亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

潮目は変わるか、新規資金流入思わせるNY市場

2024年06月21日 20時29分58秒 | 金市場

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さてジューンティーンス(奴隷解放記念日)の祭日明けのNY金は続伸した。

NY時間午前の中頃にややまとまった買いが入り上値追いに転じ、そのまま30ドル近く水準を切り上げた。一時2379.50ドルまで買われ、これがこの日の高値となった。その後売り先行に転じたものの、切り上げた水準を維持して終了した。22.10ドル高の2369.00ドルで終了。その後の時間外取引も時間外取引も水準を維持し2373.60ドルで終了した。水準としては2週間ぶりの高値となる。

 

報じられたように、対ドルで円安が進み一時は158.95円と、4月下旬以来の円安・ドル高水準を付けた。為替介入に対する警戒感は強いものの、158円台後半の水準を維持して推移したことで、ドル建て金上昇に円安が加わり21日の国内価格は大阪取引所のJPX金は一時1万2113円と5月23日以来の高値まで買われた。

10%の税込みで表示される店頭小売価格は1万3300円と5月22日以来の高値となった。ちなみに過去最高値は前日21日の1万3447円となっている。

 

NY時間午前の中頃(9時半前後)から上値追いに転じそのまま1時間半掛けて2379.50ドルまで駆け上がった。

日本時間の今朝注目したのは、出来高の増加。25万2687枚(1枚=100オンス)と祭日前から10万枚近く増加した。18日が祭日を控え薄商いとなったことを割り引いても新規資金が入ったと思われる。

それと符合するのが欧米の売りが続いてきた金ETF(上場投信)の残高増。最大銘柄の「SPDR(スパイダー)ゴールドシェア」の残高が20日1日で8.34トンと大きく増加した。金ETF全体で月次ベースで4月まで11カ月連億で残高が減っていた(資金流出)。5月は欧州と中国中心にアジアが増加し8.2トンの増加となっていた。

「SPDRゴールドシェア」の増減は米国の動向を主に映すが、前日までは減少だったが20日の買いで増加に転じることになった。

 

今週は小売売上高が予想を下回るなど、注目の個人消費に関連する指標が減速傾向を示した。先行して発表されたインフレ指標の鈍化に、市場ではFRB利下げ気運が高まっているが、金市場に関連した買いが入ってきているとみられる。

 

週初に今週の予想レンジとしてNY金については、レンジを広めにとって2325~2385ドル としたのだが(マネックス証券サイト連載コラム)、本日21日のロンドン早朝に2381.90ドルまで付けている。安値は18日の2320.20ドルだった。

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