monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

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ツェルマットに宿泊し、マッターホルンのご来光を見るために麓の駅に4時ごろ集合して早朝の特別列車(定期列車ではない)で終点のひとつ前であるローテンボーデンへ向かいました。前日から天気は悪く、ツェルマットの街からは曇った空しか見えませんでした。それでもラックレールを使用した急勾配をゆっくりと列車は登って行き、30分ほどでまだ薄暗いローテンボーデン駅へ到着しました。すると、マッターホルンと反対側の雲は不思議に流れて山々が顔を出してくれました。しかしマッターホルン方面は雲に覆われたままで、マッターホルンが湖面に映るというリッフェルゼー(池)には何も映っていませんでした。

朝焼けのマッターホルンに振られてしまいましたが、朝食を摂るべく、さらに上の終点まで列車に乗り登っていくと、右手から「マッターホルンが見えた!」と歓声が上がりました。列車が雲海を抜けて上に出られたようで、雲の上に突き出た尖った姿を見ることが出来ました。
終点のゴルナグラートには展望台と山岳ホテルがあります。ツアーの皆でひとしきり写真を撮った後はホテルで朝食。パンとチーズのおいしいことこの上ありませんでした。スイスで食べたクロワッサンにはずれはありませんでした。さらに窓外にはマッターホルンが見えており、贅沢な朝食をとることが出来ました。


食後は下り列車の時間まで自由に過ごせますが、記念撮影用のセントバーナード犬が他の乗客たちと一緒に本来の1番列車でやって来るまでは我々と山岳ホテルに泊まっていた人々しかおらず、贅沢な景色を少人数で独占することができます。写真を撮っても人が映りこまず良い感じです。持ってきたPLフィルターを使って空の青さを強調してみました。
マッターホルンとは違う方角でしたが、野生の?アルプスアイベックスが近くにいたので、山を入れて撮影。少し小さくなってわかりにくいですが、特徴的な角はわかるかと思います。かなり人馴れしている様子でした。


駅には保守車両がいつの間にか登ってきて停車していました。ホテルのゴミなどを麓に運ぶのが目的のようです。下りに荷物を載せて下ることを考慮してか、1両の貨車を旧型の電車が後押しする形で登って来たようで、ホテルの日陰になって日の当たらない列車の前照灯がくっきりと浮かびました。列車が見えるようにするにはこれ以上露出を落とせず、マッターホルンは軽く白飛びしてしまっています。


駅からマッターホルン方面を向くと、山岳鉄道の線路が見渡せ、登ってくる列車と撮影することができます。この日は、すでにすぐ下まで雲が上がってきており、線路が雲に隠れてしまうのは時間の問題でしたが、何とか2番列車が登って来る頃までは持ってくれました。列車と山が雲で隔てられており、出来の悪い合成写真のようでもあります(実際に、セントバーナードと一緒にマッターホルンバックの記念写真のうちの大多数は、山が隠れてしまい、出来上がりが合成写真になっていました)。


首から下げた樽が、山でけがした人々を助けた当時の現役の姿だそうです。
ツアーの皆と写真を撮り終えて、ひと段落のセントバーナード君、少々お疲れの様子です。毎朝早くからのお仕事大変ですねぇ。

列車で一駅ローンボーデンへ戻り、先ほどのリッフェルゼーを経由して、逆さマッターホルンと高山植物の2Kmちょっとのハイキングを行いました。終点は一駅先のリュッフェルベルクですが、気持ちの良い下り坂であり1時間足らずで歩いてしまいます。日の出時には雲で見えなかったマッターホルンも先端は顔を出してくれたため、何とか逆さマッターホルンも見ることが出来ました。もっと雲がなかったらとは思いますが、それまでの天気を考えれば、見れて良かったという方が正しいと思えます。9時半を過ぎると水面は細かなさざ波がたっていました。


乗車する電車はきれいな新車が主流ですが、古い電車もまだ頑張っているようです。リュフェルベルク駅の側線に旧型車が止まっていました。



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コメント
 
 
 
山岳鉄道 (まむし)
2011-07-26 23:01:12
こんばんは。
マッターホルンと赤い電車、すばらしい組み合わせですね。これこそ山岳線の極みですね。日本では絶対に見ることのできない光景ですね。
山岳鉄道って、日本にはありませんからねえ。

電車に目を転ずると、やはりここでも旧型の方が味わいがあるように思えます。色も形も。
 
 
 
組みあわせ (mon)
2011-07-28 01:12:23
組み合わせは良いんですが、定番な撮り方しかできませんでした。雲がなければもっと工夫出来たのになぁと残念です。
日本の山岳鉄道は箱根登山鉄道や大井川鐡道の井川線ぐらいですが、森林限界を超えて上がっていけるものはありませんね。
旧型車はサブ扱いだったのでもうすぐ引退してしまいそうな印象でした。新型はたいていパノラマウィンドウなのですが、開かないので撮影には向きませんでした。
 
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