ラブミー東京アイドルズ since16.01.04

主にアイドルちゃんについて書いています

鈴木亜美ツアー初日

2004年12月04日 | アイドル
2004鈴木亜美コンサートツアーの初日公演を見る。彼女の地元・ハーモニーホール座間からのスタート
会場周辺はいかにも「地方会場」然としたところで、枯れ草の野焼き臭があたり一面に。
二階は見えなかったものの、一階席はほぼ埋まっている状態。ハロプロと比べると女性客の絶対数は少なく・
比率は高く、ルックスはこちらのほうが上だ(一般人として普通に見られる感じ)と思う。ハッピの人をごく少数
見かけたが、いかにもヲタという感じのファンは目立たず、(コアなファンだとしても見た目は)普通の人が多い。
妙に新鮮だ(笑)。さすがに地元というだけあり、明らかに鈴木亜美の身内・友人関係とおぼしき人々がちょくちょく。

俺はこれまで彼女に特に何の思い入れもなく、シングル曲しか知らない状態で見に行った(自宅から近いので一度
見てみるか、くらいの気持ちでチケットを取った)のだが、初めてきちんと接した彼女のステージは、予想をはるかに
超えて楽しかった。バックが3ピース+キーボード2、コーラス1の生バンドというのもそれをアシストしていたと思う。

ステージ構成は大まかに分けて、男女二人ずつのダンサーを従えた、クリスティーナ・アギレラやブリトニー・
スピアーズ的なダンス重視面、松田聖子チックなドレスでしっとり歌う面、そして多くの人がイメージしている
鈴木亜美(むしろ「あみ」か)の面、という三つに区切られていた。以上に挙げた順の大きな流れがあり、それが
さらに入り交じったりして進む。序盤のほとんどはこれでもかというダンサブルな展開(玉置成実のむやみに
激しい振り付け的)で、40分を過ぎる頃までMCが入らず、客席になんとなくとまどいがあるようだった。
俺もそれを感じ、「なまじアーティスティックに覚醒してしまった者が陥る肥大した自我の罠」なステージに
終始してしまう危惧を持ったのだが、これは杞憂で、進行とともに少しずつ軌道修正し、最後のブロック~アンコールに
至っては、場内のムードはすっかり彼女のペースに乗せられていた。衣装替えの回数が多く、そのたびにステージの
流れがブツ切りにされてしまいがちだったのが唯一の欠点だが、鈴木亜美は一切危なっかしいところがなく、
非常に安定したステージングを見せてくれたのが予想外であり、またそれが嬉しかった。改良品種たる堀北真希を
原種に戻したようなルックスの鈴木亜美は、何というのかこう、「アレだけひどい目を見てきたんだから怖いものは
そうありゃしない」という空気を漂わせており、それが余裕になっているのだろう。彼女は美声ではないので、
いわゆる典型的ディーヴァ系歌唱力を目指すには厳しいものがあるが、明らかに昔より声の伸びや艶がアップしており、
これこそが雌伏期間中のトレーニングの成果なのだと思う。彼女の持ち歌は打ち込み色が濃く、曲調も健全?な
感じのものが多い。そんな中、強いて言えばやさぐれ系に属する「all night long」で始まる、この系統の曲を
集めたブロックは、ハードロックチックなバンドサウンドと相まって今回一番気に入った箇所である。カッコ良かった。

結論。鈴木亜美なかなかやるな、という印象が強く残るコンサートだった。

通常、バックバンドの衣装は揃いの黒Tシャツ(ツアーグッズ)だったりするものだが、今回のバンドの衣装は
蝶野の入場コスチュームみたいというか、ダイレンジャーのシャダムとザイドスみたいというか、留め具のたくさん
付いたノースリーブの黒いロングコートで、不必要にカッコ良かったことも付記しておく。二人いたキーボードのうち、
変なカツラで目立っていたのはなんとこの人




腐っても鯛

2004年12月04日 | Weblog
J1・J2入れ替え戦福岡対柏の第一戦は、割合あっさりと柏が2-0で先勝。クラスの差をまざまざと実感。
この試合はテレビ中継がなく、ネットで生中継されただけだった。俺はソネットのそれで見たが、動きは紙芝居状態。
音声は聞こえるのでようやく状況が理解できる、という感じ。一応ブロードバンドにしてこれだ。

IT企業がプロスポーツ業界に参入するとき、「試合をネット配信」と誰もが申し合わせたように言う。
もちろん、しかるべき環境を整備した上でのことを想定しているのだろうが、今日の一戦を見た限りでは、
「ネット独占中継」がテレビと互角の映像を提供できるのはまだまだ先の話で、こんなにストレスがたまるものを
見てくれるのは、よほどの人だけだと思う。比較的流れが直線的で大まかなサッカーですらこうなのだから、
より細かい画像を要求される野球はもっとストレスがたまるはず。

文豪(笑)

2004年12月04日 | Weblog
ヒストリーチャンネルの「芥川と直木賞」を見る。
このシリーズは毎回親近感のある内容でとても面白い。今回もその例に漏れず。慎太郎も出た。
「ワインカラーのときめき」新井満のエピソードは特に興味深かった。内容と直接関係ないが、いわゆる日本の
「文豪」と呼ばれる人たちの典型像みたいなものは滑稽きわまりないといつも思う。山の上ホテルに代表される
「隠れ家」にこもり、着物に万年筆、原稿用紙に向かって気むずかしい顔をし、悪筆とすら呼べないような暗号を
書き散らし、「通」だけがわかる店でいっぱしの顔を気取る「文豪」の何がカッコいいのか。もちろんああいうのは
デフォルメで、あのまんまの行動をしていた人がどの程度いるかはわからないが、火のないところに煙は立たない
ので、ああいう像が築き上げられるにはそれなりの理由があるはずである。文学というのは別になくても生きるには
困らず、でもあると豊かになったり楽しくなる、という程度のものである。「これがなくては生きていけない」と
いう人もいるが、それはあくまで文学的な比喩だ。生命体としての機能維持に直接文学は関係ない。関係されると、
例えば純文学は栄養価が高く、推理小説はジャンクフードだ、みたいなことになるに違いないので困る。

何様なんだ、「文豪」。
今はコスプレ的な意味合い以外で上記のようなライフスタイルをしている作家はいないと思うが、こういうものが
高尚だというイメージをなんとなく植え付けた先人たちの「戦略」だけは見事だ。

復活の日

2004年12月04日 | 特撮
角川全盛期の一作「復活の日」を見る。
この映画は一時期ひんぱんに「月曜ロードショー」拡大枠で放送され、その都度見て断片は覚えているものの、
そのシーンがどうつながるのか、を覚えていなかった。例えば俺の場合、看護婦多岐川裕美、軍人ボー・スベンソン、
アメリカ大陸をボロボロになりながら歩き続ける草刈正雄、といったあたりである。改めて見直し、そのつながりを
確認するとともに、「見応えのある映画」だと思った。
出だしからかかるジャニス・イアンの有名な主題歌(終わりにもかかる)からしてズルい。泣かせる。音楽担当は
羽田健太郎。彼特有の、ピアノがポロンポロンした感じもいい。とりあえず目頭ヒートポイントを挙げると、

*南極越冬隊員渡瀬恒彦とトビー少年の、会話にならない無線での切ないやり取り
*人類を全滅状態に追い込んだ伝染病で死に瀕した米大統領グレン・フォードの最後のメッセージと、
彼がすでに息絶えている政敵ナポレオン・ソロことロバート・ボーンにかけるねぎらいの声
*この時代は非常に美しかった多岐川裕美の死出の旅
*日本で言えば昔の綿引勝彦チックなヘンリー・シルバの基地外大佐っぷり
*病気に冒されつつ南極上陸を望むが、それは当然かなえられるわけもなく、チャック・コナーズ率いる英潜水艦に
撃沈されてしまうソ連の潜水艦乗組員

そして何より
*巨漢ボー・スベンソンの漢っぷりにあふれる演技

だろう。彼と草刈正雄が絡むシーンの演技全般は、特に男子の琴線に触れまくると思う。
ヒロイン役はオリビア・ハッセー。草刈との濡れ場もある。彼女は濃厚な顔の男とよくマッチする。布施もそうだし。
メイン級の多くは外国人俳優であるにもかかわらず、漂うムードが「邦画」なのは、深作が監督なこともあるし、
何よりハリウッド映画にありがちな、「愛」の安売りがないせいだと思う。なんというか抑制が利いている。
前半は大活躍するが後半出番がなくなってしまう昭和基地の面々(渡瀬、千葉ちゃん、森田健作、永島敏行ほか)は
すごくもったいないと思う。日本人は草刈と夏八木勲しか後半は出てこないのが寂しい。
何はともあれ、ワシントンから南極まで徒歩でたどり着く草刈最強。
英潜水艦長チャック・コナーズといえば西部劇ドラマ「ライフルマン」だが、西鉄・巨人・ヤクルトの船田(故人)は、
彼に似ているためにニックネームは「ライフルマン」であったことを蛇足として書いておこう。