亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金ETFにファンド資金

2009年03月09日 23時55分12秒 | 金市場
さて本日から米国は夏時間に切り替わるので1時間ほど早くなる。既にNY株式は取引を開始している時間。ダウは100ドル安程度で始まりその後はプラスサイドに値を戻している。ウォーレン・バフェット翁が、CNBCで景気は崖から落ちていると語ったと。先週末の雇用統計とりわけ修正値で分かるように危機感はますます高まっているのでバフェッと翁ならずとも皆同じ見方を共有している。世界銀行も世界経済は第2次大戦後初めてマイナス成長に陥るとの見通しを発表。年央までの世界の鉱工業生産は2008年比でも15%も落ちるとしている。この中でオバマ政権は、来月4月2日に予定されている金融サミット(G20)にて、各国に刺激策の積極化を働き掛ける方針とされる。

さて先週後半は900ドルギリギリまで売り込まれて940ドルまで戻した金価格。ETFの大攻勢もひと段落といったところ。年金以外への投資家のすそ野の広がりが伺われたが、投資ファンドの中に先物などと一緒にETFの購入を進めるところが出てきている。おそらくこうしたファンドの中に富裕層の資金も投じられていると見られる。ヘッジファンドの参入も増えており、サブプライムで利益を上げたファンドが今は金を買っているという話もある。ヘッジファンドというと、昨今では資産凍結の解除後に再びキャッシュ調達の金売りをするのではという金市場にとってはもっぱらネガティブな要素で捉えられているが、逆にETFの取得に走るところもあるわけで、これも現下の金融環境ならではというところ。

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