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古賀茂明 「教育エクソダス」(大量国外脱出)が始まった

2021年11月30日 | 教育・学校

政官財の罪と罰

AERAdot 2021/11/30

 先週号では、日本が「犯罪大国」になるという米国人投資家ジム・ロジャーズ氏の懸念について書いたが、今週は、「私がもし10歳の日本人なら、直ちに日本を去るだろう」という彼の言葉の意味を深掘りしてみたい。

 この言葉は、日本の将来に希望がないから、早めに見切りをつけた方が良いという意味に理解されている。しかし、彼が「10歳」という年齢を挙げたのには、もう少し別な意味があるようだ。

 日本の将来が暗いことは、多くの人に理解され始めた。しかし、日本を捨てて海外に移住することまで考える人は少ないだろう。ましてや、それを実行に移す人は極めて少数のはずだ。

 特に、日本人は英語力が弱い。日本を訪れた外国人が、日本がG7の一角を占める国なのに、英語を話せる人が少ないことに驚き、さらに、多くの人が6年間英語を学んでいると聞いて二度びっくりという話は、今や日本を揶揄するときの鉄板ネタとなった感がある。

 少子化で若者が減少しているが、それでも、日本には優秀な若者がたくさんいる。英語力が高ければ、日本に見切りをつけて海外に出る若者が増えて、「若年人材空洞化」などという言葉ができていたかもしれないが、文部科学省のダメ教育のおかげで、国際的に見れば能力が極めて低い経団連のダメ経営者がいる企業でも、人材が集まる。 

 国際競争で出遅れ、給料も安く、休みも少なく、残業が多く、パワハラ・セクハラ当たり前の企業でも、英語ができない若者は他に選択肢がないから仕方なくそういう企業に就職する。

 経団連企業は、よく日本の学生の英語力のなさを嘆いているが、実は、そのおかげで途上国並みの劣悪な条件で労働者を集め、労働ダンピングで世界市場で競争することができるのだ。彼らは、文科省のダメ教育に感謝すべきだろう。

 そこで、「10歳」という年齢の意味だ。そこには、これからの人生を決める最も大事な時期に、日本で教育を受けるのは良くないという含意がある。日本より、アメリカや欧州、場合によっては中国の教育を受けた方がいいに決まっているから、10歳で国を出ろと言っているのだ。現に、ジム本人は、子供の教育のために、アメリカを出てシンガポールに移住したと明かしている。

 2021年版「EF EPI 英語能力指数」では日本の英語力は世界112か国中78位と驚くべき低さ。マダガスカルのすぐ下で、香港、韓国、中国よりはるかに劣る。THE世界大学ランキング2021でも、東大が世界36位に過ぎない。東大の上を行く大学が二つある中国でさえ、富裕層では、子供を小さい頃から米国などに留学させて教育するのが当たり前になっていることは、日本人にとっても参考になる。

 現に、かなり前から、日本企業の米国駐在員などの間では、本人が帰国しても子供は米国に残して教育を受けさせるという例は多かった。しかし、最近は、子供の教育のために、親が日本企業を退社して米国で職探しをする例も増えている。

 日本経済の将来に見切りをつけて海外へ脱出する人が増えるのは誰もが予想することだ。だが、もう一つ、子供の教育のために家族ごと日本を捨てる人が増える、教育エクソダス(大量国外脱出)の時代も既に始まっているのかもしれない。

※週刊朝日  2021年12月10日号より


日本にいるとダメになる?
日本はもう「復活」しない?
ということのようだ。
折角のチャンスも逃してしまった。
これからどの様になるのか・・・・

立憲の代表が決まった。
想像外であった。

園内にて。

先日の大雪で、かなりの枝が折れている。沼もオーバーフロー。