9月17日(火) 今日も雨。さらに昨日より寒い。
訪れたのは、いまやドイツNo.1の売上と従業員数を誇ると言われる林業機械メーカーのPFANZELT社。
売上高約30億円。従業員数約100名。
創業は1991年。
もともとは農家林家だった現社長が、1人でガレージで始めた会社。
当初はウィンチ専門メーカーのS&R社の下請仕事を受注。
1995年にトレーラーを開発すると、その後次々にベースマシンやウィンチ付トラクターを開発。
細かな部品まで自社生産にこだわり、そのため修理や部品交換に迅速に対応できることで、販路が拡大。
今では、経営難に陥った元親会社のS&R社を買収するまでに成長した。
社屋もドイツらしい外観。
玄関にあるベンチ(?)。
簡素だがおしゃれ。
真ん中にいるのが社長。
右側にいるのが、営業担当のScheuさん。
現在の販売先は欧州が中心だが、今後、日本市場での展開に向け具体的に動き出しているとのこと。
会社の概要説明の後、工場内を見学。
残念ながら撮影禁止だったため、詳細が伝えられないが、工場内は実に整理整頓されておりスペースも十分。
工場は、業績に合わせて増築を重ねていったため、まっすぐに細長い形状になっているのだが、
その建設に関しては、資材も施工も半径20km圏内の業者にすべて発注したとのこと。
地元雇用にも積極的で、研修生も13人ほど受け入れている。
その後、実際にPFANZELT社の製品を見学。
今回の研修の講師である森林官のランゲ氏の長男、パウル君がデモンストレーションを担当。
パウル君は、職業訓練大会で全ドイツ中4位の成績を収めているそうだ。
ウィンチ付トラクター(写真左側の機械)
主に農家隣家が農業・林業兼用機として使用。
公道上でもよく見かけたが、時速80kmは出るらしい。
ウィンチ部分は、アタッチメントでトレーラーにも付け替えられる。
付替え時間約3分程度と簡単。
その他の機械もすべてホイール式。
ドイツではしっかりとした林道が整備されているため、それを壊しかねないクローラー式よりも、
移動がスピーディーなホイール式が主流。
こちらの機械はベースマシンのFelix。
後輪がクローラーだが、真ん中がゴムになっているため道路も走行できる。
これらの機械は現場の声を丁寧に拾い上げ、改良につぐ改良を重ねてできている。
以前に紹介した防護服のVEG社もそうであったが、現場の声を大切にしている企業がいまドイツで伸びている。
経営面でも実に勉強になった。
午後からは、オーストリアに移動して、パッシブハウスの見学。
長くなるのでまた明日。
つづく