前回ATFを上抜きして、抜いた分だけ新油に交換したのだが、正直言ってATの2速~3速シフト時の吹き上がり(滑り)の症状は改善されなかった。
それどころか吹き上がる回転数が前よりも上がってしまった気がする。
トランスミッションに新油流して逆に剥がれ落ちた汚れやカスを詰まらせて悪化させちゃった⁉
悲しい…、良くなるどころか悪くなるとは…、気のせいであってほしい。
これはちょっと次なる手立てを考えなければいけない。
…で、いつものようにググりまくる。
というか、もうATFを交換する前からググっていたんだけど。
もしATF交換で症状が改善されなかった場合、やろうとしていたこと・・・ATソレノイドの清掃、点検だ。
↑みんカラのT.A.V.Oさんという方の整備手帳なのだが、動画までUPしてあってとても分かりやすい。
今回この記事を参考にさせていただいた。
- ロックアップソレノイドバルブ清掃&点検
まずエンジンルームを開けると目に入るので簡単にアクセスできそうなロックアップソレノイドから。
しかし、ラジエーターへつながるATFのクーラーラインが邪魔で取付ボルトが回し辛い。
急がば回れでATFのクーラーラインのバンジョーボルト?を外して、ずらしておく。
↑締め付け具合いの目安に、緩める前に印をつけておいたが、パーツクリーナーで見事に消えたw。
↑取り外すと、フィルターに汚れや鉄粉、カスなどは全く見当たらない。
このロックアップソレノイドはシフトコントロールソレノイドも兼ねているので、状態によっては直るかもしれないと思っていたのだが…。
しかし、ソレノイドを取り外したらとてもきれいな状態で、正直拍子抜けした。
もしフィルターが鉄粉やカスで目詰まりするような酷い状態ならラインがふさがれて油圧が上がらないのが予想できるが、この状態だとそれが原因とは考えにくい。
ソレノイドボディーは、ATFのオイル経路を中心にパーツクリーナーにノズルを付けて至近距離からシューシューとたっぷりと吹きまくって洗浄した。
次に動作の確認をする。
コネクターの電極(どちらも+)に片方ずつバッテリーの+につなぎ、ソレノイドのボディーを-につないで通電させると、どちらもカチッと音がするので動作に問題はなさそう。
↑コネクターのそれぞれの電極(+)とソレノイドボディー(-)の抵抗を測ると16.4Ωと15.7Ω(標準値は14~25Ω)なので、問題はなさそうだ。
↑左が取り外したフィルター兼パッキン、右が新品、交換して取り付けた。
実はこの清掃、点検後、新品のフィルターに交換して取り付け、試運転したが、症状は改善されなかった…(´Д⊂グスン。
- リニアソレノイド清掃&点検
次はリニアソレノイドだ。
リニアソレノイドにアクセスするためにはまずバッテリーを外し、樹脂製ボックスを外し、バッテリーの土台のステーを取り外す。
真ん中がリニアソレノイドバルブ、この辺りかなり汚れが酷いなぁ。
↑バッテリーのステーを取り外し、コネクターを外したところ。
6本の取り付けボルトを緩め取り外す。
↑3本のパイプの車体側に金網のフィルターが装着されていている。
↑こちらもとてもきれいで目詰まりの要素はなさそう。
↑ガスケットは固着もなくスクレーパーいらずでペリペリと簡単に剥がすことができた。
↑ 12Vを流して動作チェックをすると、2か所ともカチッと音があり正常のようだ。
↑それぞれのコネクターの抵抗値を測ると6.0Ωと6.1Ω(標準値は4.0~9.0Ω)で問題ない様子。
↑こちらもパーツクリーナーできれいに洗浄し、パイプとOリングは新品を用意したのでそれに交換。
↑こちらは新品。
↑ガスケットも当然新品に交換。
↑取り付け面をきれいにし、パイプを挿し込みガスケットをセットし、Oリングをはめソレノイドを取り付ける。
↑締め付けトルクは全ソレノイド共通の12N・m(1.2kgf・m)。
リニアソレノイドも装着後試運転してみたが症状改善せず。
まあ、あのきれいなフィルター見たら多分直らないだろうな~って察しはついたけど、ガックリ。
- シフトコントロールソレノイド×2
そして残るあと二つのソレノイド、シフトコントロールソレノイドを洗浄する。
↑ロックアップソレノイドの下側、ATFレベルゲージの右側に縦に2つ並んでついている。
↑ボルト1本で止まっているので取り外しも簡単。
↑いずれもフィルターに汚れや鉄粉・カスは見当たらず。
↑こちらも激しめに洗浄した。
↑いずれも通電でカチッと音あり、抵抗値は15.8Ωと15.9Ω(標準値は14~25Ω)で問題ナシ。
↑元通り取り付け、コネクターを接続して終了。
こちらのソレノイドのOリングは交換を想定していなかったので、用意できていなくてそのまま取り付けた。
一応引っ張ってみたらまだ弾力はあったが…。
こちらも取り付け後試運転したが症状の改善はなかった。
- 結論
今回、各ソレノイドバルブの清掃(洗浄)後点検して、機能に特に問題はなさそうだったが、残念ながら「滑り」症状は改善に至らなかった。
もし直った場合に何が原因だったかを特定するために、雨の合間を縫ってのべ4日間かけての作業になった。
症状が冷間時のみなので、いちいちエンジン冷やす必要があって、立て続けにできなかったのだ。
前出のオートプレイスの店長さんのブログの中に、ソレノイドの交換についての記事がある。
(前略)
外して単体点検では異常は見られませんが、ソレノイドというものは ほとんどがこういうもので取り換えてみると、ありゃま良くなったなんて事が多々あります。
とにかく良くなればいいのですが。
でもくれぐれも言っておきますが、いきなりこういったものを取り換えたからといって良くなるものではない事だけは認識してくださいね。
ソレノイドを新品交換したらはたして状況は良くなるのか。
それとも全くの空振りに終わるのか。
ただ安いものではないので、いろいろと散財しネットキャッシングまでして家庭内自己破産状態のもうやんには安易に手は出せない。
う~ん、仕方がないのでしばらく様子を見て、また今後の手立てを考えることにするか。
(まだ諦めてはいない)
ATF交換がまだ2回残っているので、少しでも状態が良くなることを祈っている。