日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

日本の弱いところ、何時から?

2011-04-27 | 日本・日系企業
 記事を二つ。

・「排気の遅れ、水素爆発招いた」 米紙が原発事故分析 2011年4月23日21時20分

 23日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、福島第一原子力発電所の事故について、放射性物質の外部放出を懸念し、東京電力が格納容器内のガスの排出をためらったことで水素爆発を招いたとする分析記事を掲載した。

 同紙は、同原発1号機は地震・津波の発生から半日たった3月12日午前2時半に格納容器内の圧力が2倍に達し、東電は排気を決めたが、準備に手間取り、実際に排気できたのは同日午後。その約1時間後に水素爆発が起きて原子炉建屋が破壊された。これに伴う炉心の損傷はなかったが、「壁」の一つが失われたことでその後の大量の放射性物質の放出につながったほか、炉の冷却のための作業を妨げる原因にもなった。

 圧力が2倍になるまで待つことですら行動が遅い。放射性物質の放出を心配するあまり排気に慎重になったことが、事態を悪化させたとみている。水素爆発の防止を重視する米国は、格納容器内の圧力が耐圧の上限に達する前でも早めに排気を行うことにしており、同様の方針は韓国や台湾でも採用されていると指摘している。

 米国では、1979年のスリーマイル島原発事故で作業員の判断ですばやく排気が行われ、原子力規制委員会(NRC)が追認したが、日本では排気は「最後の手段」として、電力会社のトップや政府の判断を待ってから行う体制。記事はこうした考え方の違いも排気の遅れにつながった可能性を指摘した。(パナマ市=勝田敏彦)


陸自ヘリ隊員「米軍は独自判断OK。ウチは上の判断が絶対」
米軍の活躍が“割り増し報道”される一方、10万人が動員された自衛隊の活動は、ともすれば見過ごされてはいまいか。震災発生から約30日間、救援物資の運搬や不明者捜索で被災地を飛び回った関東地方の陸上自衛隊ヘリ部隊の隊員が、その実情を明かした。

 それ以上に悔しい思いをしたのは救援物資の運搬です。一部の報道で「米軍はどんどん物資を投下しているのに、自衛隊はやっていない」と批判されました。意見が分かれるところかもしれませんが、米軍の場合は各機が独自に判断して行動できるのに対して、自衛隊は司令部の判断が絶対です。
 
 米軍ヘリは着陸の判断も自由にできる。彼らは瓦礫で埋め尽くされているところであっても、隊員がパラシュートで降下し、瓦礫を除去してヘリを着陸させる。一方、自衛隊は救援される側と連絡を取り、安全を確保してから着陸しなくてはならない。われわれも米軍と同様の降下、着陸技術は持っていますが、それをできないのは歯痒く、米軍を羨ましくも感じました。 ※週刊ポスト2011年4月29日号


⇒オーナー企業以外で勤務するサラリーマンは、こういう日本の体質。現場で判断しないで上司の判断を待たなければならない、という事実は身につまされて理解できるんじゃないでしょうか。上海に有る日本企業でも現地法人の決裁権限が無くて、できる人も力を発揮できないというのは頻繁に耳にしますね。


 まぁでも海外にいると、本社の目から遠いのでまだ有る程度やり方によってはやりや水面もあり(会社の社風によりますが)、韓国でリストラ案件やっていた時は、本社の評論家相手は疲れたな。一方で、財務系の職責が多いので、私自身がその評論家の立場になることもおおかったので、之もまた疲れたな。どうしてもリスクサイドからもの見て発言しなきゃいけないので。それはそれで重要だという認識もあるんですね、現場だと視野が狭くなってしまうこともままありますから。

 でも、こういう緊急時で東電や自衛隊は大変だな。

 東電のベントは首相が来たから遅れたと非難されているけど、もしかしたら首相が訪問したことで決められたのかもしれませんね。だって、自分のサラリーマン生活を振り返る限り、現場の判断でベントして放射能を排出。水素爆発起さずに無事に収まったという場合、現場の所長の首は飛んでも社長や会長はふんぞり返っていた可能性がありますよね。というか、それが日本の今の組織の体質じゃないかと思いますが。僕らとしては、現場の人の首が飛ぶほうが良かったわけですが。 

て書いてたら、統合本部事務局長の細野豪志首相補佐官は、同原発1号機で3月12日に行われた放射性物質を含む蒸気を放出する「ベント」操作を巡り、「政府としては11日夜にはベント実施の腹を決めたが、(東電が)なかなか実施しなかったので、午前6時50分に命令に切り替えた」と説明。東電について「電力供給という(日々あまり変化がない)ルーチンワークに慣れた会社なので、何か大きな判断が若干、やりにくい会社なのかなと感じていた」と述べ、東電の動きが鈍かったことを批判した。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110425-OYT1T01022.htm?from=main1
ですって。こりゃ絶句だな。。

夜中電気が無い中作業ができなかったのだとは思いますけど、場合によったら刑事訴訟の可能性もあるのじゃないだろうか。。

それとも本当に菅さんのせいで遅れたのか。

まぁ責任の擦り付け合いになっているんで良く分かりませんが。
 
コメント
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