まろ、ん?―大掴源氏物語 | |
クリエーター情報なし | |
幻冬舎 |
☆☆☆☆☆
凄い、漫画なのに読み応え、たっぷり。
やはり原作の「源氏物語」が凄いのか、
原作が読みたくなって、図書館で手にしたのですが、
読破する勇気にはならず、スタートできず。
でも、この本、漫画ながら、源氏物語の世界を知るには好都合。
丁度、短歌も初めており、中にある和歌も興味が・・・・。
みをつくし恋ふるしるしにここまでもめぐりあひけるえにはふかしな
数ならでなにはのこともかひなきになどみをつくし思ひそめけん
身をかへてひとりかへれる山里にききしに似たるまつかぜぞ吹く
あまの世をよそに聞かめや須磨の浦に藻しほれしも誰ならなくに
あま船にいかがは思ひおくれけんあかしの浦にいさりせし君
年月をまつにひかれて経る人にけふうぐいすの初音きかせよ
ひきわかれ年は経れども鶯の巣立ちし松の根をわすれめや
和歌は、お公家さんの間で詠まれ、短歌は明治以降庶民の間で詠まれる。
そして、文語体から口語体へ、近代短歌はまだ30年しか経っていない。
と言いながら、この源氏物語は1000年前の世界。
恋愛と栄光、政治、権力、今も続いている永遠のテーマ。
でも、小泉吉宏さんの漫画、可愛くて、おしゃれで、素敵です。
出世作の「ブッタとシッタカブッタ」シリーズ、読んでみたいですな。
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