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一日3食は食べすぎ!?ファスティング(断食)

2022年01月30日 | 健康・病気

「一日3食は食べすぎ」の理由 40歳で舌がん手術の医師は「16時間断食」を実践 

ファスティング

AERAdot 2022/01/22 

青木厚

 たびたび話題になる「ファスティング」や「断食」。以前から、「カロリー摂取を控えることが、さまざまな病気を遠ざけ、長生きにつながる」ことは知られていたが、近年、アメリカの医学界で発表された研究論文の数々によって「断食」の効果が次々と明らかにされているという。『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)の著者で、あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長の青木厚氏(医学博士)が、医学的な知見から「空腹」の効果を解説する。

 *   *  *

不調は「食べすぎ」が原因かも

 「最近、疲れやすくなった」

「昔に比べて食欲が落ちた」

「肌や髪が荒れてきた」

「太りやすくなった」

「風邪をひきやすくなった」

「何もする気が起きない」

「やたらとイライラする」

  こんな症状に悩まされながらも、ゆっくりと心身を休ませる余裕もなく、仕事や子育てを日々がんばっている、そんな方がたくさんいらっしゃることと思います。

  加齢による体力の低下、運動不足、ストレスなど原因はいろいろと考えられますが、滋養強壮剤やサプリメントを飲んだり、体にいいと評判のものを食べたり、流行りの健康法を試したりしても効果が感じられない場合、もしかしたら、あなたの症状は「食べすぎ」からきているかもしれません。

  実は、私が「空腹というクスリ」を手に入れたのは、40歳のとき、舌ガンの手術をしたことがきっかけでした。

  再発を予防するために、さまざまな書籍や論文を読み漁りました。そして、糖尿病をはじめとする生活習慣病の患者さんたちの治療を通して得た経験や知識なども踏まえて、「どのような食事の仕方であれば、もっとも無理なく、ストレスなく、病気を遠ざけることができるか」を真剣に考えました。

  その結果、たどりついたのが「16時間断食」です。16時間断食を始めて、最大で78センチだったウェスト周りは70センチとなり、今もその状態が続いています。体も軽くなり、疲れにくくなりました。ガンが再発する気配もありません。

「食べすぎ」が体に与えるダメージ

 食べすぎは、体や健康にさまざまなダメージを与えます。

 まずは、内臓の疲れ。胃腸や肝臓は、私たちが食べたものを何時間もかけて消化してくれます。しかし、本来処理できる量を超える食べものが、ひっきりなしに運ばれてくると、内臓は休みなくフル回転で働きつづけなければならず、疲弊してしまうのです。

  その結果、内臓の働きが低下し、栄養素をきちんと吸収できない、老廃物を排出できない、免疫力が低下するなど、さまざまな問題が生じます。

 それから肥満です。私たちが食事によって摂った糖質や脂質の一部は、脳や筋肉、内臓などが働くためのエネルギーとして使われますが、余った分は筋肉や肝臓にたくわえられ、それでもおさまりきらなかった分が中性脂肪として、脂肪細胞にたくわえられます。

  つきすぎた脂肪、とくに内臓脂肪からは、悪玉ホルモンが分泌され、血糖値の上昇、高血圧、血栓形成などを招きます。

 ほかにも、食べすぎには

・体を錆びさせる「活性酸素」を増やす。

・血液をドロドロにし、血流を悪くする。

といったデメリットがあります。

健康リスクが高い「糖質のとりすぎ」

  しかも、現代日本人の食事は「糖(糖質)」が多くなりがちです。糖質には、「中性脂肪に変わりやすい」という特徴があり、肥満の原因となるだけでなく、肝臓に異常に脂肪がたまる「脂肪肝」の原因にもなります。

  しかし、糖の摂りすぎによる最大の問題は、「糖質が、血糖値(血液中のグルコース<ブドウ糖>の濃度)を急上昇させる」点にあります。

  血糖値が上がると、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは、全身の細胞にブドウ糖を送り込む作用により、血糖値を下げる働きをしますが、血糖値が急上昇すると、インスリンが大量に分泌され、今度は血糖値が急激に下がります。

 こうした、ジェットコースターのような血糖値の乱高下は、

「食後すぐに眠くなる」

「常にだるい」

「いつもイライラしてしまう」

 などの症状をもたらします。

さらに、糖の摂りすぎによって血糖値が高い状態が続くと、すい臓でのインスリン分泌量が低下する「2型糖尿病」の発症につながります。

「1日3食」は食べすぎ

 成人が1日に必要とするカロリーは、1800~2200kcal前後といわれています。

「食事は1日3回とるのが健康的だ」

「つきあいなどで飲みに行くと、出て来たものを惰性で食べてしまう」

「家族の食べ残しがもったいなくて、ついつまんでしまう」

 このような方は、一度、ご自身の体の状態をチェックしてみてください。1日3回食事をとることで、本来必要な量の1.5~2倍のカロリーを摂取してしまうというのは十分にありうることなのです。

 食事とは本来、体に必要な栄養分を必要なだけ取り込むこと。年齢を重ねるにつれて、1日に必要とするカロリーは少なくなっていきます。だからこそ食事の質ばかりでなく、量についてもそれに合わせて変えていくべきです。いや、むしろ「量こそ変化させるべき」でしょう。

「最強のクスリ」は食べないこと

  では、こうした、食べすぎや糖の摂りすぎによるさまざまな害から体を守るには、一体どうしたらよいのでしょう。

  食事のカロリー数を減らしたり、糖質を制限したりする方法が考えられますが、私がおすすめしているのは、「ものを食べない時間を作る」というものです。

 できるだけ無理なく「ものを食べない時間を作る」ことで、

・胃腸や肝臓などを休ませてあげること

・脂肪を燃焼させ、減らすこと

・血液の状態を改善させること

 が日常的にできるようになります。これが慢性的なつらい症状を軽くする、何よりのクスリになるのです。

さらにこのクスリには

・細胞を生まれ変わらせ、体の不調や老化を遠ざける

 という、うれしい効果もあります。

体を細胞からリセット

  では、具体的にはどのくらい「ものを食べない時間」を作ればよいのでしょうか。

  世の中には「断食」に関するいろいろな情報が出回っていて、それぞれ断食の時間や断食中に食べてもいいものなどが異なっており、「一体、どれを信じたらいいのか」と、とまどっている方もいるでしょう。

 16時間断食は、その名のとおり、「16時間、ものを食べない」だけのシンプルな健康法です。「カロリーを計算しなきゃ」とか「食べていいものと食べてはいけないもののリストを作らないと」など、面倒なことは考える必要はありません。

  16時間は「長い」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、睡眠時間とうまく組み合わせることで、無理なく実行していただけるはずです。

食べ過ぎで体がサビる? 目的はダイエットだけではない「16時間断食」のメリット

2022/01/24 

青木厚

 断食の効果とは、体重や体脂肪の減少につながること、そして、

・糖尿病

・悪性腫瘍(がん)

・心血管疾患(心筋梗塞や狭心症など)

・神経変性疾患(アルツハイマー型認知症やパーキンソン病など)

などの予防に効果があるということです。

 では、私がおすすめする「16時間断食」をしているあいだ、体の中で何が起きているのか見ていきましょう。

内蔵を十分に休ませる効果

 まとまった「空腹の時間」を作ると、まず、内臓の働きがよくなります。

  習慣的に1日3回の食事をとったりしていると、前に食べたものを消化している間に次の食べ物が体内に入ってくるため、内臓は休むことなく働き続け、疲弊してしまいます。

  胃や腸、肝臓などが疲れてしまうと、働きが鈍くなり、「栄養をしっかり吸収できない」「老廃物がきちんと排出されない」といったことが起こりやすくなります。

 また、腸内環境が悪化し、免疫力も低下するため、体調不良に陥ったり、病気にかかりやすくなったりします。

 週に1回でもかまいません。まとまった「空腹の時間」を作ると、内臓は十分に休むことができます。その結果、内臓の疲れがリセットされて、しっかり働いてくれるようになります。

体のサビの元、活性酵素を減らす

 「断食」をして一時的に栄養が足りなくなると、活性酸素を除去する酵素が増えるため、活性酸素の量が減るともいわれています。

 活性酸素には「ものを酸化させる(錆びさせる)力」があります。その力は体内に侵入したウイルスや異物などを殺菌・排除してくれますが、一方で、体内のDNAや細胞をも傷つけて、がんや糖尿病といった生活習慣病や脳疾患などにかかりやすくなり、細胞の老化の原因にもなるのです。

 活性酸素が増える原因には、ストレスや紫外線、ウイルスや細菌、毒物などの異物の体内への侵入、過剰な運動など、さまざまなものがありますが、「食べすぎ」もそのひとつだといわれています。

 「断食」をすると、活性酸素の量が減ります。つまり、活性酸素がもたらす細胞の老化や病気を予防することができるのです。

10時間後、脂肪が分解される

  断食開始からおよそ10時間後、いよいよ脂肪の分解が始まります。脂肪とは、エネルギー源として使い切れなかった糖質の一部が、グリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、それでもおさまりきれず脂肪細胞になったものです。

  断食をしている間、外部から糖質を補給することができなくなるため、体はまず、肝臓に蓄えられたグリコーゲンを利用して、エネルギーを作ります。ところが、最後にものを食べてから10時間ほど経つと、肝臓に蓄えられたグリコーゲンもなくなり、体は次に、脂肪を分解してエネルギー源に変えようとします。

  つまり、空腹の時間が長くなればなるほど、体内の余計な脂肪が分解され、減っていくのです。特に内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて落ちやすいという特徴があります。

血液や血管の状態がよくなる

  脂肪の分解がすすむと、血液中の脂質が減って圧迫されていた血管が解放されます。トータルで12~24時間、空腹の時間を作ると、血液中の糖質も20%程度低下するともいわれています。

  血液や血管の状態が改善されて血流が良くなると、高血圧や血行不良にともなう体調不良が軽減されます。

  内臓脂肪や血管障害は、がんや糖尿病、動脈硬化、心疾患や脳血管疾患といった生活習慣病の大きな原因のひとつです。断食を行うことで、それらにかかるリスクを減らすことができるのです。

オートファジーの老化予防効果

 断食開始から16時間後、体に備わっている「オートファジー」という仕組みが働き始めます。オートファジーがもたらしてくれる恩恵は計り知れません。断食を行うことの最大のメリットだと言えるでしょう。

 オートファジーとは、細胞内の古くなったタンパク質が除去され、新しいものに作り変えられるという仕組みです。まさしく細胞が内側から生まれ変わるのです。

  そのため、オートファジーには、がんや糖尿病をはじめとする生活習慣病、アルツハイマー型認知症、感染症などの予防効果や、肌や筋肉などの老化防止の効果があると考えられています。

  また、古くなったミトコンドリアは、大量の活性酸素を生み出しますが、オートファジーによって新しく生まれ変わることで活性酸素の量も低下します。

  さらに、断食をすると「ケトン体」という代謝産物が増加するといわれています。ケトン体とは脂肪を燃焼させることで作り出されるエネルギー源で、心身をリラックスさせる効果があります。

「断食」で腸内環境を整える

  食べすぎは腸内環境を悪化させます。常に大量の食べものが運ばれて来たり、働きすぎによる疲弊や老化などによって腸の機能が衰えると、腸内には、きちんと消化されなかった食べものがたまっていき、悪玉菌がそれらを腐敗させます。そこからアンモニアや硫化水素といった有害物質や発がん性物質が体の中で増えていくのです。

 腸内環境の悪化は、

「下痢や便秘が起きやすくなる」

「有害物質が毛細血管をとおって肌を荒れさせ、吹き出物ができやすくなる」

「太りやすくなる」

 など、体にさまざまな影響が及び、ときにはがんなどの大きな病気につながることもありますから、食べない時間を作って腸に休息をとらせることがとても大事なのです。

アレルギーに悩む人にもおすすめ

  免疫細胞の6割は、腸に集まっているといわれています。食べものと一緒に入ってきたウイルスや有害物質を排除するためです。ですから、腸内環境の悪化は免疫細胞の働きにも、大きなダメージを与えます。

 腸内環境が悪化すると、免疫細胞が正常に働けなくなり、本来は害のないものを敵であると見なし、攻撃するようになります。あるいは、有害物質によって腸の粘膜が弱り、腸壁に傷ができると、そこから、未消化のタンパク質が体内に入り込み、アレルギー反応が起こることもあります。

  腸をいたわること、食べすぎを防ぐことは、アレルギーを改善するうえで、非常に重要です。アレルギー疾患に悩んでいる人は、ぜひ「ものを食べない時間」を作ってみてください。

成長ホルモンの分泌を促し、老化予防

  断食によって空腹状態や低血糖状態を作ると、成長ホルモンの分泌が促進されます。

 成長ホルモンの主な働きには、

・代謝を高める

・筋肉量を増やす

・コラーゲンを作る

・脂肪の分解を促進する

といったものがあります。

  一般的に、40歳前後の人の成長ホルモンの分泌量は、20歳前後の人の5割程度であり、それが老化の原因のひとつとなっています。成長ホルモンが多く分泌されれば、しわやしみなどの老化による肌の悩みや、筋肉量の低下に伴う疲労感などが改善されるでしょう。

  さて、「空腹」というクスリの効能をお分かりいただけたでしょうか。高価なサプリメントや滋養強壮剤も必要ありません。「ものを食べない時間を作る」こと、これだけです。明日からでも始められます。

 『「空腹」こそ最強のクスリ』には、いろいろな生活スタイルに合わせた断食スケジュールの工夫や、断食中に口にしてもよいものなど、無理をせず日常生活に断食を取り入れるヒントも載せましたので、ぜひチェックしてみてください。そして、病気知らず、疲れ知らず、老化知らずの体を手に入れてください。

青木厚(あおき・あつし)/医学博士。あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長。自治医科大学附属さいたま医療センター内分泌代謝科などを経て、2015年、青木内科・リハビリテーション科(2019年に現名称に)を開設。糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病が専門。著書『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)がある。


 わたしも最近体調が思わしくなく、この記事を読んで「なるほど」と思った次第です。とりあえず間食をやめ空腹時間を作ってみようと思います。



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