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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

市場の“声”

2011年12月13日 23時49分23秒 | 金市場

先週末のEU首脳会合の債務拡大規制というドイツの主張に同調は市場に蔓延している不安心理を取り除くことは出来なかった。“恐怖に取りつかれている市場”は、慎重スタンスを崩しておらず、オドオド、ドキドキという状況にある。何かをきっかけにその不安は増幅され、とりわけ下げ方向の動きには敏感になっている。12日の株など多くの下げ相場は格付け会社の動きが、その引き金を引くことになった。格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが12日に先週のEU首脳会議が危機解決に向けた「決定的政策対応」を打ち出せなかったと、来年3月までにEU27ヵ国全体の格付けを見直すと発表したことが、幅広く売りの雪崩現象を起こすことになった。先週初めに、首脳会合の結果によってはユーロ圏15ヵ国の格下げで見直すとの見通しを発表していたS&Pは、できる限り早く結果を発表するとしたこともしかり。

 

フィッチ・レーティングスも救済の安全網について、方向は正しいものの「実行面にリスクが残る」とした。格付け会社の評価については、様々な意見があり混乱を助長しているとの捉え方もある。しかし、機関投資家の多くがこの評価を基に行動をとっていることを考えると、それは市場の“声”という捉え方ができよう。フィッチが、レポートで「直ちに包括的な危機解決策をとる場合に比べ、漸進主義的な対策にとどまれば、経済や金融に一層の負担をかける」としていたが、まさにこれが市場の集約意見ではないかと思う。

 

しかし、考えてみればこの調子で格下げが続くと、そのうち最上格のものがなくなるということになりはしないか?少なくともアメリカ、ドイツ、フランスと最上格ではなくなるので、国際機関やEFSFなどの起債条件も変わることになる。

 

金価格は、昨日はNY時間外のアジアの時間帯にややまとまった売りに1700ドル割れから急落状態に。200日移動平均線が1610ドル近辺に上がってきているので、そのラインに近づいている。これが、まず強力な下値メドになるとみられる。

 

さて今夜のFOMCだが、結果の発表は日本時間では明朝415分ころからというスケジュール。EUサミット後の市場の反応を考慮するのか否か。しないだろうなぁ。。。政策は温存か、文言にサプライズありか?


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