monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

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八代近くから一気に北上し、筑豊本線沿線までやってきました。時刻は12時前です。
この日はたまたま、普段は長崎地区を走るキハ66&67の国鉄色編成2編成の計4両を使用した臨時列車が、筑豊地区の非電化単線区間を丹念に走る予定になっていました。リバイバル急行雲仙だそうですが、当時は客車列車で運行されていたとの事で、運行区間と種別がリバイバルという事だそうです。

細かい事はいておいて、普段列車本数も少なく、鄙びきった桂川~原田に臨時列車が走る日にうまく立ち会えるのです。国鉄色気動車は良く似合いそうで、ぜひとも押さえておきたいと考えました。ただ問題は、門司港を10時頃に発車して城野から日田彦山線~田川後藤寺線~筑豊本線と経由して原田から鹿児島線に入り、鳥栖を経由して長崎に16時半過ぎに到着というあまりにもおざっぱな時刻しか公表されていませんでした。随所で長時間停車がありそうで、詳細な時刻を発表すると追いかける撮影者で混乱することを考慮しているのだろうと察せられますが、かなり余裕を持って待たなければいけません。

筑豊本線の桂川以南は12時過ぎてからだろうと予想し、筑前山家から沿線に沿って冷水峠を越えて北上していくと、撮影準備をして待っている姿があります。これでここまでまだ列車が来ていないことがわかり一安心。撮影地を決めないまま、筑前内野駅に寄ってみると、山里の小駅でとてもいい雰囲気です。以前は対向ホームで交換設備もあったようですが、本屋側の線路を残して一線スルーになっており、この区間の衰退を物語っています。1日に数往復は走っているのですが、なぜか線路は錆が浮き、軌道内は草生しており、これだけ見れば廃線然としています。しかし、駅の両側にある出発信号機はしっかりと生きており、桂川方面は青、原田方面は赤を現示しています。生きた路線です。
この駅の桂川側に数本三脚が立っており、撮影準備がされていました。その角度から見てみると、確かに元Y字に開いていたであろう緩やかな曲線がいい具合に狙えます。山間の雰囲気が漂い、良い雰囲気なので、ここで撮影することにしました。

構図を考えながら、ファインダーを覗いていると、傾いた信号ケーブルを支える木製柱がとても印象に残ります。蝿叩きというほど立派でなく、2本のケーブルを支えているだけです。傾いた状態でも健気に支え続ける姿が、この鄙びた路線によく似合います。これを取り入れて構図を作る事にしましたが、水準器で水平を合せていますが、列車がいないとなんか傾いて見えてしまいます。
また、非電化区間でいつも困るのは、高さの感覚がつかみづらい事です。だいたい想像して作るのですが、いざ列車がやって来て予定の位置まで引付けようとすると、切れてしまうことがよくあるのです。普段非電化区間電撮影が少ないことも一因でしょう。今回は少し余裕を持たせて画面を作ります。
速度もそれほど出ていないことが予想されますので、2台体制で撮影に臨みます。サブ機のD300は28-70mmレンズを付けて手持ちで構えます。2発目をどうするか悩んだのですが、最近気に入っている、広角でしゃがみ位置からの見上げ写真を撮る事にしました。列車通過時はしゃがんでメイン機のレリーズを持ち、ファインダーを見ずに目標の位置でシャッターを切ったら、手持ちカメラに変えて撮影を行うことにしました。2発目は失敗したとしても1発目はキチンと撮れているはずです。

現地で待っておられる方が、13時ごろには来るだろうと言っておられます。それを信じて待っていると、13時が近づいてくるとさらに撮影者が集まり、列車が近づいていることが察せられます。結局12時55分に列車が現れました。丸い「雲仙」HMを向かって右に掲げて4両編成で近づいてきますが、普段2両に見慣れており、4両はとても長く見えます。普段の倍の長さですからね。
メイン機は、軽く編成がうねった狙い通りの写真となりました。傾いた柱も良いアクセントになています。

予定の位置できっちりおさまりましたが、やはり高さの感覚がおかしくバランスを崩しています。練習列車があればよいのですが、ぶっつけ本番なので仕方ないと諦め、トリミングします。救いは、薄日が差してくれたことです。


手持ちの方も、だいたい思った位置でぴたりと止められたのですが、これまた左右のバランスが悪く、画面左手が大きく空いています。つまり線路から離れている分、隙間が空いているのです。これまたトリミングしてあたかも線路脇すれすれで撮っているかのような写真をねつ造してしまいました。こちらは陰っています。


余裕があったので、振り返って後追い撮影も行います。現在のホームと駅舎に加え、使われなくなりススキが生い茂る旧ホームも入った秋の気配漂う写真になりました。後のマークは「西海」となっていました。


2011.10.23 12:55 上穂波 - 筑前内野 9617D(急行 雲仙 キハ66&67 4両)

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )


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コメント
 
 
 
国鉄色いいですね! (しゅうやん)
2011-10-28 11:09:39
(*^-^)こんにちわ~~~
九州遠征撮影お疲れ様でした。キハ66.67の4連もいつまで撮影できるかわかりませんが、国鉄色はいつ見てもいいですね。
 
 
 
いい色ですね (mon)
2011-10-28 21:58:21
こんにちは。
突発的な出撃でしたが、最低限の成果はあげられました。
キハ58&28が引退してこの色のキハは他にないですから貴重ですね。せっかくたくさんいるので、もう少し塗り替えて長編成組んで欲しいですね。九州にはいいロケーションたくさんありますからね。
宮崎界隈でも走って欲しいですね。
 
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