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エッセイ好きには、たまらない本。今までのモヤモヤがスッキリとした部分と更に延長になった部分とがありますが・・・。
気になった部分を書きだしておきますと、
・「枕草子」「徒然草」「方丈記」は日本の三大随筆出会って、三大エッセイではない。
・随筆の隆盛は、言文一致の動きと無関係ではない。
・「エッセイとは読者が本当のことを書いていると思いこんんで読むものだ」
・「林真理子が自分の事に興味あるタイプ(エッセイスト)であるのに対し、中野翠は自分より回りの事に興味あるタイプ(コラム二スト)であった。」
・野坂昭如が雑文界で「猛威をふるっ」ていた頃は「もっぱらヒガミ、ソネミ、ネタミ、ウラミのミづくしで勝負」、「当時の雑文家はネクラであった」
・景山民夫について、井上ひさしは「落語の呼吸でエッセイを書いている」と
・嵐山光三郎さん、糸井重里さん、東海林さだおさんの文章はけえして軽薄体ではないが、テレの文体と考えてもいいだろう」(椎名誠)
・エッセイの読み心地は大雑把に言うと、「へーえ―」と「あるある」に二分される。
・文筆の世界には、文筆家の父を持つ「娘」たちが多くいる。吉本ばなな、江國香織、井上荒野、三浦しをん、阿川佐和子、森茉莉、萩原葉子、森村桂、幸田文、青木玉、青木奈緒、斎藤由香・・・。
読む本の七割がエッセイ、一割が落語、一割が短歌、残りその他が一割と、ほぼエッセイまみれになっている我が読書。この本の最後にある【本書に登場するエッセイ作品一覧】を見ても三分の一ぐらいしか読めてないようなので(黄色マーカー分)、まずは2000年以降に発刊された本から読みだします。


