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ワイド節!

2006-06-11 22:35:00 | 名前・地名・語源
Waidobushi三味線を習い始めて丸2ヶ月。ワイド節の練習も始まった♪
物悲しい島唄に比べて、アップテンポのこの曲は弾いていて楽しい!楽しい飲み会のBGMにも合いそう。

前からレパートリーのひとつにしたいと願っていた曲だったので、とても嬉しい。
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ワイド節は、徳之島の闘牛を歌った新民謡。
『新民謡』とは、一口で言うと昔ながらの島唄とは違い、昭和初期ころから作られたいわゆるご当地ソングといった感じの歌。年配の人にはなじみの深い田端義男が歌った「島育ち」などが有名で、普通は標準語の歌詞、曲調もああいった感じのものが多い。

しかし、このワイド節は、新民謡という範疇にはあって異色の存在で、いかにも民謡っぽい曲調で歌詞も島口(島の方言)で詠まれている。
今や徳之島だけでなく、奄美でも大変有名な曲で、昔からある島唄のひとつだと錯覚している人もいるという。音階的にアレンジしやすいのかネリヤ☆カナヤや、ピンポンズなどは、この歌をポップス調にアレンジしてCDに入れている。



ワイドワイド!で始まるワイド節。
曲名もカタカナで書かれているので、ワイド=Wide ??? ワイドって何?と最初はわからなかったが、「ワイド!」というのは闘牛には欠かせない掛け声なのだそうだ。徳之島の闘牛は、スペインの闘牛とは違い牛同士の戦いだ。自分の牛に向かって声援を送る時の言葉が「ワイド!!」勝負に勝ったったときにかける言葉も「ワイド!!」(...らしい。まだ自分で見たことはないのだが)

作曲は島唄の第一人者、坪山豊氏。
坪山氏が奄美大島の出身ということは知っていたので、てっきり作詞の中村民郎氏の方が徳之島の方だと思いきや、やはり奄美大島の大和村出身だそうだ。

へ~?!と思ってちょっと調べてみると、奄美大島にあるハンセン病の療養施設(和光園)に隔離された徳之島出身の人が、帰れない故郷を思って中村氏に闘牛の歌を作ることを頼んでできた歌がこのワイド節だそうで、調子の良い曲とはうらはらに、とても切ない背景があった。(詳しくは→こちら

Tsuboyama←ここをクリックすると、試聴できるサイトへ飛ぶのでぜひ聴いていただきたいのだが、闘牛の歌とあって、威勢のいいアップテンポの曲だ。

まだ奄美歴1年ちょっとの私も三味線を習う前から聴いたことがあった。

-どこで??

奄美のダイエーでは、タイムサービスになるとこの坪山氏オリジナルのワイド節が流れるのだ♪
「ワイドワイド、ワイド、わきゃ牛ワイド!~♪」
なんだか知らないが鳴り物入りのこの威勢のいい曲、さあ、この歌が流れたらタイムサービス!!
闘牛よろしくあそこのコーナーに突進だっ。
と、いうことで、奄美に来た当初から知っていた。今でもこの曲、特に坪山氏バージョンが流れると、なんだかタイムサービスを目指す主婦魂が目を覚まし、そわそわしてしまう(^^;)

奄美のダイエーで、いつからタイムサービスにワイド節が採用されているのかは知らないが、私が鹿児島にいたころ、鹿児島のダイエーではタイムサービスといえば、「われらーのわれらのー、ダイエーホークスーーー♪」というホークスの応援歌だった。
そういえばホークスがダイエーでなくなってしまった今、奄美以外のダイエーではタイムサービスには何の曲がかかっているのだろう?