臨時日本海の水鏡

オノワニできたぐにを撮影後、どこかで日本海の水鏡をとまむしさんと行先を思案していました。実はここまでの道中で、海と蒸気さんが先日日本海を撮影されていた場所が気になるなあと話していました。すると、オノワニで海と蒸気さんにばったり。行き方を尋ねると、連れて行って下さるとの事。ご厚意に甘えて、車で後から付いて行くことにしました。

現地は道が狭く、駐車するスペースがなかなかありません。しかも田植えの真っ最中で田植え機が行ったり来たりしていますので、迂闊に止められません。困っていると、まむしさんが一軒のお宅に交渉してくださり、空き地停める許可をしていただきました。ここのお宅の方々は大変親切で助かりました。

駐車スペースを確保できたので、安心して撮影にかかります。しかし、先日水鏡になっていた田圃はなぜか水が抜けて泥が顔を出しており、何も映りそうにありません。しかも、苗床が田圃脇に並べてあり、田植え秒読み段階である事がわかります。今日はここでの水鏡は断念です。でも、この日はついていました。横の区画には蓮華が一面咲いています。狙いを蓮華絨毯に変更してカメラをセットします。

ところが、しばらくすると田に水が入り始めました。どうやら田植えをするにも水かさが足りなかったようです。水が入り始めると次第に水面に景色が映るようになってきました。
そうなると水鏡に挑戦するか、このまま蓮華で撮るか悩むことになります。ただ、列車が来るまで1時間弱で水が十分たまるのか＆田植えが始まってしまうのではないかという問題があり、なかなか踏み切れません。蓮華と田圃を行ったり来たりしながら悩んでいる様子をまむしさんが笑いながら見ています。すると、偶然この場所に来られていたあづきさんが水鏡位置でスタンバイされていました。それが後押しになり、悩み抜いた末に水鏡位置へ移動を決断し、あづきさんの横に構えます。

前走りのサンダーはまずまず決まりました。

水は手前から入れており、奥の方が深く、手前が浅くなっているようです。奥から水が深くたまり、次第に泥が見えなくなっていきます。しかし、深い所から風で水面がざわつき始めました。また、カラスがいい位置でうろうろしており目立っています。さらに、もう列車がやってくるという頃にとうとう田圃の持ち主が田植え機に乗ってご登場。田植えが始まりました。田植えが始まっても、コラボしてくれればそれでもいいのですが、邪魔になってはいけないので、あと数分で列車が通過したら移動する旨を伝えて、このまま撮影待ちをします。

定刻通りにローズピンクの釜がHMを付けて青い客車を引いてやってきました。少し短くはなっていますが、堂々としたものです。太陽も南側に回って来て顔にも半面だけは日が回りました。水面の方は、だいぶざわついてしまいましたが、何とかぼんやり映っていますね。
撮影に支障がないように田植えの手を休めて、一緒に列車を見送っていた田主の方ありがとうございました。

2012.05.05 近江中庄 - 近江今津 8004レ
Nikon D700 ED AF NIKKOR 80-200/2.8D