monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

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「2020年で」引退という情報が昨年秋にもたらされた愛知の凸。
四日市方面の凸貨物はこれまでせっせとそれなりに撮影してきたため(紀州貨物は全く撮り足らない状態でしたが・・)、ダイヤ改正直前はどこも劇パする沿線に出ることなく静かに見送ったつもりでした。ところがダイヤ改正してみるとほぼ昨年レベルで運用維持しており、塩浜へ唯一顔を出していた173-174レ(塩浜常駐のタキが交番検査に伴い四日市へ出入上場させるためのスジ)が消滅してしまったぐらい。凸運用が残ったとしても継続の期待薄だった8075レの前機運用まで維持されている!
貨物お得意の4半期代走で年度途中でなくなる可能性もありますが、2020年度いっぱい凸撮影を楽しめるようです。あの告知は2020年度いっぱいでという事だったようですね。

凸運用の中でも一番注目を集める8075レですが、平日限定運用の割には自分の中でもマメに通うことができて撮影してはいるものの、1年限定の運用と考えていたので、及第点で卒業として色々な場所で撮影することを優先していました。もう1年走るとなると、より高得点(自己満足)で卒業したくなるもの。富田カーブは昨年5月下旬にバリ順でスノープロウ付かつ切り文字825号機で仕留めているものの、①石油の繁忙期ではないため短い編成(この時は8両)、②構図が計算しきれず、背後の紅白高圧鉄塔が見切れ&凸の鼻に線路脇の低い支柱が突き刺し(どちらも隠せると思っていた)と、挙げだすと複数のダメ出しが出てきてしまう状態です。

4/10は宿直明けで撮影可能な日でした。天気は上々で、雲は日没まで心配ない予報。4月上旬は例年まだタキは比較的長編成で運転されます。担当はスノーブロウ付1801号機が濃厚と、課題を片付けるには絶好の機会でした。
ただ気がかりなのはコロナ関連の緊急事態宣言が全国へ広げられようかというタイミングであったこと。有名撮影地でもあり、条件が良い日は撮影者が集まる可能性があります。自分なりに感染予防を続けており、仕事柄も感染対策は率先してやる立場ではあり、おとなしく帰宅すべきではとの葛藤を抱えつつも、趣味で発散することにより精神的な健全さを維持していくこともまた重要なこと。
悩んだ挙句、現地の状況をまずは確認することとしました。状況により撤退を視野に入れての現地入りです。

14時半過ぎに現地へ到着すると、予想通りの雲1つない空模様です。すでにべストな角度中心に数名分のセッティングがなされている状況(三脚&カメラが設置され、無人:全員マスク着用で周囲に散らばって待機されている)でした。私が撮影したいポジションは幸運にも先にセッティングされている方々の前にしゃがんで入る位置であり、やや不整地であるため空いています。現地は西からの春風が強く、気を付けなければ三脚が倒れるのではないかと心配なほど吹き荒れています。やや密集ではありますが、それも列車通過時前後であり合計しても数分のみ、通気性は良すぎる環境であることから、3密にはならないと判断しここで撮影することに決定します。

不整地であるため慎重に、また過去の失敗を繰り返さないようにセッティングし、先に通過する列車で構図を追い詰めていきます。
天気が良いので、本務機はもちろんD700として、中望遠レンズを装着して可能な限り引き付けます。架線中の間に立つ背の低い柱をかわすには、次の柱ぎりぎりまで引っ張る必要があり、かなりシビアなフレーミングが必要です。また、背後の紅白鉄塔をかわすには、できるだけ視点を下げて見上げる必要があります。楽に待てる立位での視点や軽い中腰程度の視点では見切れてしまいます。しかし、手前には信号ボックスが鎮座しており、下げられる視点には限度があります。この高さも非常に重要で、ギリギリいっぱいを狙ってセッティング。サブ機はD7200で一つ奥のスパンで狙いたいところですが、架線中の間隔が密過ぎて困難です。ほぼ同じアングルでセット。ただ、自由雲台を噛ませている分だけ視点が高くなり見切れる可能性が高いですがやむをえません。
セットが終わると、他の撮影者と離れてひたすら黙々と待機します。

通過する普通列車や快速列車はほとんど撮影者が見向きもせずに見送る中で、本番以外で撮影者が唯一密集したのは、これもダイヤ改正前から引き続き残った211系の運用。パンタを架線中の間にうまく収めることが必要で、シャッター位置はほぼ一緒でいけるものの、パンタの位置を注視しながら1発切りが要求されます。線路脇の菜の花が季節感を出してくれるのですが、車体の陰で真っ暗。残念なことに雑草にしか見えません。


サブ機はこちら。ほぼ一緒ですね。


3時間待って、いよいよ本番となります。ほぼ定刻に踏切が鳴り、下りの表示。2084レの通過時間と近接しており、ここは複線区間であるため少し遅れると被ることもあり得ますが、上りの表示は出ておらず安心して撮影に集中します。日が長くなってきたとはいえ、通過時間は遅く、朝日駅のあたりはすでに日陰になっています。影の中を列車が進み、日の当たる地点へ飛び出してきました。期待通り編成は長く、凸はスノープロウ付であることを確認。北海道育ちの赤熊とペアを組むなら必須のアイテムです(旋回窓であればなお良いのですがもう今は不可能)。3月の方がもっと斜光線でオレンジ色掛かった色合いをで楽しめたのでしょうが、この日の光線も申し分なし。
サブ機は、本務機から覗いて列車を引き付け、両カメラともほぼ同時にシャッターを押しこみます。
通過音を聞きながらファインダー内を通過するタキ(後の撮影者がビデオ撮影しているため通過後までは態勢を維持して待機)を数えると12両。最長編成ではありませんがこの時期としては十分です。
通過後確認すると、昨年不可であった2点をちゃんとクリアすることができていました。

サブ機の方は、凸の排気による陽炎でぼんやりしているものの、やはり紅白鉄塔が見切れています。しかし、それ以外は満足のいく出来でした。


心に引っ掛かるものがありつつも強行した撮影ではありましたが、好条件が重なった状態で思い描いたとおりに仕留められ、溜まったストレスも一気に発散!
今度こそ富田カーブを卒業することができました。

2019.04.10. 朝日 - 富田 8075レ
Nikon D700 AF-S NIKKOR 70-200mm ED VR II/2.8D
Nicon D7200 AiAF NIKKOR ED 80-400/4.5-5.6D




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