ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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本業はどちら~ファイティング寿限無・立川談四楼

2009-02-15 08:59:36 | 本の少し
ファイティング寿限無
立川談四楼
ちくま文庫・780円
☆☆

落語家の書く小説かと思いきや、この本の主人公と同じ
落語のできる小説家か。

最初の、数ページでこの本の虜に。
先週買って、会社の行き帰りだけ読んでいたが、
その時間の待ちどおしいこと。

主人公の小龍は、師匠から、己に付加価値をつけろ。
落語以外で、見事に売れてみろと、いう教えに、
プロボクサーを目指し、あれよあれよで、のぼりつめる。

小龍、寿限無、博クンと、三つの世界で、三人の名前を持つ
主人公、でもいきざまは一つ。

礼儀に厳しく、先輩、後輩の序列がありながら、
実力がものを云う社会は、芸人もボクサーも同じ。

しかし、師匠と弟子の関係は絶対的なもの、厳しい社会で育った
主人公が、対戦相手に試合後に思う気持ちと言葉は
今問われている「品格」のおもむきがある。

小龍がボクシングで活きているように、
談四楼さんは、十分作家として活きている。
落語家だけでは無く、作家としてもプロである。

その証拠に、私は既に、「シャレのち曇り」、「石油ポンプの女」を
買い求めようとしている。


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