ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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東京の落語家さんにも興味湧く~平成落語論

2009-02-25 00:42:44 | 本の少し
平成落語論・12人の笑える男
瀧口雅仁
講談社現代新書・740円
☆☆☆

落語はとにかく聴けばいい。それは事実だ。
だが、読んでから聴くと、もっといい。

では、既に聴いてしまっている、我らが鶴瓶さんから、

本文から引用すると。
「笑っていいとも」で、長年レギュラーを務めることができているのは
タモリの要求に、上手く応えることができ、同時に視聴者も、更に
タモリを納得させることのできる予定不調和なやりとりを得意に
しているからだと。

そして、テレビをはじめとしたメディアが、ウソ臭く、素人臭く、
安っぽく見えてきている中、鶴瓶ほど、自分の才能を前面に打ち出して
工夫を凝らしつつ、凝らしていないように見せる芯のある落語家は
他にはいないと絶賛している。

伝説の番組「パペポ」では、上岡龍太郎の脇で存在感を見せ、
「きらきらアフロ」では、逆に松島尚美の迫力に押され、
一歩引きながらも、しっかり手綱は握っている。
鶴瓶の立ち位置は、われわれに近い、バランス良い位置といえると。

常に回りの人を笑わそうというサービス精神から、
「私落語」へ、そして「古典落語」へも続いていく。
落語も「きらきらアフロ」も、鶴瓶さんにとっては、
重みも、価値観も同じであるの思える。

そして、八代目松鶴襲名については、
もっとも近い位置にいてると推挙している。


全12人の落語家を、それぞれの本質をつくテーマで、
各々の落語を語る。残念なのは、残る11人が江戸前で、
上方代表が、鶴瓶さん一人であることであること。

しかし、注目の噺家さん、こちらで聴ける機会も増えつつあるので
落語会選びの、良きテキストになるが、書いてある事が
正しいのか、違うのかは、聴いてからの私達の楽しみだ。

本書でとりあげる落語家さん
立川談春・柳家市馬・柳家花緑・三遊亭白鳥・立川志の輔
柳家喬太郎・春風亭昇太・林家たい平・林家正蔵・
笑福亭鶴瓶・春風亭小朝・「二世落語家」

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