演奏されています。

でも本来の楽譜通りですと、この二つの間に、兄エンリーコが登場し、ライモンド、合唱とともに二分半ほどルチアとやり取りをします。
今回は、楽譜通りにここも演奏されるのですー

よく省略されるこの場面、ここを演奏すると、エンリーコがめっちゃ良い人になります~。
私、この場面が、好きで好きで好きで。
エンリーコ推しの私としては、皆さま!是非この場面のエンリーコにご注目を!!

ナタリー・デッセーの動画です。これはフランス語版なので、イタリア語のものと少し違っていますが、この演技が好きー。

デッセー・ルチア(フランス語版)

エンリーコが登場するのは、10分5秒あたりからです。
このフランス語版には、カデンツァもなく、高音もないのですが、それでこれだけ泣かせられるデッセーの狂乱てすごい・・・
高い音を出すだけが音楽なのではない、と教えてくれた演奏です。

ほんで。
こちらのお稽古場の話に戻りますが。
ネタバレになるからあまり言えないのですが、私はこの場面のエンリーコ役の岡元敦司さんの演技で、すんごい好きな演技がありましてね・・・兄の優しさを感じるのです(T_T)
ルチアはもう狂ってるから、それには気付けないんだけど。泣けるよ、お兄ちゃん!!

あ、何か調子に乗って書きすぎたわ(笑)

しかし、ルチアよりも前に室内歌劇場のヴェルディのガラコンが、今週の金曜日に迫っております。
明日はVIVA VERDI 2、いよいよ通し稽古だー。
皆さま、まだチケット残ってます!是非是非、いらして下さい

私は「リゴレット」からジルダのアリア「Caro nome」とファルスタッフの重唱からナンネッタ。素晴らしい共演の方々と歌わせて頂き、身の引き締まる思いです!そして楽しい・・・

マエストロも素敵です。お願いして休憩中に写真を撮らせて頂きました。



後姿。「座敷おやじ」
イケメンすぎる 笑


今週の金曜、VIVA VERDI 2のチケット、ご希望の方は下記まで!!
もちろんルチアのチケットも受け付けておりまーす。

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【コンサート出演】
東京室内歌劇場コンサート 「VIVA VERDI!2」
8月29日(金) 18時30分
(ミレニアムホール~台東区学習センター)
【オペラ出演】
ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」~ルチア役
9月20日(土)17時
(かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール)
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【チケットのお申込み・お問合せ 】
アンダンテ企画まで。
電話 080-2553-5670  (平日10時~17時)
メール ticket@nakagawa-miwa.com 
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