http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=5871
世界のワイン業界に絶大な影響力を持つパーカーとロランによって、グローバリゼーションが進み、濃厚でまろやかで樽の香りのついたワインばかりがもてはやされ、ワインの個性が失われつつあるという・・・。
しかし一方で、彼らが業界全体の技術と品質の底上げに果たした役割ははかりしれない。
両氏の仕事は功罪両面あるといっていいだろう。
ノシター監督はそうしたロランの醸造指導やパーカーの評価のあり方に違和感を覚えているようだ。それが観ているこちらにも伝染して、次第に両氏のやり方への懐疑の念がふつふつと沸いてきてしまう・・・。
やはり最終的には自分の舌を信じるほかないのだろう。
この作品は、パーカー、ロラン両氏、ボルドー5大シャトー、モンダヴィなど、ワイン業界の権威に対する疑問符の提示にほかならない。
蛇足だが、ロラン氏がタバコをつねにぷかぷか吸っているのには呆れてしまった・・・。喫煙は鼻にも舌にも致命的。だから氏は濃厚で強い香りのワインを好むのかもしれない・・・。