monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

個人的な範囲以外での画像の無断使用を禁じます。
 



あわよくばと442Dを追いかけて第1橋梁まで追いかけてきましたが、ポイント入口に車を停めて撮影地へ向かおうとすると、442Dを撮影したと思われる2名が出てこられました。
やはり間に合わなかったかと、機材は持たずに手ぶらで撮影ポイントを目指します。地図から察するに距離にして200-300m程度。これまでの撮影者が作った思われる「鉄の小道」もしっかりとしており、ふみ跡をたどって奥へ進んで行くと、3分ほどで少し開けた場所に出ました。そこからは少し見下ろす感じに端を眺める事が出来ますが、町をあげて整備して有名になったビューポイントよりも橋までの距離感が近く、これはこれでいい感じ。道からの距離も手ごろでお手軽です。

川面にはうっすらと霧が残っており、水面もきれいに鏡状態になっています。442Dは幻想的な霧と水鏡が狙えたかもしれません。まだ次の列車までは1時間ぐらいあるため、撮影地選択をミスったなぁと少しがっかりしながら元来た道を戻ります。元来た道をしばらく歩いていると、右前方に気配を感じ、立ち止まりました。すると、50mも行かない先に熊が!!こちらを向いていました。只見線沿線も山深く、熊がいてもおかしくは無いのですが、車の往来する道からも近く、完全に不意を突かれた形での対面でした。しかも、下見に出てきただけの丸腰です。ヤバイと思いましたが、素手ではどうしようもなく、道路は熊の向こう側。走って逃げれば追いかけてくるかもしれないし、とりあえず視線を切らないままポケットの携帯を探ると、アプリを起動してラジオを最大音量で鳴らしてみる事にしました。すると、熊はくるっと後ろを向いて立ち去ってくれました。本当は、少し距離がとれるまでじっとしていた方が安全だったのですが、熊が道と違う方向へ動き出したのでとっさに走り出してしまいました。走りながらまずいとは思ったのですが、車を停めた道まではわずかの距離だったので、何とか逃げる事が出来ました。
証拠写真を問ておけばよかったと後から悔やんだのですが、その瞬間はそのような余裕はありませんでした。私がクマに遭遇した場所は、CMでタレントさんが楽しそうに歩いていたまさにその場所です。

周辺に熊がうろついていることが分かり、機材を持って再び現地に戻るかどうか悩みます。しかし、先ほど川霧と水鏡を見てしまっているので、出来る事なら撮っておきたい・・・。うまく誰かほかに撮影者がやって来る事を期待しつつ車内で時間をつぶします。しかし、通過時刻の15分前になっても他の撮影者が来る気配は無し。
悩んだ末にラジオ大音量作戦で一人撮影地へ向かう事にしました。わざと草をかき分けて大きな音をたて、口笛を吹きながら、ラジオ片手に機材を持って撮影地へ。通過予定10分前、撮影地へ着いてもラジオはつけっぱなしで、撮影準備に取り掛かります。橋を見るとさらに日射しが強くなり川霧は消失してしまっていました。カメラ1構図、ビデオの2台体制で準備。
通過予定2分ほど前に恐る恐るラジオをオフ。間もなく、会津西方方面のトンネルの向こうで鳴らした警笛の音が聞こえました。ビデオをオンにして端を注視していると、白と緑のツートンカラーのキハ40系が2両でやって来ました。撮影者が見逃さないようにという配慮か、姿を現した時点で軽笛1発。川面に自らの姿をくっきりと映してゆっくりと通過して行きます。朝の7時過ぎでもすでに日差しが強すぎるため、陽のあたる部分と影の部分のコントラストがかなりきつくなってしまいます。正面に日が回らない事は運行時刻からわかっている事です。12時ぐらいの下り列車があればいいのですが・・・。
休日で2両なのは織り込み済み。ラッピング車に当たらずラッキーでした。

実は只見線エピローグの遥か見上げたように見える写真は川面に映った部分だけを切り取って反転させたものです。

列車が渡り切り、音が消えたところでビデオオフ。急いでラジオをつけて手早く機材を片付けると急いで車へ戻ります。
結局2回目のアタックでは熊の気配を感じる事はありませんでした。

帰宅後、ネットで情報を見ていると、他にも熊に遭遇したというブログの記事や、入山時に熊に気を付けるようにという記載を見つける事が出来ました。特に秋の紅葉シーズンや早春の桜~新緑のシーズンは熊の腹具合も考慮すると、出会えば襲われる可能性も高いかもしれません。只見線沿線へ撮影に向かう際は熊対策も頭の片隅に置いて準備する必要があるということです。
学生時代の夏、北海道の山々を歩いた時以来、久しぶりに熊の気配を感じた出来事でした。

2018.07.15 会津桧原 - 会津西方 423D
Nikon D7200 AiAF NIKKOR ED 28-70/2.8D



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コメント
 
 
 
完璧な水鏡ですね~ (レイルファンにっしー)
2018-08-17 20:37:23
monさんこんばんは。

只見線への遠征お疲れでした。この記事UP後に、すぐに気が付いたのは見事な水鏡でした。

背後の陰も無事にDCにかからず、満足なカットが撮れたと言う感じです。よく霧がかかった鉄橋の画像も観ますが、光線といい、車両といい、文句無しの記録でしたね。

東日本ではキハ40・47がどんどん淘汰されていく中、ますます注目度の上がる只見線ですね。
 
 
 
水鏡 (mon)
2018-08-19 21:47:52
レイルファンにっしーさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

あちこちにいた東北のキハ40系も少しずつ活躍の場が狭まってきてしまいましたね。
只見線はまだしばらくは大丈夫そうですが、ラッピング攻撃に遭う事があるため要注意です。今回は最小限の被害で食い止められたのですが、なかなか厄介です。

今回はうまく水面が午前中はもってくれました。定番しかめぐっていませんが、季節を変えて美しい風景とキハ40系を可能な限り多く写したいですね。
 
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