さて、いよいよオルタネーターのベアリングの交換である。
オルタネーターをバラすので、当然ブラシの点検も行なうことにする。
きっと数年前の自分なら、電装系をここまで触るとは夢にも思わなかったが・・・、長年雑誌「オートメカニック」を愛読してきて、知識(だけ)は頭の中に叩き込まれているので、なんとか出来そうかな~と思えてきた。
そして、オークションで安価にスペアが手に入ったので、ゆっくりと作業できたことも成功の鍵だと思う。
また、万が一うまくいかなくても、スペアがあるからいいやという気持ちが大きな安心感に繋がった。
さて、では早速始めることにしよう。
↑教科書は「オートメカニック」2005年6月号、
特集記事「メーカー別オルタネーターOHガイド」ほかAM誌数冊だ。
↑まずプーリー外しから。
KURE 5-56をたっぷり吹きかけておく。
↑プーリーに不要になったベルトを絡めて、
ローターシャフト6角部に10mmソケットで回り止めをして、
プーリーロックナットを外す。
↑このためだけにオフセットメガネを買ったのだが・・・。
インパクトがあれば簡単らしいのだが・・・、ないもうやんは回り止めをして力ずくで・・・。
しかし簡単には緩んでくれない。
オフセットメガネを緩める側へゴムハンマーでガンガン叩いたりしてしてみたが・・・。
確実にプーリーロックナットをなめた。。。
そして・・・ローターシャフトの6角部もなめた。(激汗)
実はこのときプーリーのベルトの当たる部分にも傷をつけてしまった。(激々汗・・・を通り越して涙である。)
良い子は素直に近所の車屋さんやディーラーに持ち込んでインパクトで緩めてもらいましょう‼
↑もうガタガタである。
↑苦労の甲斐あってというか、かなりの犠牲を払って何とか外れた。
やっと先に進める。
↑オルタネーターの後側、リアカバーのナット3本を外す。
B端子のナットを外し、黒いスペーサーも外しておく。
↑カバーを外すと真ん中にブラシ、下側にレギュレーター、
上側にレクティファイアーが姿を現す。
↑ブラシホルダーは2本のビスで止まっているので、このビスを外す。
↑走行は85000km強なので、まだ十分にブラシは残っている。
15万~20万kmはいけそうな感じだ。
↑残量を測ってみると約7.2mm残っている。
↑レギュレーターの固定ビスを外す。
(レギュレーター単体で外す場合は、
もう1本ビスがブラシ固定用のビスと兼用のため、
これも外す必要がある。)
↑レクティファイアーは、外周から中に向かって4本のビスで固定されている。
これを外す。
↑ケースを分割するため固定ナット4箇所を外す。
ステーターコイルの銅線をガイドしているゴムのホルダーも抜き取る。
↑うちには子供がいるので触らないように、
取り外したパーツを並べて注意書きをしておいた。
上側は用意したベアリングとプーリーロックナット。
↑プラハンでシャフトにショックを与えて分割する。
(シャフトにナットをツライチにしておいてショックを与える。)
↑ローターシャフトはリアケースに付いたまま外れる。
↑こちらはフロント側のケース。
固定されたベアリングが見える。
↑すすが溜まって真っ黒なのでKUREのエレクトロニッククリーナーで洗い流した。
でもあまりきれいにならず。。。
↑ギアプーラーでケースからローターシャフトを抜く。
↑抜けた。
↑ギアプーラーではベアリングは抜けないので、
ベアリングプーラーをオークションで買った。
結構出費がかさんでいる。
↑ベアリングプーラーをベアリングに掛けてねじ込んでいくと、
徐々にベアリングが外れてくれる。
↑うまく抜けた。
これはベアリングプーラーがなければお手上げだ。
↑これはリアベアリング左が新品、右が今まで使っていたもの。
外見的な違いは、サビと汚れ程度。
特に動きに渋いところはない。
↑ベアリングの打ち込みはクローフットレンチをあてがって、
その上にディープソケットをあてがいプラハンで慎重に打ち込んだ。
クローフットを使用したのは、
ベアリング内側(シャフト接触部)に力がかかるようにするため。
外側に力をかけるとベアリングを傷める可能性がある。
思わぬところでクローフットが役に立った。
↑新品を打ち込んだところ。
↑忘れず順番にパーツを組み込んでおく。
↑こちらはフロント側、
あらかじめ内側の固定プレート(ビス4本)を外しておく。
↑べアリングにソケットコマをあてがってプラハンで叩き外す。
↑フロント側のベアリングの新旧比較。
こちらも指で回してみても特に引っ掛かりや異音は感じられない。
↑フロント側もクローフットをあてがってソケットコマで打ち込む。
打ち込めたら固定プレートを元通り取り付ける。
↑元通りケースをくみ上げてパーツを戻していく。
↑ケースを合体させ、ナット4本をねじ込む。
↑ゴムのホルダーを戻す。
↑レクティファイアーを戻しビス4本で固定。
↑レギュレーターを固定する。
↑ブラシホルダーをシャフトに挿入しビスで固定する。
↑ブラシホルダーの上にゴムキャップをしてリアカバーをかぶせる。
↑B端子のパーツを元に戻す。
↑リアカバーをネジ止めしてこれで完成である。
実は組み付けた後に波型のプレートが一枚残った。(汗)
これはリア側のベアリングとケースの間にあったスペーサー。
結局またバラして取り付けるはめに。。。
しかし、ちゃんと白い紙の上にパーツを並べておいてよかった。
そうでなければ気が付かなかったかもしれない。
いい勉強になった。
↑後はプーリーをシャフトに固定する。
プーリーはスペアのUSEDについていたものを外して使用。
締め付けトルクは11Kgf/cmほどのようで、トルクレンチで締め付けてみたが、周り止めをしていたローターシャフトの6角部の10mmソケットを割ってしまった。
↑KTCのソケットだったのに・・・、とほほ。
一体どんなバカ力で締めたのか、実はソケットがちゃんとまっすぐにはまっていなかったようだ。
かなりの力で締め付けたので、トルクレンチはカチッと言わなかったけど(?)よしとした。(トルク不足とは思えないのだが・・・)
↑おかげでプーリーシャフトの6角部はガタガタの状態に・・・。(激汗)
手でプーリーを回してみると以前よりキツイ(重い)気がするのだが・・・。
後は先日の交換と同じ要領でスペアと交換して、ベルトの張りを調整して終了した。
一応発電しているかテスターで確認してみたが、バッチリ大丈夫だった。
セルを回した時に若干ベルトがすべり気味な気がするが、気のせいだろうか。
張りの点検をこまめにした方がよさそう。
困難を極めたオルタネーターベアリングの交換、何とかうまくいってよかった。
かなり神経すり減ったよ。