里の家ファーム

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愛知の中3刺○ 気付きたかった心の闇

2021年11月26日 | 事件

「東京新聞」社説 2021年11月26日 

 衝撃的な事件だ。愛知県弥富市の市立中学校で二十四日朝、三年生の少年が同級生の男子生徒を廊下に呼び出し、持ってきた包丁で刺殺した。
 殺人容疑で送検された少年と被害生徒は同じ小学校出身で、中学も二年時は同じクラスだった。刃渡り二十センチの包丁はネットで購入したといい、刺し傷は肝臓を貫通するほどの深さだった。
 少年は被害生徒との間にトラブルがあったという趣旨の話をしているとされるが、学校側はいじめなどは把握していないという。少年は犯行後、素直に教員に従い、容疑事実も認めるなど、計画的で冷静な犯意もうかがえる。
 少年の心に深い闇を生んでしまった理由はなんだろう。「節度を持った優しい子だったのに」と親族は涙した。十四歳の心の異変に周りの大人が気づけていたら…。同じく十四歳で突如奪われた命を思えば言葉もない。
 市教委は第三者委を設置し、原因を究明するという。生徒はもちろん教員らの動揺の大きさも計り知れない。再発防止のためにも真相の解明は必須だが、聞き取りなどは丁寧に進めてほしい。
 同様の殺傷事件は、二〇〇四年に長崎県佐世保市の小学校で六年女児がネットなどでのやりとりから殺意を抱き、同級生をカッターナイフで刺殺した例や、一九年に愛媛県西条市の中学校で二年男子が人間関係のトラブルから同級生を果物ナイフで刺した例などがある。だからといって、子どもを加害者に想定して、例えば金属探知機を導入するような議論を軽々に進めることは本質を見失うことになりかねない。
 人が集まれば、多かれ少なかれあつれきは生じる。しかし、仮にいじめなどのトラブルが生じたとしても、子どもが他人や自分自身を傷つける手段以外に解決の道がないと、短絡することだけは防がなければならない。
 異変を見落とさぬためには、学校でも家庭でも、あるいは地域でも、大人がいっそう目を凝らしていくほかない。その意味でも、教員が子ども一人一人のケアに集中できるよう、負担軽減をいっそう進めることも焦眉の急であろう。

なぜ、げんこつではなかったのだろう?
いやいや、暴力を肯定するものではない。
しかし、なぜにここまで?
「社会」が狂っている?
より深い究明が求められる。
「命」をどのように教えていくか!
トラブルを大きくしない方法とは?
「教育」の責任が大きいと思うのだが。
先生の実務的負担を軽減し、子どもと向き合える教育環境を作らなければならない。「教科」を教える以上に重要な課題である。