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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

NYコメックス先物取引、4週連続で過去最高を更新中の金のネット・ロング

2016年07月11日 23時37分18秒 | 金市場

先週末は金曜日の夕刻に札幌に入り、その夜に米雇用統計。結果はニュースで、市場の動きはリアルタイムでスマホに表示される価格を時々確認する程度で、その時間は“すすき野”のラーメン店に7人でおりました。で終わってホテルに戻り、PCで状況を再確認という流れに。言うまでもないけど、湿度が低く快適な気候でした

さて7日のここに「雇用統計が予想を大きく上回る可能性もあるが、果たしてどうなるか。(中略)空前の買い越し残を抱えている金市場故に、結果が良ければ買い残整理の市場環境が生まれそうだ」と書いた。果たして予想が17万5000人増加となっていたNFP(非農業部門雇用者)の増加数。結果は報じられているように28万7000人の増加に。イメージしていたのは23万人増程度の話で、それも可能性は低かろう・・・と思っていた。

驚いたのは前月分が3万8000人増からさらに下方修正されて1万1000人となったこと。上下に振れの大きいのが特徴とはいえ、これではデータとしての正確性に疑問符が付きかねないような振れ様。それにしても、5月の1万1000人増は改めて5月は何かあったか?と思ってしまうような数字となった。4月の同じデータは、速報値、改訂値そして確報と3度修正され14万4000人の増加となったので、そこから1万1000人増の落差も大きい。

6月に当初の3万8000人増が発表された時のある米系エコノミストの反応が「 5月の統計が異常値なのか弱い雇用市場の最新状況を映しているのか、まだこれから見極めなければならない」というものだった。結局先週末発表の6月分が28万人台になったことで、1万1000人増が異常値ということになるのか。3ヵ月ならせば14万人台で普通の数字にはなる。

他にも週末のデータでは、NY先物市場のファンドのネットロング(買い越し量)が31万5963枚と(オプション取引抜きのデータでは)過去最大となっていた。これで4週連続で過去最大の買い越し記録を更新。7月5日時点でのもので、重量換算すると(1枚=100オンス)982トンの純買い越しとなる。これはさすがに重い。売り予約が1000トン待っていることになる。

週末は、雇用統計のサプライズに価格は1336.3ドルまで急落したものの、その後直ぐに1360ドル台に値を戻したので、どの程度益出し売りが出たのかは不明。この乱高下の背景に、過熱状態のロングの存在があると思われる。



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