一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

一語一会(14)

2012年03月30日 | 一語一会


「自己をはこびて万法を修証するを迷いとす。万法すすみて自己を修証するはさとりなり」

(道元禅師)


「私が私を強いて神に到らしめるよりは、私が神を強いて私に来たらしめる方がはるかに高貴である」

「けだし愛は私を強いて、私が神のためにあらゆるものを堪え忍ぶようにするが、離在は私を強いて、私が神以外の何物をも受容しないようにするからである」
(M・エックハルト)

マイスター・エックハルト

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東西の宗教的天才の言葉がつながった。

道元禅師は絶対無の立場。

エックハルトは絶対有の立場。

反対のように見えて、実は同じことなのだ。

絶対無は絶対有であり、絶対有は絶対無である。

完全に満たされていると同時に完全に無である。

坐禅と離在。

表現は異なるけれども、両者を結びつけるのは、

自己を忘るるということ。自己をむなしくするということ。

徹底的に。

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